2026年版・5-17

公衆災害防止と健康障害の防止の一問一答

1級土木施工管理技士「共通工学・施工管理法」から、公衆災害防止と健康障害の防止に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-17

建設工事公衆災害防止対策要綱に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①工事に従事する労働者の災害を防止する
  • ②工事の関係者以外の第三者の被害を防ぐ
  • ③発注者ではなく施工者だけを対象とする
  • ④災害が発生した後の措置のみを定める
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正解 ②工事の関係者以外の第三者の被害を防ぐ
解説
建設現場で起こる災害は、大きく二つに分けて考えます。一つは、そこで働く人が巻き込まれる労働災害です。もう一つは、工事とは無関係に近くを通りかかった歩行者、走行中の自動車、隣接する家屋などが被害を受ける公衆災害です。
労働災害の防止は労働安全衛生法とその関係規則が受け持ちます。これに対して公衆災害の防止を受け持つのが、国土交通省が告示として定めた建設工事公衆災害防止対策要綱です。この要綱は、工事の関係者以外の第三者に対する危害や迷惑を防ぐことを目的としています。守るべき相手が現場の外にいる人であるという点が、労働安全衛生法との決定的な違いです。
もう一つの特徴は、責務を負うのが施工者だけではないという点です。要綱の各条は「発注者及び施工者は」という書き出しで始まるものが多く、必要な工期や安全対策の費用を確保すること、設計の段階から危険を減らしておくことなど、発注者にも求められる事項が明確に定められています。現場の努力だけでは防ぎきれないという反省が背景にあります。
また、内容は事故が起きた後の対応にとどまりません。作業場を明確に区分すること、交通を制限する場合の幅員、歩行者用通路の確保、落下物の防護など、災害を未然に防ぐための具体的な措置が中心です。
(根拠:国土交通省 建設工事公衆災害防止対策要綱の目的の規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「工事に従事する労働者の災害を防止する」は誤りで、労働者の災害防止は労働安全衛生法とその関係規則が受け持ちます。
「発注者ではなく施工者だけを対象とする」も誤りで、発注者に対しても工期や対策費の確保などの責務が定められています。
「災害が発生した後の措置のみを定める」も誤りで、作業場の区分や交通対策など未然防止の措置が中心です。
問25-17

労働災害の統計に用いる指標に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①度数率は労働損失日数から求める指標
  • ②強度率は死傷者数を労働者数で割る指標
  • ③度数率は100万延実労働時間当たりで表す
  • ④年千人率は1000延実労働時間当たりで表す
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正解 ③度数率は100万延実労働時間当たりで表す
解説
労働災害の多さを事業場どうしで比べるには、単に件数を数えるだけでは足りません。人数が多く長時間働いている現場ほど件数が増えるのは当然だからです。そこで、働いた量でならした指標が使われます。代表的なものが次の三つです。
度数率は、災害の起こる頻度を表す指標です。延べ実労働時間数100万時間当たり何人の死傷者が出たかを示し、次の式で求めます。
度数率 = 死傷者数 ÷ 延実労働時間数 × 1,000,000
100万時間という区切りは、およそ500人が1年間働いた時間に相当し、比較しやすい大きさとして用いられています。
強度率は、災害の重さを表す指標です。延べ実労働時間数1,000時間当たり何日の労働損失日数が生じたかを示します。
強度率 = 労働損失日数 ÷ 延実労働時間数 × 1,000
けがの軽重を日数に換算して扱うため、軽傷が多い現場と重篤な災害が起きた現場を区別できます。
年千人率は、労働時間ではなく人数を分母にとる簡便な指標で、労働者1,000人当たり1年間に何人の死傷者が出たかを示します。労働時間を集計しなくても計算できる反面、労働時間の長短が反映されません。
(根拠:厚生労働省が公表する労働災害統計における各指標の定義によります)

他の選択肢が不適切な理由
「度数率は労働損失日数から求める指標」は誤りで、度数率は死傷者数から求め、労働損失日数を用いるのは強度率です。
「強度率は死傷者数を労働者数で割る指標」も誤りで、それに近いのは年千人率であり、強度率は労働損失日数を用います。
「年千人率は1000延実労働時間当たりで表す」も誤りで、年千人率の分母は労働時間ではなく労働者1,000人です。
問35-17

