建設工事公衆災害防止対策要綱に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- ①工事に従事する労働者の災害を防止する
- ②工事の関係者以外の第三者の被害を防ぐ
- ③発注者ではなく施工者だけを対象とする
- ④災害が発生した後の措置のみを定める
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建設現場で起こる災害は、大きく二つに分けて考えます。一つは、そこで働く人が巻き込まれる労働災害です。もう一つは、工事とは無関係に近くを通りかかった歩行者、走行中の自動車、隣接する家屋などが被害を受ける公衆災害です。
労働災害の防止は労働安全衛生法とその関係規則が受け持ちます。これに対して公衆災害の防止を受け持つのが、国土交通省が告示として定めた建設工事公衆災害防止対策要綱です。この要綱は、工事の関係者以外の第三者に対する危害や迷惑を防ぐことを目的としています。守るべき相手が現場の外にいる人であるという点が、労働安全衛生法との決定的な違いです。
もう一つの特徴は、責務を負うのが施工者だけではないという点です。要綱の各条は「発注者及び施工者は」という書き出しで始まるものが多く、必要な工期や安全対策の費用を確保すること、設計の段階から危険を減らしておくことなど、発注者にも求められる事項が明確に定められています。現場の努力だけでは防ぎきれないという反省が背景にあります。
また、内容は事故が起きた後の対応にとどまりません。作業場を明確に区分すること、交通を制限する場合の幅員、歩行者用通路の確保、落下物の防護など、災害を未然に防ぐための具体的な措置が中心です。
(根拠:国土交通省 建設工事公衆災害防止対策要綱の目的の規定によります)
他の選択肢が不適切な理由
「工事に従事する労働者の災害を防止する」は誤りで、労働者の災害防止は労働安全衛生法とその関係規則が受け持ちます。
「発注者ではなく施工者だけを対象とする」も誤りで、発注者に対しても工期や対策費の確保などの責務が定められています。
「災害が発生した後の措置のみを定める」も誤りで、作業場の区分や交通対策など未然防止の措置が中心です。