2026年版・6-8

応用:安全管理(掘削・建設機械・墜落防止)の一問一答

1級土木施工管理技士「施工管理法(応用能力)」から、応用:安全管理(掘削・建設機械・墜落防止)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-8

明り掘削の作業における点検に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①その日の作業を開始する前に、点検者に地山等を点検させる。
  • ②点検は、1週間を超えない期間ごとに行えば足りるものとする。
  • ③大雨のあとは、作業終了後に点検を行えばよいとされている。
  • ④中震以上の地震のあとは、点検を行わなくてもかまわない。
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正解 ①その日の作業を開始する前に、点検者に地山等を点検させる。
解説
明り掘削とは、トンネルのように地中を掘り進むのではなく、地表を開いて行う掘削のことです。掘削面の背後の土がいつ崩れるかは外から見て分かりにくく、崩壊は一瞬で人を埋めてしまうため、法令は作業前と危険が高まった直後の点検を求めています。
点検は、あらかじめ定めた点検者に行わせます。時期は、その日の作業を開始する前、大雨のあと、中震以上の地震のあと、そして発破を行ったあとです。見るのは、浮石や亀裂の有無と状態、含水・湧水・凍結の状態の変化です。これらはいずれも、地山のせん断強さが下がって崩れやすくなっている兆候です。
作業を開始する前に点検するのは、前日の作業終了から当日の開始までの間に、雨や地下水の変化によって地山の状態が変わっていることがあるためです。大雨のあとに作業終了後まで待つ、あるいは定期の点検で足りるとしてしまうと、最も危険な時間帯に点検されないまま作業が行われることになります。
点検の結果、危険が認められたときは、土止め支保工を設ける、防護網を張る、労働者の立入りを禁止するといった措置を講じます。
(根拠:労働安全衛生規則の明り掘削の作業における点検に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「点検は、1週間を超えない期間ごとに行えば足りるものとする。」は誤りです。明り掘削の点検は作業開始前や大雨後などの時機に行うもので、期間を区切った定期点検で代えることはできません。
「大雨のあとは、作業終了後に点検を行えばよいとされている。」も誤りです。大雨のあとは作業を開始する前に点検し、危険があれば措置を講じてから作業に入ります。
「中震以上の地震のあとは、点検を行わなくてもかまわない。」も誤りです。中震以上の地震のあとは、浮石や亀裂の状態が変化しているおそれがあるため、点検が義務づけられています。
問26-8

車両系建設機械の運転者が運転位置から離れるときの措置に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①バケットを地上に下ろさず、原動機だけを止めればよいものとする。
  • ②走行ブレーキをかけずに、バケットを下ろせば足りるとされる。
  • ③運転席を離れる時間が短ければ、特に措置は要しない。
  • ④バケットを地上に下ろし、原動機を止めてブレーキをかけておく。
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正解 ④バケットを地上に下ろし、原動機を止めてブレーキをかけておく。
解説
運転者が席を離れた建設機械は、誰の意思とも関係なく動き得る危険な物体になります。そのため法令は、機械を無害な状態にしてから離れることを求めています。
措置は三つあり、いずれも起こり得る事故に一対一で対応しています。第一に、バケットやジッパー等の作業装置を地上に下ろすことです。上げたままにすると、油圧が抜けたときや誰かが操作レバーに触れたときに落下し、下にいる人を直撃します。第二に、原動機を止めることです。エンジンが回っていれば、レバーの誤操作でそのまま機械が動きます。第三に、走行ブレーキをかけるなどして逸走を防止することです。わずかな傾斜でも、ブレーキがなければ機械はひとりでに動き出します。
この三つは、離れる時間の長短にかかわらず必要です。実際の災害では、少しの間だからと考えて席を離れた間に起きた例が少なくありません。
あわせて、機械の運転について合図を定めて合図者に行わせること、接触するおそれのある箇所に労働者を立ち入らせないこと、やむを得ず立ち入らせるときは誘導者を配置することも定められています。
(根拠:労働安全衛生規則の車両系建設機械の運転位置から離れる場合の措置に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「バケットを地上に下ろさず、原動機だけを止めればよいものとする。」は誤りです。上げたままのバケットは油圧の低下や誤操作で落下するため、必ず地上に下ろします。
「走行ブレーキをかけずに、バケットを下ろせば足りるとされる。」も誤りです。ブレーキをかけるなどして機械の逸走を防止する措置も必要です。
「運転席を離れる時間が短ければ、特に措置は要しない。」も誤りです。三つの措置は離れる時間の長短にかかわらず求められます。
問36-8

