2026年版・7-2

基礎-2 監理技術者制度と技術者配置の土台の一問一答

1級土木施工管理技士「最初に覚える土台知識」から、基礎-2 監理技術者制度と技術者配置の土台に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-2

発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者が、その工事を施工するために締結した下請契約の請負代金の総額が一定額以上となる場合、主任技術者に代えて監理技術者を置かなければならない。土木一式工事におけるこの金額として正しいものはどれか。

  • ①5,000万円
  • ②4,500万円
  • ③3,000万円
  • ④8,000万円
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正解 ①5,000万円
解説
土木一式工事では、下請契約の請負代金の総額が5,000万円以上になる場合に監理技術者を置きます。

この5,000万円という金額は、特定建設業の許可が必要になる基準や、施工体制台帳(=下請の構成を記載して現場に備え置く書類)の作成が必要になる基準とも共通しています。1つの数字が3つの制度をまとめて動かしているため、まずここを確実に覚えると法規の学習が一気に楽になります。なお建築一式工事の場合は8,000万円です。監理技術者は「元請であること」「特定建設業者であること」「下請に出す総額が基準以上であること」の3つがそろって初めて必要になります。どれか1つでも欠ければ、置くのは主任技術者です。
(根拠:建設業法第26条第2項・第3条第1項第2号、同法施行令第2条)
他の選択肢について

・3,000万円:かつて用いられていた古い金額で、現在の基準ではありません。
・4,500万円:技術者を専任としなければならない工事の請負代金の基準額であり、別の場面の数値です。
・8,000万円:建築一式工事の場合の金額です。土木一式工事には当てはまりません。
問27-2

建設業者が請け負ったすべての建設工事の現場に置かなければならない技術者はどれか。

  • ①監理技術者
  • ②主任技術者
  • ③監理技術者補佐
  • ④営業所技術者
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正解 ②主任技術者
解説
建設業者は、請け負った建設工事を施工するとき、その工事現場に主任技術者を置かなければなりません。

この義務に例外はありません。元請でも下請でも、請負金額が大きくても小さくても、必ず主任技術者が必要です。そのうえで、発注者から直接工事を請け負った特定建設業者が、下請に出す代金の総額が政令で定める金額(土木一式工事は5,000万円)以上になる場合だけ、主任技術者に代えて監理技術者を置きます。つまり原則が主任技術者であり、監理技術者はその上位版として置かれる場面が限られている、という関係です。「元請か下請か」「下請に出す総額はいくらか」を順に確かめると迷いません。
(根拠:建設業法第26条第1項・第2項、建設業法施行令第2条)
他の選択肢について

・監理技術者:元請の特定建設業者が、下請に出す総額が基準以上になる場合にだけ置く技術者です。
・監理技術者補佐:監理技術者の職務を補佐する者で、すべての工事に置くものではありません。
・営業所技術者:工事現場ではなく営業所に置き、請負契約の締結と履行の技術上の管理を担う者です。
問37-2

公共性のある施設又は工作物に関する重要な建設工事について、主任技術者又は監理技術者を工事現場ごとに専任としなければならない請負代金の額の基準として、適当なものはどれか(建築一式工事以外の場合)。

  • ①4,000万円
  • ②9,000万円
  • ③4,500万円
  • ④3,500万円
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正解 ③4,500万円
解説
工事一件の請負代金の額が4,500万円以上の場合、技術者は工事現場ごとに専任でなければなりません。

対象となるのは、国や地方公共団体が発注する工事のほか、学校、病院、共同住宅、事務所、工場など多数の人が利用する施設の工事です。これらは施工不良の影響が特に大きいためです。この金額は段階的に引き上げられてきており、古い教材では3,500万円や4,000万円と書かれていることがあります。数字が変わった項目は出題されやすいので、必ず最新の値で覚え直してください。なお建築一式工事の場合は9,000万円です。土木の学習では4,500万円のほうを軸に覚えます。
(根拠:建設業法第26条第3項、同法施行令第27条第1項)
他の選択肢について

・4,000万円:直前の改正まで用いられていた金額で、現在は4,500万円です。
・3,500万円:さらに前の時期の金額であり、現行制度では用いられていません。
・9,000万円:建築一式工事の場合の金額であり、それ以外の工事には当てはまりません。
問47-2

2つ以上の都道府県に営業所を設けて建設業を営もうとする者が、許可を受ける相手はどれか。

  • ①地方整備局長
  • ②都道府県知事
  • ③市町村長
  • ④国土交通大臣
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正解 ④国土交通大臣
解説
2つ以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合は、国土交通大臣の許可を受けます。

