2026年版・5-4

施工計画の作成と事前調査の一問一答

1級土木施工管理技士「共通工学・施工管理法」から、施工計画の作成と事前調査に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

施工計画の作成に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①施工計画は、工期の短縮のみを目的に作成するものである。
  • ②施工計画は、原価の低減のみを目的として作成される。
  • ③施工計画は、品質・工程・原価・安全を満たすよう定める。
  • ④施工計画は、設計図書によらず自由に定めてよい。
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正解 ③施工計画は、品質・工程・原価・安全を満たすよう定める。
解説
施工計画とは、設計図書に示された構造物を、契約で定めた工期の中で、要求された品質を確保しながら、安全に、そしてできるだけ経済的に造り上げるための手順と方法を、着手前に定めたものです。
ここで大切なのは、施工管理の目的が一つではなく四つある、という点です。品質・工程・原価・安全の四つで、これらは互いに引っ張り合う関係にあります。工期を無理に縮めれば、夜間や休日の作業が増えて原価が上がり、急いだ作業は品質の低下と災害の危険を招きます。逆に品質を高めようとすれば手間と時間がかかり、原価は上がります。
したがって施工計画は、このうちのどれか一つだけを最大にするものではなく、四つの条件をすべて満たす釣り合いの取れた組合せを見つける作業だといえます。どれか一つを目的として作成する、という考え方は成り立ちません。
また、施工計画は設計図書と契約条件を出発点として立てるものです。仮設や施工方法の選定は受注者の裁量に委ねられていますが、それは設計図書に定めがない範囲での話であり、設計図書を無視してよいという意味ではありません。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書の施工計画書に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「施工計画は、工期の短縮のみを目的に作成するものである。」は誤りです。工期の短縮だけを追えば、原価の増大や品質の低下、労働災害を招きます。
「施工計画は、原価の低減のみを目的として作成される。」も誤りです。原価だけを優先すれば、要求された品質や安全の確保ができなくなります。
「施工計画は、設計図書によらず自由に定めてよい。」も誤りです。施工計画は設計図書と契約条件に基づいて立てるもので、設計図書に定めがある事項に反することはできません。
問25-4

施工計画の作成にあたって行う事前調査に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①契約条件の確認では、工期や数量の増減の取扱いを調べる。
  • ②現場条件の調査では、請負代金の支払条件を確認する。
  • ③事前調査は、工事に着手した後に行えばよいものとされる。
  • ④地下埋設物の調査は、掘削に着手してから行えばよい。
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正解 ①契約条件の確認では、工期や数量の増減の取扱いを調べる。
解説
施工計画を立てる前に行う事前調査は、大きく契約条件の確認と現場条件の調査の二つに分けて整理します。何を調べるべきかを漏らさないための、実務的な分類です。
契約条件の確認とは、契約書と設計図書を読み込んで、自分が何をどこまで負う立場なのかを把握することです。工期、請負代金額とその支払条件、数量の増減が生じたときの取扱い、設計変更や工期延長の手続、契約不適合責任の範囲、監督員の権限などが対象になります。これらは紙の上に書かれた条件であり、現地へ行っても分かりません。
現場条件の調査とは、実際に現地へ出向いて確かめる事柄です。地形・地質・地下水の状況、気象・海象、工事用の電力と用水の入手、資材や機械の輸送路とその幅員や重量の規制、労務・資材の調達の見通し、近隣の家屋や施設の状況、地下埋設物や架空線などの支障物件、環境保全上の制約などが含まれます。
いずれも工事に着手する前に済ませておく必要があります。着手後に前提が違うと分かれば、手戻りと工期の遅れが避けられないからです。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書の施工計画書及び設計図書の照査に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「現場条件の調査では、請負代金の支払条件を確認する。」は誤りです。支払条件は契約書に定められた契約条件であり、現地で調べる現場条件ではありません。
「事前調査は、工事に着手した後に行えばよいものとされる。」も誤りです。事前調査は施工計画を立てるための前提であり、着手前に行うものです。
「地下埋設物の調査は、掘削に着手してから行えばよい。」も誤りです。地下埋設物は掘削中の損傷事故に直結するため、着手前に管理者への照会と試掘により確認します。
問35-4