手掘りによる地山の掘削作業に関する次の(イ)〜(ニ)の記述のうち、適当なものの数はいくつか。 (イ)岩盤又は堅い粘土からなる地山で、掘削面の高さが5m以上の場合、掘削面の勾配は90度以下とする。 (ロ)発破等により崩壊しやすい状態になっている地山では、掘削面の勾配を60度以下とする。 (ハ)砂からなる地山では、掘削面の勾配を45度以下とするか、掘削面の高さを2m未満とする。 (ニ)その他の地山で、掘削面の高さが2m以上5m未満の場合、掘削面の勾配は75度以下とする。

  • ①1個
  • ②2個
  • ③3個
  • ④4個
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正解 ①1個
解説
手掘り掘削の勾配の基準は、掘った面がひとりでに崩れないための角度を、地山の種類と掘削面の高さの組合せで定めたものです。土が硬いほど急な角度に立てられ、高くなるほど緩くしなければならない、という考え方で一貫しています。
(イ)は誤りです。岩盤又は堅い粘土からなる地山で90度以下、すなわち垂直に掘ることが認められるのは、掘削面の高さが5m未満の場合に限られます。5m以上になると崩れたときの落下量が大きくなるため、75度以下に緩めなければなりません。
(ロ)も誤りです。発破等により崩壊しやすい状態になっている地山では、勾配45度以下とするか、掘削面の高さを2m未満とします。60度以下は、その他の地山で高さ5m以上の場合の値であり、ゆるんだ地山には適用できません。
(ハ)も誤りです。砂からなる地山は、勾配35度以下とするか、掘削面の高さを5m未満とします。45度以下・高さ2m未満は、発破等により崩壊しやすい地山の値です。砂は粘着力がほとんどないため、崩壊しやすい地山より緩い角度が求められます。
(ニ)は適当です。その他の地山では、高さ2m未満で90度以下、2m以上5m未満で75度以下、5m以上で60度以下と、高くなるほど段階的に緩くします。
したがって適当なものは1個です。
(根拠:労働安全衛生規則の掘削面の勾配の基準に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「2個」は誤りです。岩盤・堅い粘土で90度以下とできるのは高さ5m未満のときだけであり、5m以上とする記述は基準に合いません。
「3個」も誤りです。崩壊しやすい地山の45度以下と、砂の地山の35度以下という値が入れ替わっており、正しいものは1つしかありません。
「4個」も誤りです。砂からなる地山の勾配は35度以下であり、45度以下・高さ2m未満という値は発破等により崩壊しやすい地山のものです。
問46-8