建設業の許可は、営業所をどこに置くかで許可を出す相手が決まります。1つの都道府県の中だけに営業所を置くならその営業所の所在地を管轄する都道府県知事、2つ以上の都道府県にまたがって営業所を置くなら国土交通大臣です。ここで大切なのは、どちらの許可でも営業できる区域に差はないという点です。知事の許可を受けた業者が他の都道府県で工事を行うことにも制限はありません。区分はあくまで営業所の置き方によるものです。また許可は、土木一式工事などの工事の種類ごとに与えられ、5年ごとに更新を受ける必要があります。
(根拠:建設業法第3条第1項・第2項・第3項)
他の選択肢について

・都道府県知事:1つの都道府県の中にだけ営業所を設ける場合の許可権者です。
・市町村長:建設業の許可を与える立場ではありません。
・地方整備局長:大臣許可の申請を受け付ける窓口となりますが、許可を与えるのは国土交通大臣です。
問57-2

建設業法が定める一括下請負の禁止に関する記述として正しいものはどれか。

  • ①一括して他人に請け負わせてはならない
  • ②下請が2社以下なら一括してもよい
  • ③工期に余裕がないときは一括してもよい
  • ④民間工事なら無断で一括してもよい
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正解 ①一括して他人に請け負わせてはならない
解説
建設業者は、方法を問わず、請け負った建設工事を一括して他人に請け負わせてはなりません。受ける側も、一括して請け負ってはなりません。

いわゆる丸投げの禁止です。工事を右から左へ流すだけの業者が入ると、責任の所在があいまいになり、実際に施工する業者の取り分が減って品質や安全が損なわれます。禁止されている理由はここにあります。例外は、共同住宅を新築する工事以外の工事について、元請があらかじめ発注者から書面による承諾を得た場合だけです。承諾は「あらかじめ」「書面で」得る必要があり、事後の口頭了解では足りません。公共工事では入札契約適正化法により、この例外自体が認められていません。
(根拠:建設業法第22条第1項〜第3項、同法施行令第6条の4)
他の選択肢について

・下請負人が2社以下ならよい:下請負人の数は判断基準ではありません。丸投げかどうかで判断されます。
・工期に余裕がない場合はよい:工期の事情は例外事由として定められていません。
・民間工事なら無断でよい:民間工事でも、あらかじめ発注者の書面による承諾を得た場合に限られます。
問67-2

施工体制台帳と施工体系図を作成しなければならないのは誰か。

  • ①すべての下請負人
  • ②元請の特定建設業者
  • ③工事を注文した発注者
  • ④許可をした都道府県知事
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正解 ②元請の特定建設業者
解説
施工体制台帳と施工体系図を作成するのは、発注者から直接建設工事を請け負った特定建設業者、つまり元請です。

台帳には、下請負人の商号、その下請負人が請け負った工事の内容と工期などを記載し、工事現場ごとに備え置き、発注者から請求があれば閲覧に供します。体系図は各下請負人の施工の分担関係を図にしたもので、工事現場の見やすい場所に掲げます。作成が必要になるのは、下請契約の請負代金の総額が政令で定める金額(土木一式工事は5,000万円)以上になるときです。ただし公共工事では、金額にかかわらず下請契約を結べば作成が必要です。
(根拠:建設業法第24条の8第1項・第3項・第4項、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第15条第1項)
他の選択肢について

・すべての下請負人:下請負人が負うのは再下請の内容を元請へ通知する義務であり、台帳の作成義務ではありません。
・工事を注文した発注者:発注者は台帳の閲覧を請求できる立場であり、作成する側ではありません。
・許可をした都道府県知事:許可や監督を行う立場で、台帳を作成する立場ではありません。
問77-2

建設業の許可は、何年ごとに更新を受けなければならないか。

  • ①3年
  • ②7年
  • ③5年
  • ④10年
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正解 ③5年
解説
建設業の許可は5年ごとに更新を受けなければならず、更新しなければ期間の経過によって効力を失います。

許可に期限を設けているのは、経営の体制や技術者の配置が今も基準を満たしているかを、定期的に確かめるためです。許可を受けたあとに技術者が退職したり、財産的な基礎が失われたりすることは実際にあります。なお、更新の申請をしたのに有効期間の満了の日までに処分がされないときは、その処分がされるまでの間は従前の許可がなお効力を持ちます。更新されたときは、前の有効期間が満了した日の翌日から新しい5年を数えます。許可は土木一式工事などの工事の種類ごとに与えられ、営業所の置き方によって国土交通大臣の許可と都道府県知事の許可に分かれます。
(根拠:建設業法第3条第3項・第4項・第5項)
他の選択肢について