建設工事公衆災害防止対策要綱上、やむを得ず一般交通を制限する場合において、制限した後の道路の車線が2車線となるときに標準とすべき車道幅員として、正しいものはどれか。ただし、道路管理者及び所轄警察署長の特に指示がない場合とする。

  • ①3.0メートル以上
  • ②4.5メートル以上
  • ③5.5メートル以上
  • ④6.5メートル以上
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正解 ③5.5メートル以上
解説
道路上で工事を行うと、必ず通行できる幅が狭くなります。狭くしすぎれば、車が工事のさくに接触したり、対向車とすれ違えずに渋滞や追突を招いたりします。そこで要綱では、道路管理者や所轄警察署長から特に指示がない場合の標準として、制限した後に確保すべき車道幅員が定められています。
制限した後の車線が2車線となる場合は、車道幅員を5.5メートル以上とします。普通自動車の幅がおよそ1.7メートル、大型車で2.5メートル程度であることを考えると、2台がすれ違い、なおかつ左右に余裕を残すためにはこの程度の幅が要るということです。
一方、制限した後が1車線となる場合は、車道幅員を3メートル以上とします。この場合、その1車線を往復の交互交通に使うことがありますが、そのときは制限する区間をできる限り短くし、前後で渋滞が生じないよう、原則として交通誘導警備員を配置しなければなりません。
数値だけを覚えるのではなく、1車線か2車線かで基準が分かれること、そして1車線の交互交通には人による誘導が伴うことを合わせて理解しておくとよいでしょう。
(根拠:国土交通省 建設工事公衆災害防止対策要綱における一般交通を制限する場合の措置の規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「3.0メートル以上」は、制限した後の車線が1車線となる場合に標準とすべき値であり、2車線の場合の値ではありません。
「4.5メートル以上」は要綱に定めのない値で、大型車どうしがすれ違うには幅が不足します。
「6.5メートル以上」も要綱に定めのない値で、標準として求められている幅を超えています。
問45-17

建設工事公衆災害防止対策要綱に定める歩行者用通路に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①歩行者の多い箇所は幅1.5m以上とする
  • ②幅は0.5m以上あれば足りるとされる
  • ③有効高さは1.8m以上あればよいとされる
  • ④車道との境は標識のみで区分するとされる
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正解 ①歩行者の多い箇所は幅1.5m以上とする
解説
道路上の工事でやむを得ず通行を制限するとき、最も弱い立場に置かれるのが歩行者です。車道へはみ出して歩けば直ちに事故につながるため、要綱では車道とは別に歩行者用通路を確保することとされ、その寸法まで定められています。
幅は0.90メートル以上が原則です。これは、高齢者や車椅子を使う人が安全に通れる幅を見込んだ値です。高齢者や車椅子使用者等の通行が想定されない場合に限って0.75メートル以上とすることができます。さらに、特に歩行者の多い箇所では幅1.5メートル以上を確保し、加えて交通誘導警備員の配置などにより適切に歩行者を誘導します。人がすれ違える幅がなければ、結局どちらかが車道へ出ることになるからです。
有効高さは2.1メートル以上とします。頭上に足場や覆いがある通路では、背の高い人がぶつからない高さが必要になります。
境の区分も定められています。歩行者用通路と車両の通る部分との境、および作業場との境は、移動さくを間隔をあけずに設置するか、さくの間に安全ロープ等を張ってすき間ができないようにするなど、明確に区分します。標識を立てるだけでは、うっかり立ち入るのを防げません。あわせて、夜間の照明、段差や凹凸の解消、滑りにくい状態の保持、必要に応じたスロープや手すり、視覚障害者誘導用ブロックの設置も求められます。
(根拠:国土交通省 建設工事公衆災害防止対策要綱における歩行者用通路の確保の規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「幅は0.5m以上あれば足りるとされる」は誤りで、原則0.90メートル以上、通行が限られる場合でも0.75メートル以上です。
「有効高さは1.8m以上あればよいとされる」も誤りで、有効高さは2.1メートル以上を確保することとされています。
「車道との境は標識のみで区分するとされる」も誤りで、移動さくや安全ロープ等ですき間なく明確に区分します。
問55-17