車両系建設機械を用いた作業に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①接触の危険がある箇所へは、必要に応じ労働者を立ち入らせてよい。
  • ②パワーショベルを荷のつり上げに用いることは、原則禁止される。
  • ③制限速度は、最高速度が毎時20kmを超える機械について定める。
  • ④機械の移送における道板の勾配は、特に定めなくてもよい。
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正解 ②パワーショベルを荷のつり上げに用いることは、原則禁止される。
解説
車両系建設機械の規制は、機械の力が人に向かわないようにすることと、機械が本来の性能を超えて使われないようにすることの二本立てになっています。
パワーショベルによる荷のつり上げや、クラムシェルによる労働者の昇降が原則として禁止されているのは、これらの機械が掘削のために設計されており、つり上げ用のフックや過負荷を防止する装置、荷重を示す表示を備えていないためです。そのまま荷をつれば、バランスを崩して転倒したり、アームや取付部が破損して荷が落下したりします。ただし、作業の性質上やむを得ない場合や安全な作業の遂行上必要な場合には、必要な措置を講じたうえで例外的に認められます。
接触の防止については、機械に接触することにより危険が生ずるおそれのある箇所には、原則として労働者を立ち入らせてはなりません。やむを得ず立ち入らせるときは誘導者を配置し、その者に機械を誘導させます。
制限速度は、最高速度が毎時10kmを超える機械について、地形や地質の状態に応じてあらかじめ定め、それを超えて運転させてはなりません。移送のための積卸しでは、平坦で堅固な場所を選び、道板は十分な長さ・幅・強度をもつものを適当な勾配で取り付けます。
(根拠:労働安全衛生規則の車両系建設機械に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「接触の危険がある箇所へは、必要に応じ労働者を立ち入らせてよい。」は誤りです。原則として立入禁止であり、やむを得ない場合には誘導者を配置して誘導させなければなりません。
「制限速度は、最高速度が毎時20kmを超える機械について定める。」も誤りです。制限速度を定めるのは、最高速度が毎時10kmを超える機械についてです。
「機械の移送における道板の勾配は、特に定めなくてもよい。」も誤りです。道板は十分な長さ・幅・強度をもつものを用い、適当な勾配で確実に取り付けなければなりません。
問56-8

移動式クレーンを用いる作業に関する次の(イ)〜(ニ)の記述のうち、適当なもののみを全てあげている組合せはどれか。 (イ)つり上げ荷重1トン以上の玉掛け作業は、特別の教育を受けた者が行うことができる。 (ロ)10分間の平均風速が毎秒10m以上の強風のときは、作業を中止する。 (ハ)移動式クレーンにより労働者を運搬することは、原則として認められない。 (ニ)移動式クレーンには、その定格荷重を超える荷重をかけて使用してはならない。

  • ①(イ)(ニ)
  • ②(ロ)(ハ)(ニ)
  • ③(イ)(ハ)
  • ④(イ)(ロ)
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正解 ②(ロ)(ハ)(ニ)
解説
移動式クレーンの災害は、転倒、荷の落下、はさまれの三つに大別され、規則の定めもこれらに対応しています。
(イ)は誤りです。つり上げ荷重が1トン以上の移動式クレーンの玉掛けの業務に就くには、玉掛け技能講習を修了している必要があります。特別の教育で足りるのは、つり上げ荷重1トン未満の場合です。
(ロ)は適当です。10分間の平均風速が毎秒10m以上の強風のときは、作業を中止しなければなりません。つった荷が風にあおられて振れ、作業半径が広がって転倒に至るためです。
(ハ)も適当です。移動式クレーンで労働者を運搬したり、つり上げて作業させたりすることは原則として認められません。やむを得ない場合には、専用のとう乗設備を設けて墜落を防止する措置を講じます。
(ニ)も適当です。定格荷重とは、その作業半径とジブの長さの条件でつることが許される最大の荷重です。これを超えると転倒するか、ワイヤロープやジブが破損して荷が落下します。定格荷重は作業半径によって変わるため、旋回して半径が大きくなると許される荷重は小さくなります。
したがって適当なものは(ロ)(ハ)(ニ)です。
(根拠:クレーン等安全規則の移動式クレーン及び玉掛けに関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「(イ)(ニ)」は誤りです。1トン以上の玉掛けには技能講習の修了が必要であり、(イ)は成り立ちません。
「(イ)(ハ)」も誤りです。(イ)を含んでいるうえ、強風時の作業中止と定格荷重に関する正しい記述が抜けています。
「(イ)(ロ)」も誤りです。(イ)を含んでいるうえ、労働者の運搬と定格荷重に関する正しい記述を欠いています。
問66-8