施工計画の作成にあたっての基本的な留意事項として、適当でないものはどれか。

  • ①従来の実績にとらわれず、新工法や新技術も検討する。
  • ②一つの案に固執せず、複数の案を比較して検討する。
  • ③発注者の要求する品質を確保したうえで経済性を追求する。
  • ④現場担当者のみで立案し、社内の組織は活用しない。
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正解 ④現場担当者のみで立案し、社内の組織は活用しない。
解説
施工計画は、その工事の成否をほぼ決めてしまう作業です。着工してから方法を変えるのは費用も時間もかかるため、計画の段階でどれだけ検討を尽くしたかが結果に直結します。
そのため、現場の担当者だけで立案するのではなく、会社の関連する部署や過去の類似工事の経験、技術研究部門の知見など、社内の組織全体を活用して検討することが基本とされています。一人の担当者が知っている方法には必ず限りがあり、現場に近い者ほど目の前の条件に引きずられて視野が狭くなるからです。
あわせて、次の点も基本的な心構えとして挙げられます。過去の実績や慣例をそのまま踏襲するのではなく、新しい工法や新技術の採用も検討すること。最初に思いついた一つの案で決めてしまわず、複数の案を立てて比較し、最も有利なものを選ぶこと。発注者が要求する品質を確保することを前提としたうえで、その範囲内で経済性を追求すること。そして、契約で定められた工期が必ずしも最も経済的な工期とは限らないため、経済性を考慮した施工速度についても検討することです。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書の施工計画書に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「従来の実績にとらわれず、新工法や新技術も検討する。」は正しい記述です。慣例の踏襲は改善の機会を失わせます。
「一つの案に固執せず、複数の案を比較して検討する。」も正しい記述で、比較によって初めてその案の有利不利が判断できます。
「発注者の要求する品質を確保したうえで経済性を追求する。」も正しい記述です。品質の確保が前提であり、経済性はその範囲内で図るものです。
問45-4

施工計画のための現場条件の調査項目として、適当でないものはどれか。

  • ①工事用地の地形、地質及び地下水の状況
  • ②請負代金の支払の時期と方法の定め
  • ③工事用電力、用水の入手の可否と経路
  • ④資材や機械の輸送路の幅員と規制
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正解 ②請負代金の支払の時期と方法の定め
解説
現場条件の調査とは、実際にその場所で工事を行うにあたって、施工の方法や工程、費用に影響する現地の事情を調べることです。書類を読むだけでは分からず、現地へ足を運んで確かめる必要がある事柄が対象になります。
代表的な項目は次のとおりです。地形・地質・地下水の状況は、掘削の方法や土留めの要否、のり面の勾配、排水計画を左右します。気象・海象は、作業ができる日数と季節的な制約に直結します。工事用の電力と用水は、入手できる場所と経路によって仮設備の計画が変わります。資材や建設機械の輸送路は、幅員・重量制限・高さ制限・交通量を調べておかないと、選んだ機械が現場に入れないという事態になります。ほかに、労務や資材の調達の見通し、近隣の家屋や施設の状況、地下埋設物や架空線の位置、環境保全上の制約なども含まれます。
これに対して、請負代金の支払の時期と方法は、契約書に定められた契約条件です。現地に出向いても確かめようがなく、現場条件の調査ではなく契約条件の確認として扱われます。両者を分けて整理しておくことが、調査の漏れを防ぐ第一歩になります。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書の施工計画書に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「工事用地の地形、地質及び地下水の状況」は現場条件の調査項目です。掘削工法や土留めの要否を決める基礎となります。
「工事用電力、用水の入手の可否と経路」も現場条件の調査項目です。仮設備計画の前提になります。
「資材や機械の輸送路の幅員と規制」も現場条件の調査項目です。使用できる建設機械の大きさや運搬の方法がここで決まります。
問55-4