建設工事公衆災害防止対策要綱に定める道路上の工事における措置に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①夜間は高さ1m程度の保安灯を設置する
  • ②仮復旧の段差は5%以内の勾配ですりつける
  • ③原則として交通流の背面から出入りする
  • ④掘削箇所は埋め戻さずに覆工のみを行う
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正解 ④掘削箇所は埋め戻さずに覆工のみを行う
解説
道路上の工事では、工事をしている場所そのものが一般の通行と隣り合っています。そこで要綱は、見せる、誘導する、路面を戻す、という三つの観点から具体的な措置を定めています。
まず、見せることです。夜間に施工する場合は、道路上や道路に接して設けたさくに沿って、高さ1メートル程度で、夜間150メートル前方から視認できる光度を持つ保安灯を設置します。さらに、工事箇所の前方50メートルから500メートルの間の見やすい位置に、工事を予告する道路標識や標示板を設置します。
次に、誘導することです。道路上に作業場を設ける場合、工事車両は原則として交通流に対する背面から出入りさせます。走ってくる車の正面を横切る動きは、双方から見通しが悪く危険だからです。やむを得ず交通流に平行する部分から出入りさせるときは、交通誘導警備員を配置し、一般車両の通行を優先させます。
そして、路面を戻すことです。道路を掘削した箇所を車に通行させようとするときは、まず埋め戻したうえで、原則として仮舗装を行うか覆工を行います。埋め戻さずに覆工だけで済ませることは認められていません。周囲の路面と段差が生じないようにし、やむを得ず段差が残る場合は5パーセント以内の勾配ですりつけます。鋼製の覆工板を使う場合は滑止めの付いたものとします。
(根拠:国土交通省 建設工事公衆災害防止対策要綱における交通対策及び路面維持の規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「夜間は高さ1m程度の保安灯を設置する」は正しい記述で、夜間150メートル前方から視認できる光度が求められます。
「仮復旧の段差は5%以内の勾配ですりつける」も正しい記述で、段差による事故と車体の損傷を防ぐためです。
「原則として交通流の背面から出入りする」も正しい記述で、走行車両の正面を横切る動きを避けるためです。
問65-17

建設工事公衆災害防止対策要綱に定める高所作業に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①仮囲いは地盤面から高さ1.2m以上とする
  • ②仮囲いは地盤面から高さ1.8m以上とする
  • ③材料は既設構造物の端から1m以内に置く
  • ④防護は地上10m以上の作業のみ必要である
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正解 ②仮囲いは地盤面から高さ1.8m以上とする
解説
高い場所での作業は、物を落とすという危険を常に抱えています。要綱の高所作業に関する規定は、落ちる物をつくらない、落ちても外へ出さない、という考え方で組み立てられています。
まず、外へ出さないための備えが仮囲いです。地上4メートル以上の高さを持つ構造物を建設する場合には、工事期間中、作業場の周囲に地盤面から高さ1.8メートル以上の仮囲いを設けます。1.8メートルという値は、大人の目線を超え、外から中へ入り込むことも、中から物が転がり出ることも防げる高さとして定められています。交通に支障が出るおそれがあるときは、金網など透視できるものを用います。
次に、落ちる物をつくらない備えが材料の置き方です。高所作業で使う材料は、原則として地面の上に集める。やむを得ず既設の構造物の上に置く場合は置場を設け、既設構造物の端から原則として2メートル以内には置かないこと、床面からの積み高さは2メートル未満とすること、風で動く型枠板は縛りつけること、ボルトやナットのような細かい材料は必ず袋等に入れることが定められています。端に近いほど落下の危険が高まるためです。
そして、落下物の防護です。地上4メートル以上の場所で作業する場合に、そこからふ角75度以上の範囲に一般の交通の用に供されている場所があるときは、十分な強度を持つ板材等で覆わなければなりません。10メートルではなく4メートルが基準である点に注意が必要です。
(根拠:国土交通省 建設工事公衆災害防止対策要綱における仮囲い、材料の集積及び落下物防止の規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「仮囲いは地盤面から高さ1.2m以上とする」は誤りで、要綱が求めるのは地盤面から高さ1.8メートル以上です。
「材料は既設構造物の端から1m以内に置く」も誤りで、端から原則として2メートル以内には集積しないこととされています。
「防護は地上10m以上の作業のみ必要である」も誤りで、地上4メートル以上の場所で作業する場合に必要となります。
問75-17