墜落及び飛来落下による危険の防止に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①高さ又は深さが1.5mを超える箇所では、昇降する設備を設ける。
  • ②高さ2m以上の箇所での作業でも、悪天候時の中止は求められない。
  • ③高さ3m以上の高所から物体を投下するときも、投下設備は要しない。
  • ④作業床の端の手すり等は、高さ5m以上の箇所にのみ必要となる。
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正解 ①高さ又は深さが1.5mを超える箇所では、昇降する設備を設ける。
解説
墜落と落下物の防止は、いずれも高さを基準に段階的な義務が定められています。数値と義務の対応を整理しておくと確実です。
高さ又は深さが1.5mを超える箇所で作業を行うときは、安全に昇降するための設備を設けなければなりません。1.5mというのは、人が飛び降りたりよじ登ったりして無理に上下しがちな高さで、実際にそこでの転落が多いためです。ただし、安全に昇降できる場所であればこの限りではありません。
高さ2m以上の箇所で作業を行うときは、作業床を設け、作業床の端や開口部には囲い、手すり、覆いを設けます。手すりの高さは85cm以上です。さらに、強風、大雨、大雪等の悪天候により危険が予想されるときは、その作業を行ってはなりません。風にあおられて体勢を崩す、足元が滑るといった条件が重なるためです。
物体の落下については、高さ3m以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置くなど危険を防止する措置を講じます。
なお、墜落制止用器具は原則としてフルハーネス型を使用し、高さが6.75m以下の場所では胴ベルト型を使用することもできます。
(根拠:労働安全衛生規則の墜落等による危険の防止に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「高さ2m以上の箇所での作業でも、悪天候時の中止は求められない。」は誤りです。強風、大雨、大雪等の悪天候により危険が予想されるときは、その作業を行ってはなりません。
「高さ3m以上の高所から物体を投下するときも、投下設備は要しない。」も誤りです。適当な投下設備を設け、監視人を置くなどの措置が必要です。
「作業床の端の手すり等は、高さ5m以上の箇所にのみ必要となる。」も誤りです。囲いや手すり等が必要となるのは高さ2m以上の作業床の端や開口部です。
問76-8

墜落及び飛来落下による危険の防止に関する次の(イ)〜(ニ)の記述のうち、適当なものの数はいくつか。 (イ)高さ2m以上の作業床の端で作業を行うときは、囲いや手すり等を設ける。 (ロ)高さ2m以上の箇所で強風や大雨等の悪天候により危険が予想されるときは、作業を行わない。 (ハ)高さ又は深さが3mを超える箇所には、安全に昇降するための設備を設ける。 (ニ)高さ5m以上の高所から物体を投下するときは、投下設備を設ける。

  • ①1個
  • ②2個
  • ③3個
  • ④4個
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正解 ②2個
解説
この分野は数値を入れ替えた記述が出やすいので、義務と高さの対応を正確に押さえます。
(イ)は適当です。高さ2m以上の作業床の端や開口部には、墜落を防ぐため囲い、手すり、覆いを設けます。手すりの高さは85cm以上です。これらを設けることが著しく困難なときや、作業の性質上臨時に取り外すときは、防網を張る、墜落制止用器具を使用させるなどの措置に切り替えます。
(ロ)も適当です。高さ2m以上の箇所で作業を行う場合、強風、大雨、大雪等の悪天候により危険が予想されるときは、その作業を行ってはなりません。
(ハ)は誤りです。安全に昇降するための設備が必要となるのは、高さ又は深さが1.5mを超える箇所です。3mではありません。1.5mという値は、人が飛び降りたりよじ登ったりしがちで、実際に転落の多い高さとして定められています。
(ニ)も誤りです。投下設備が必要となるのは、高さが3m以上の高所から物体を投下するときです。あわせて監視人を置くなど、危険を防止するための措置を講じます。
したがって適当なものは2個です。
(根拠:労働安全衛生規則の墜落等による危険の防止に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「1個」は誤りです。作業床の端の措置と悪天候時の作業禁止に関する2つの記述は、いずれも規定どおりです。
「3個」も誤りです。昇降設備が必要となるのは1.5mを超える箇所であり、3mを超える箇所とする記述は誤っています。
「4個」も誤りです。投下設備が必要となるのは高さ3m以上からの投下であり、5m以上とする記述も誤っています。
問86-8