施工計画書に記載する事項として、適当でないものはどれか。

  • ①現場組織表と主要な建設機械及び資材の計画
  • ②安全管理及び緊急時の体制と対応の計画
  • ③建設副産物の適正な処理方法と再生利用
  • ④発注者が作成する設計計算書と数量計算書
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正解 ④発注者が作成する設計計算書と数量計算書
解説
施工計画書は、受注者が工事の着手前に作成して監督員に提出する書類で、その工事をどのように進めるつもりかを発注者へ示すものです。あくまで受注者が自らの計画を書くものであり、発注者が設計の段階で作成した書類を綴じ込むものではありません。
共通仕様書が示す施工計画書の記載事項は、おおむね次のとおりです。工事概要、計画工程表、現場組織表、指定機械、主要船舶・機械、主要資材、施工方法(主要機械、仮設備計画、工事用地等を含む)、施工管理計画、安全管理、緊急時の体制及び対応、交通管理、環境対策、現場作業環境の整備、再生資源の利用の促進と建設副産物の適正処理方法、その他です。
これらに共通しているのは、いずれも「受注者がこれからどう施工するか」を表している点です。現場組織表は誰が責任を持つのかを、主要機械・主要資材は何を使うのかを、安全管理と緊急時の体制はどう守るのかを示します。
一方、設計計算書や数量計算書は、発注者が設計の段階で構造物の断面や数量を決めるために作成したものです。受注者が施工計画として記載する事項ではありません。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書の施工計画書に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「現場組織表と主要な建設機械及び資材の計画」は施工計画書の記載事項です。実施の体制と使用する資源を示します。
「安全管理及び緊急時の体制と対応の計画」も施工計画書の記載事項です。災害の防止と発生時の対応をあらかじめ定めます。
「建設副産物の適正な処理方法と再生利用」も施工計画書の記載事項です。再生資源の利用の促進とあわせて記載します。
問65-4

施工計画書に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①施工計画書は、工事の完成後に監督員へ提出する。
  • ②施工計画書は、工事着手前に監督員へ提出するものとする。
  • ③施工計画書の内容を変更しても、再提出は必要とされない。
  • ④施工計画書は、受注者が保管し提出する必要はない。
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正解 ②施工計画書は、工事着手前に監督員へ提出するものとする。
解説
施工計画書は、工事の着手前に受注者が作成し、監督員に提出することとされています。着手前でなければならないのは、監督員がその内容を確認し、設計図書との食い違いや安全上の問題があれば、実際に施工が始まる前に指摘できるようにするためです。工事が終わってから提出したのでは、何のための計画書か分かりません。
また、施工計画書に記載した内容に重要な変更が生じた場合は、その都度、変更に関する事項について変更施工計画書を作成し、監督員に提出します。地盤の状況が想定と違って掘削工法を変える、使用する機械を変更する、といった場合がこれにあたります。当初の計画のまま放置すれば、現場で実際に行われていることと書類が食い違い、安全管理も品質管理も根拠を失うからです。
なお、施工計画書は監督員に提出する書類ではありますが、その内容について発注者の承諾を受けるという性格のものではありません。仮設や施工方法は原則として受注者が自らの責任において定めるものであり、施工計画書の提出によってその責任が発注者へ移るわけではない、という点も押さえておく必要があります。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書の施工計画書に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「施工計画書は、工事の完成後に監督員へ提出する。」は誤りです。着手前に提出しなければ、監督員が事前に内容を確認する意味がなくなります。
「施工計画書の内容を変更しても、再提出は必要とされない。」も誤りです。重要な変更が生じたときは、その都度変更施工計画書を提出します。
「施工計画書は、受注者が保管し提出する必要はない。」も誤りです。施工計画書は着手前に監督員へ提出することとされています。
問75-4