酸素欠乏症等防止規則に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①酸素濃度を18%以上に保つよう換気する
  • ②換気には純酸素を用いることができる
  • ③第二種の硫化水素濃度は100ppm以下とする
  • ④酸素濃度の測定は作業終了後に行う
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正解 ①酸素濃度を18%以上に保つよう換気する
解説
マンホールや立坑、井戸、暗きょ、シールドの坑内など、空気が入れ替わりにくい場所では、鉄がさびたり土中の有機物が分解したりして酸素が消費され、空気中の酸素濃度が下がっていることがあります。普通の空気の酸素濃度はおよそ21パーセントですが、これが18パーセントを下回った状態を酸素欠乏といい、さらに下がると数呼吸で意識を失います。においも色もないため気づけないのが恐ろしい点です。
そこで規則は、酸素欠乏危険作業に労働者を従事させる場合、作業を行う場所の空気中の酸素濃度を18パーセント以上に保つように換気しなければならないと定めています。汚水槽やヘドロのある場所など、硫化水素も発生する第二種酸素欠乏危険作業では、これに加えて硫化水素濃度を100万分の10、すなわち10ppm以下に保ちます。
換気の方法にも制限があります。手っ取り早く酸素濃度を上げようとして純酸素を使うことは禁じられています。周囲が酸素の多い状態になると、わずかな火花で激しく燃える危険があるためです。換気には必ず空気を用います。
測定の時期も重要です。酸素や硫化水素の濃度は、その日の作業を開始する前に測定しなければなりません。前日に安全であっても、一晩で状態が変わりうるからです。測定の記録は3年間保存します。
(根拠:酸素欠乏症等防止規則第3条及び第5条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「換気には純酸素を用いることができる」は誤りで、火災や爆発の危険があるため純酸素の使用は禁じられています。
「第二種の硫化水素濃度は100ppm以下とする」も誤りで、保つべき値は100万分の10、すなわち10ppm以下です。
「酸素濃度の測定は作業終了後に行う」も誤りで、その日の作業を開始する前に測定しなければなりません。
問85-17

建設工事における粉じん及び石綿による健康障害の防止に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①事前調査は解体作業の着手後に行えばよい
  • ②事前調査の記録は保存しなくてよい
  • ③粉じん作業の屋内の清掃は年1回でよい
  • ④一定規模の工事は調査結果を報告する
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正解 ④一定規模の工事は調査結果を報告する
解説
石綿による肺の病気は、吸い込んでから数十年たって現れます。その場で異変が起きないため、作業する側が危険に気づきにくいという特徴があります。そこで石綿障害予防規則は、まず建物に石綿が使われているかどうかを確かめるところから手順を組み立てています。
建築物や工作物の解体や改修の作業を行うときは、あらかじめ、つまり着手の前に、石綿等の使用の有無を調査しなければなりません。方法は、設計図書等の文書を確認することと、目視により確認することの二つで、必要な知識を持つ者として定められた者に行わせます。調査で有無が明らかにならないときは、試料を分析して確かめます。
調査の結果は記録を作成し、調査を終了した日から3年間保存します。さらに、建築物の解体工事のうち解体部分の床面積の合計が80平方メートル以上のもの、請負代金の額が100万円以上の改修工事などについては、あらかじめ電子情報処理組織を使用して所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。石綿等が使用されている建物を解体するときは、あらかじめ作業計画を定め、その計画に従って作業を行います。
粉じん一般については粉じん障害防止規則が定めており、粉じん作業を行う屋内の作業場所は毎日1回以上清掃しなければなりません。堆積した粉じんが人の動きで舞い上がるのを防ぐためで、床や設備については1月以内ごとに1回、真空掃除機を用いるか水洗するなど、粉じんを飛散させない方法で清掃します。
(根拠:石綿障害予防規則第3条及び第4条の2並びに粉じん障害防止規則第24条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「事前調査は解体作業の着手後に行えばよい」は誤りで、解体等の作業を行うときはあらかじめ調査しなければなりません。
「事前調査の記録は保存しなくてよい」も誤りで、調査を終了した日から3年間保存することとされています。
「粉じん作業の屋内の清掃は年1回でよい」も誤りで、屋内の作業場所は毎日1回以上清掃しなければなりません。
問95-17