・3年:建設業の許可の有効期間として定められている年数ではありません。
・7年:この年数を基準とする更新の規定は置かれていません。
・10年:実際の有効期間はこれより短く、5年ごとの更新です。
問87-2

建設業の許可を受けなくても請け負うことができる「軽微な建設工事」について、土木一式工事の場合の請負代金の額として、適当なものはどれか(この額に満たない工事)。

  • ①1,000万円
  • ②1,500万円
  • ③300万円
  • ④500万円
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正解 ④500万円
解説
土木一式工事では、請負代金の額が500万円に満たない工事であれば、建設業の許可がなくても請け負うことができます。

これを軽微な建設工事といいます。すべての工事に許可を求めると小規模な修繕まで滞ってしまうため、一定額未満は許可の対象外としているのです。なお、注文者が材料を提供する場合はその市場価格などを請負代金に加えて判断し、1つの工事を2つ以上の契約に分けたときは各契約の合計額で判断します。つまり、金額を分割して基準を逃れることはできません。建築一式工事の場合は1,500万円未満、または延べ面積150m²未満の木造住宅を建設する工事であれば軽微な工事とされます。
(根拠:建設業法第3条第1項ただし書、同法施行令第1条の2)
他の選択肢について

・300万円:軽微な建設工事の基準額として定められている数値ではありません。
・1,000万円:こちらも軽微な建設工事の基準としては用いられていません。
・1,500万円:建築一式工事の場合の金額であり、土木一式工事には当てはまりません。
問97-2

主任技術者と監理技術者が法律上行うこととされている職務はどれか。

  • ①施工計画の作成と工程・品質の管理
  • ②請負契約の締結と請負代金の請求
  • ③労働者の賃金の決定と支払の管理
  • ④資材の購入価格の交渉と原価の圧縮
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正解 ①施工計画の作成と工程・品質の管理
解説
主任技術者と監理技術者の職務は、施工計画の作成、工程管理、品質管理その他の技術上の管理と、施工に従事する者に対する技術上の指導監督です。

建設業法は、これらを誠実に行わなければならないと定めています。あわせて、施工に従事する者は技術者が職務として行う指導に従わなければならないとも定めており、技術者の指示には法律上の裏づけがあります。ここで押さえておきたいのは、技術者はあくまで技術面の責任者であって、契約の締結や代金の請求、労務や経理の担当者ではないという線引きです。この区別が分かっていると、営業所に置く営業所技術者との違いも整理しやすくなります。
(根拠:建設業法第26条の4第1項・第2項)
他の選択肢について

・請負契約の締結と代金の請求:契約や請求に関する事務であり、技術上の管理には当たりません。
・労働者の賃金の決定と支払:使用者としての労務管理であり、法が定める技術者の職務ではありません。
・資材の購入価格の交渉と原価の圧縮:原価管理は施工管理の一項目ですが、法が定める職務の中心ではありません。
問107-2

建設工事の請負契約を結ぶとき、建設業法が当事者に求めている方法はどれか。

  • ①口頭で合意すれば書面は必要とされない
  • ②契約の内容を書面にして相互に交付する
  • ③発注者が作成し受注者に通知すればよい
  • ④工事が終わってから書面をまとめて作る
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正解 ②契約の内容を書面にして相互に交付する
解説
請負契約の当事者は、契約の締結に際して法律が定める事項を書面に記載し、署名または記名押印をして相互に交付しなければなりません。

書面に記載する事項は、工事内容、請負代金の額、工事着手の時期と工事完成の時期、設計変更や工事中止があったときの工期や代金の取扱い、天災など不可抗力による損害の負担、支払の時期と方法など多岐にわたります。契約の内容を変更するときも、同じように変更の内容を書面にして相互に交付します。書面を義務づけているのは、あいまいな約束が後の紛争や、下請への不当なしわ寄せにつながるからです。なお、相手方の承諾を得れば、電子的な方法で書面に代えることも認められています。
(根拠:建設業法第19条第1項〜第3項)
他の選択肢について

・口頭で合意すれば書面は不要:口頭の合意だけでは足りず、書面の作成と交付が義務づけられています。
・発注者が作成し通知すればよい:一方が通知するのではなく、当事者が相互に交付します。
・工事が終わってから書面を作る:契約の締結に際して作るものであり、事後にまとめるものではありません。

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