施工計画における調達計画に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①労務計画では、工程に応じた人員の山積みと平準化を図る。
  • ②資材計画では、納期と搬入時期を工程に合わせて定める。
  • ③資材は、価格が安ければ規格を問わず調達してよい。
  • ④機械計画では、機種と組合せを施工条件に応じ選ぶ。
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正解 ③資材は、価格が安ければ規格を問わず調達してよい。
解説
調達計画は、人(労務)・物(資材)・機械という三つの資源を、必要な時期に必要な量だけそろえるための計画です。どれか一つでも欠ければ工事は止まり、逆に早くそろえすぎれば保管の費用と場所の負担が生じます。
資材について最も重要なのは、設計図書に定められた規格・品質を満たすものを調達することです。工事に使う材料の品質は設計図書で指定されており、明示がない場合でも中等の品質を有するものとされています。価格が安いことを理由に規格の異なる材料を用いれば、構造物の性能が確保できないうえ、契約違反となって手直しややり直しを命じられます。安さは、要求された規格を満たすものの中で比較すべきものです。
労務計画では、工程表から各時期に必要となる人員を積み上げ(山積み)、山と谷が大きい場合は作業の時期を調整して人員の変動をならします(山崩し・平準化)。人の出入りが激しいと、習熟が進まず品質も安全も安定しないためです。
機械計画では、土質・作業量・運搬距離・現場の広さといった施工条件に応じて機種を選び、掘削・積込み・運搬の各機械の能力が釣り合うように組み合わせます。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書及び公共工事標準請負契約約款の工事材料の品質に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「労務計画では、工程に応じた人員の山積みと平準化を図る。」は正しい記述です。人員の変動をならすことで、習熟と安全の確保につながります。
「資材計画では、納期と搬入時期を工程に合わせて定める。」も正しい記述です。早すぎる搬入は保管の負担を、遅すぎる搬入は工程の遅れを招きます。
「機械計画では、機種と組合せを施工条件に応じ選ぶ。」も正しい記述で、施工条件に合わない機種を選べば能力を発揮できません。
問85-4

工事用機械の計画に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①組合せ機械の作業能力は、最小の能力の機械で決まる。
  • ②組合せ機械の作業能力は、最大の能力の機械で決まる。
  • ③大型機械は、搬入路の状況を確認せずに選定してよい。
  • ④機械は、性能が高いものほど常に経済的な選定となる。
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正解 ①組合せ機械の作業能力は、最小の能力の機械で決まる。
解説
土工では、掘削する機械、積み込む機械、運搬する機械、敷き均す機械、締め固める機械を組み合わせて一連の作業を行います。このとき全体としてどれだけの土量を処理できるかは、組み合わせた機械のうち最も能力の小さい機械によって決まります。
理由は、流れ作業の各工程が前の工程から材料を受け取って進むからです。掘削機械が1時間に100m³掘れても、運び出すダンプトラックの能力が60m³分しかなければ、掘った土は現場にたまるだけで、実際に処理できるのは60m³です。逆に運搬能力が大きくても、掘削が追いつかなければトラックは待つことになります。最も遅い工程が全体の速さを決める、というのは流れ作業に共通する原理です。
したがって機械の組合せを決めるときは、各機械の作業能力をできるだけ均等にそろえ、能力の差から生じる待ち時間を小さくすることが基本になります。組合せ効率という考え方はここから出てきます。
また、機械の選定にあたっては、搬入路の幅員・曲線半径・橋梁の重量制限・架空線の高さなどを必ず確認します。性能の高い大型機械ほど作業能力は高くなりますが、現場に入れなければ意味がなく、規模の小さい工事では稼働率が下がってかえって不経済になります。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書及び建設機械施工の一般的な計画の考え方によります)

他の選択肢が不適切な理由
「組合せ機械の作業能力は、最大の能力の機械で決まる。」は誤りです。全体の能力は最も能力の小さい機械に制約されます。
「大型機械は、搬入路の状況を確認せずに選定してよい。」も誤りです。幅員や重量制限、架空線の高さを確認しなければ、現場へ搬入できない事態を招きます。
「機械は、性能が高いものほど常に経済的な選定となる。」も誤りです。工事の規模に対して過大な機械は、経費に見合う稼働が得られず不経済になります。
問95-4