ある事業場の年間の延べ実労働時間数が400,000時間で、その期間中の労働災害による死傷者数が3人であった。この事業場の労働災害の度数率として、正しいものはどれか。

  • ①0.75
  • ②3.00
  • ③13.33
  • ④7.50
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正解 ④7.50
解説
度数率は、労働災害がどれくらいの頻度で起きているかを、働いた時間でならして表す指標です。人数の多い現場ほど災害の件数が増えるのは当たり前なので、そのままの件数では事業場どうしを比べられません。そこで、延べ実労働時間数100万時間当たりに直します。100万時間はおよそ500人が1年間働く時間に相当し、比較の物差しとして扱いやすい大きさです。
式は次のとおりです。
度数率 = 死傷者数 ÷ 延実労働時間数 × 1,000,000
この問題の数値を代入します。
度数率 = 3 ÷ 400,000 × 1,000,000
3 ÷ 400,000 = 0.0000075
0.0000075 × 1,000,000 = 7.50
したがって度数率は7.50となります。
この事業場では、100万時間働くあいだにおよそ7.5人の死傷者が出ている計算になります。数値そのものより、掛ける値が100万であることを取り違えないことが要点です。強度率では1,000を掛け、年千人率では労働者数を分母にとって1,000を掛けます。三つの指標で分母と倍率が異なるので、どの指標を求めているのかを必ず確かめてから式を立ててください。
(根拠:厚生労働省が公表する労働災害統計における度数率の定義によります)

他の選択肢が不適切な理由
「0.75」は100万ではなく10万を掛けた場合の値で、度数率の定義と一致しません。
「3.00」は死傷者数をそのまま答えたもので、労働時間でならす計算が行われていません。
「13.33」は労働時間を死傷者数で割ったうえで単位を調整した値であり、式の分子と分母が逆になっています。
問105-17

ある事業場の年間の延べ実労働時間数が250,000時間で、その期間中の労働災害による労働損失日数が150日であった。この事業場の労働災害の強度率として、正しいものはどれか。

  • ①0.06
  • ②0.60
  • ③1.67
  • ④6.00
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正解 ②0.60
解説
度数率は災害が何回起きたかを表しますが、けがの重さは区別できません。指を軽く切った災害も、長期の入院を要する災害も、同じ1件として数えられてしまいます。そこで、災害の重さを表すために用いるのが強度率です。
強度率は、けがによって働けなかった日数、すなわち労働損失日数を、延べ実労働時間数1,000時間当たりに直したものです。
強度率 = 労働損失日数 ÷ 延実労働時間数 × 1,000
この問題の数値を代入します。
強度率 = 150 ÷ 250,000 × 1,000
150 ÷ 250,000 = 0.0006
0.0006 × 1,000 = 0.60
したがって強度率は0.60となります。
ここで掛ける値は1,000であり、度数率の100万とは異なります。分母を大きくとりすぎると、多くの事業場で値が極端に小さくなって比較しにくくなるためです。
なお労働損失日数は、実際に休んだ日数をそのまま用いるのではありません。死亡や永久に全く働けなくなった場合は7,500日と定められ、身体に障害が残った場合は等級に応じた日数が、休業した場合は休業日数に300を365で割った値を乗じた日数が用いられます。重い災害が一度起これば強度率が跳ね上がるのはこのためです。
(根拠:厚生労働省が公表する労働災害統計における強度率の定義によります)

他の選択肢が不適切な理由
「0.06」は1,000ではなく100を掛けた場合の値で、強度率の定義と一致しません。
「1.67」は労働時間を損失日数で割る形になっており、分子と分母が逆になっています。
「6.00」は1,000ではなく10,000を掛けた場合の値で、桁が一つ大きくなっています。

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