建設業の特定元方事業者が統括安全衛生責任者を選任しなければならない場合の、その場所で作業を行う作業従事者(元方事業者と関係請負人の労働者のほか、一人親方など労働者以外の者を含む)の合計数として、労働安全衛生法令上、正しいものはどれか。ただし、ずい道等の建設等の仕事を除く。
- ①常時20人以上
- ②常時30人以上
- ③常時50人以上
- ④常時100人以上
答えと解説を見る
ひとつの建設現場では、元請と多くの下請が入りまじって同時に作業します。上で足場を組んでいる下の階で別の会社が資材を運ぶ、といった状態が日常的に起こるため、それぞれの会社が自社の労働者だけを見ていたのでは、会社と会社のすき間で災害が起こります。そこで、現場全体をひとつにまとめて見る役割の者を置くことにしたのが統括安全衛生責任者です。
選任が必要になるのは、元方事業者と関係請負人に係る作業従事者(労働者のほか、一人親方など労働者以外の者を含む)の合計が、原則として常時50人以上となる場合です。人数は会社ごとではなく、その場所で働く全員を合わせて数えます。※2026年10月1日施行の改正(令和7年法律第33号)により、この人数は「労働者」ではなく「作業従事者」(一人親方など労働者以外の者を含む)で数えるようになりました。
ただし、ずい道等の建設の仕事、狭い場所での橋梁の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事については、災害が起きたときの重大性が高いため、基準が引き下げられて常時30人以上となります。人数の少ない現場でも、崩壊や酸素欠乏、爆発といった一度に多数が巻き込まれる危険があるためです。
なお統括安全衛生責任者には、その場所においてその事業の実施を統括管理する者、すなわち現場代理人や作業所長にあたる立場の者を充てます。
(根拠:労働安全衛生法第15条及び労働安全衛生法施行令第7条第2項によります)
他の選択肢が不適切な理由
「常時20人以上」は、店社安全衛生管理者の選任が必要になる人数(ずい道等の建設の仕事や、主要構造部が鉄骨造等である建築物の建設の仕事の場合)であり、統括安全衛生責任者の基準ではありません。
「常時30人以上」は、ずい道等の建設の仕事などに限って適用される例外の人数です。設問はこれらを除いた場合を問うています。
「常時100人以上」は、建設業において事業場ごとに総括安全衛生管理者を選任すべき労働者数であり、現場全体の統括管理の基準ではありません。