施工計画と施工管理の関係に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①工程を過度に速めると、品質の低下や原価の増大を招く。
  • ②施工速度を上げるほど、単位あたりの原価は必ず下がる。
  • ③施工計画は、実施の結果を踏まえて必要に応じ見直す。
  • ④品質を高めるほど、一般に工事の原価は増加する傾向がある。
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正解 ②施工速度を上げるほど、単位あたりの原価は必ず下がる。
解説
施工速度と原価の関係は、単純な比例ではありません。工事の原価は、出来高に比例して増える直接費と、工期の長さに応じて増える間接費(現場事務所の経費、監督者の人件費、機械の損料など)に分けられます。
施工速度を上げて工期を短くすると、間接費は減ります。ここまでは有利です。しかし速度を上げすぎると、残業や休日作業の割増賃金、機械の増員、応援人員の投入などによって直接費が急激に増えます。その結果、ある速度を境に原価は再び上昇に転じます。原価が最も小さくなる施工速度を経済速度といい、そこから外れれば速すぎても遅すぎても原価は増える、というのが正しい関係です。したがって「施工速度を上げるほど、単位あたりの原価は必ず下がる」という記述は誤りです。
あわせて、過度に速度を上げれば作業が雑になり、品質の低下と労働災害の増加も招きます。品質・工程・原価・安全が互いに引っ張り合うという関係が、ここでも表れています。
また、施工計画は一度作れば終わりというものではありません。実際に施工してみると、計画時の想定と違う点が必ず出てきます。実施の結果を確認し、必要に応じて計画を見直すという繰り返しが施工管理の基本です。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書及び施工計画・工程管理の一般的な考え方によります)

他の選択肢が不適切な理由
「工程を過度に速めると、品質の低下や原価の増大を招く。」は正しい記述です。割増賃金や機械の増強で直接費が急増します。
「施工計画は、実施の結果を踏まえて必要に応じ見直す。」も正しい記述で、計画と実施の差を確認して修正していくことが施工管理です。
「品質を高めるほど、一般に工事の原価は増加する傾向がある。」も正しい記述です。品質の向上には手間・材料・検査の増加が伴います。
問105-4

施工計画のための事前調査に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①地下埋設物は、管理者への照会と試掘によって確認する。
  • ②近隣の家屋調査は、工事の完了後にのみ行えば足りる。
  • ③気象や海象の調査は、工程に影響しないため省略できる。
  • ④騒音や振動の規制の有無は、着工後に確認すれば足りる。
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正解 ①地下埋設物は、管理者への照会と試掘によって確認する。
解説
都市部の掘削工事で最も警戒しなければならないのが、地下埋設物の損傷です。ガス管を破損すれば爆発や中毒、電力ケーブルを切断すれば感電と広域の停電、水道管を破れば道路の陥没、通信ケーブルを切れば広い範囲の通信障害と、いずれも重大な事故に直結します。
そのため、掘削に先立って、まず各埋設物の管理者へ照会し、埋設の位置と深さを示す図面の提供を受けます。ただし、図面の位置は施工後の変更や測量の誤差により実際とずれていることが少なくありません。そこで、図面で確認したうえで実際に試掘(人力による部分的な掘削)を行い、目で見て位置と深さを確かめるのが原則です。図面と試掘の二段構えで確認する、という点が要点になります。
近隣の家屋調査は、工事による振動や地盤の変位で家屋に損傷が生じたときに、その原因が工事にあるかどうかを判断するための資料です。着工前と完了後の両方で調査し、その差を比べて初めて意味を持ちます。完了後だけでは、もともとあったひび割れなのか工事によるものなのかが区別できません。
気象・海象は作業可能日数を左右し、騒音・振動の規制の有無は工法や作業時間そのものを制約するため、いずれも着工前に確認します。
(根拠:国土交通省 土木工事共通仕様書及び建設工事公衆災害防止対策要綱によります)

他の選択肢が不適切な理由
「近隣の家屋調査は、工事の完了後にのみ行えば足りる。」は誤りです。着工前の状況を記録しておかなければ、工事による損傷かどうかを判断できません。
「気象や海象の調査は、工程に影響しないため省略できる。」も誤りです。降雨・強風・波浪は作業可能日数を大きく左右し、工程計画の前提になります。
「騒音や振動の規制の有無は、着工後に確認すれば足りる。」も誤りです。規制の有無は工法の選定や作業時間帯の制約に直結するため、計画段階で確認する必要があります。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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