労働安全衛生に関する次の記述の(イ)〜(ニ)に当てはまる数値の組合せとして、適当なものはどれか。 地山の掘削作業主任者を選任しなければならないのは、掘削面の高さが(イ)m以上となる場合である。手掘りにより砂からなる地山を掘削するときは、掘削面の勾配を(ロ)度以下とする。高さ又は深さが(ハ)mを超える箇所で作業を行うときは、安全に昇降するための設備を設ける。高さが(ニ)m以上の高所から物体を投下するときは、投下設備を設ける。

  • ①(イ)5 (ロ)45 (ハ)1.5 (ニ)2
  • ②(イ)2 (ロ)45 (ハ)2.0 (ニ)3
  • ③(イ)2 (ロ)35 (ハ)1.5 (ニ)3
  • ④(イ)5 (ロ)35 (ハ)2.0 (ニ)2
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正解 ③(イ)2 (ロ)35 (ハ)1.5 (ニ)3
解説
この四つの数値は、いずれも建設現場で頻繁に判断が求められるものです。何を守るための値かとあわせて覚えます。
地山の掘削作業主任者は、掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削について選任します。2mを超える高さから土砂が崩れ落ちると、人が埋まって窒息する危険が現実のものになるためで、技能講習を修了した者から選任し、作業方法の決定と直接の指揮にあたらせます。
砂からなる地山の掘削面の勾配35度以下は、砂の安息角に基づく値です。砂は粘着力がほとんどなく、これより急にすると自重で崩れます。この基準は、勾配を35度以下とするか、掘削面の高さを5m未満とするかのいずれかによる、という形で定められています。
高さ又は深さが1.5mを超える箇所での昇降設備は、飛び降りたりよじ登ったりすることによる転落を防ぐためのものです。
高さ3m以上からの投下に投下設備が必要なのは、落下する物体の速度と衝撃が、その高さから急激に危険な水準になるためです。あわせて監視人を置くなどの措置も講じます。
(根拠:労働安全衛生法及び労働安全衛生規則の作業主任者、明り掘削及び墜落等による危険の防止に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「(イ)5 (ロ)45 (ハ)1.5 (ニ)2」は誤りです。作業主任者の選任は掘削面の高さ2m以上、砂の地山の勾配は35度以下、投下設備は高さ3m以上からの投下で必要となります。
「(イ)2 (ロ)45 (ハ)2.0 (ニ)3」も誤りです。砂の地山の勾配は35度以下であり、昇降設備は1.5mを超える箇所で必要です。45度以下は発破等により崩壊しやすい地山の値です。
「(イ)5 (ロ)35 (ハ)2.0 (ニ)2」も誤りです。勾配以外の三つの数値が、いずれも規定と異なっています。
問96-8

建設工事に必要な資格に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①つり上げ荷重3トンの移動式クレーンの運転には、運転士免許が必要である。
  • ②掘削面の高さが1.5mの地山の掘削では、作業主任者を選任する。
  • ③つり上げ荷重2トンの玉掛け作業は、特別の教育を受けた者が行える。
  • ④機体重量3トン以上の車両系建設機械の運転には、技能講習が必要である。
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正解 ④機体重量3トン以上の車両系建設機械の運転には、技能講習が必要である。
解説
危険な業務に就くための資格は、危険度に応じて、免許、技能講習の修了、特別の教育という三段階に分かれています。境目となる数値が問われます。
車両系建設機械のうち、整地・運搬・積込み用及び掘削用の機械は、機体重量3トン以上のものを運転する場合に車両系建設機械運転技能講習の修了が必要です。3トン未満のものは特別の教育で足ります。機体重量が大きいほど、転倒したときや接触したときの被害が大きくなるためです。
移動式クレーンの運転は、つり上げ荷重5トン以上で移動式クレーン運転士免許、1トン以上5トン未満で小型移動式クレーン運転技能講習の修了、1トン未満で特別の教育となります。つり上げ荷重3トンであれば技能講習の修了で運転できます。
玉掛けの業務は、つり上げ荷重1トン以上のクレーン等について玉掛け技能講習の修了が必要で、1トン未満では特別の教育で足ります。玉掛けは荷の重心を見極めてワイヤロープを掛ける作業で、誤ると荷が回転して落下するため、実技を伴う講習が求められます。
地山の掘削作業主任者は、掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削について選任します。
(根拠:労働安全衛生法及びクレーン等安全規則の就業制限等に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「つり上げ荷重3トンの移動式クレーンの運転には、運転士免許が必要である。」は誤りです。免許が必要となるのはつり上げ荷重5トン以上で、3トンであれば小型移動式クレーン運転技能講習の修了で運転できます。
「掘削面の高さが1.5mの地山の掘削では、作業主任者を選任する。」も誤りです。地山の掘削作業主任者の選任が必要となるのは掘削面の高さが2m以上の場合です。
「つり上げ荷重2トンの玉掛け作業は、特別の教育を受けた者が行える。」も誤りです。つり上げ荷重1トン以上の玉掛けには、玉掛け技能講習の修了が必要です。
問106-8

明り掘削の作業における措置に関する次の(イ)〜(ニ)の記述のうち、適当なもののみを全てあげている組合せはどれか。 (イ)作業箇所等について、その日の作業を開始する前に点検者に点検させる。 (ロ)運搬機械等が労働者の作業箇所に後進して接近するときは、誘導者を配置する。 (ハ)掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削では、作業主任者を選任する。 (ニ)明り掘削の作業では、作業面の照度を保持することまでは求められない。

  • ①(イ)(ニ)
  • ②(イ)(ロ)(ハ)
  • ③(ロ)(ニ)
  • ④(ハ)(ニ)
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正解 ②(イ)(ロ)(ハ)
解説
明り掘削では、地山の崩壊、機械との接触、暗さによる転落という三つの危険が同時に存在します。規則の定めもこの三つに対応しています。
(イ)は適当です。点検者を定め、その日の作業を開始する前、大雨のあと、中震以上の地震のあと、発破のあとに、浮石や亀裂の有無、含水・湧水・凍結の状態を点検させます。危険が認められれば、土止め支保工や防護網、立入禁止の措置をとります。
(ロ)も適当です。運搬機械やダンプトラック等が労働者の作業箇所に後進して接近するとき、または転落のおそれがあるときは、誘導者を配置し、その者に機械を誘導させます。後進中は運転者から後方が見えにくく、はさまれや轢過の危険が高いためです。
(ハ)も適当です。掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削では、技能講習を修了した者のうちから地山の掘削作業主任者を選任し、作業方法の決定と直接の指揮にあたらせます。
(ニ)は誤りです。明り掘削の作業を行う場所については、作業を安全に行うため必要な照度を保持しなければなりません。暗いと足元の段差や地山の異常に気づけず、転落や崩壊への対応が遅れます。
したがって適当なものは(イ)(ロ)(ハ)です。
(根拠:労働安全衛生規則の明り掘削の作業に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「(イ)(ニ)」は誤りです。照度の保持は義務づけられており(ニ)は成り立たず、誘導者の配置と作業主任者の選任に関する正しい記述も抜けています。
「(ロ)(ニ)」も誤りです。(ニ)を含んでいるうえ、点検と作業主任者に関する正しい記述を欠いています。
「(ハ)(ニ)」も誤りです。(ニ)を含んでいるうえ、点検と誘導者の配置に関する正しい記述が抜けています。

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