2026年版・5-13

品質管理の手順とヒストグラム・管理図の一問一答

1級土木施工管理技士「共通工学・施工管理法」から、品質管理の手順とヒストグラム・管理図に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-13

品質管理を進める手順として、適当なものはどれか。

  • ①計画→検討→実施→処置の順に繰り返して進める。
  • ②計画→実施→検討→処置の順に繰り返して進める。
  • ③実施→計画→処置→検討の順に繰り返して進める。
  • ④検討→計画→実施→処置の順に繰り返して進める。
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正解 ②計画→実施→検討→処置の順に繰り返して進める。
解説
品質管理は、良い物ができたかどうかを最後に調べる検査のことではありません。良い物ができる工程をつくり、それを保ち続けるための管理の仕組みです。そのため、決まった手順を回し続ける形をとります。
手順は、計画(Plan)、実施(Do)、検討(Check)、処置(Action)の四つで、頭文字をとってPDCAサイクル、あるいは提唱者の名にちなんでデミングサイクルと呼ばれます。
計画では、管理しようとする品質特性を選び、その特性についての品質標準と作業標準を定めます。実施では、作業標準を関係者に周知し、教育したうえで、その標準どおりに施工します。検討では、実際のデータを取ってヒストグラムや管理図などで整理し、工程が安定しているか、規格を満たしているかを調べます。処置では、異常があればその原因を追究して取り除き、標準そのものに問題があれば標準を改めます。
大切なのは、これが一度で終わらず、処置の結果を次の計画に反映して回り続ける点です。この繰り返しによって、工程は少しずつ安定し、ばらつきが小さくなっていきます。
(根拠:日本産業規格が定める品質管理の一般的な考え方によります)

他の選択肢が不適切な理由
「計画→検討→実施→処置の順に繰り返して進める。」は誤りです。検討は実際に施工したデータを調べる段階であり、実施の前に置くことはできません。
「実施→計画→処置→検討の順に繰り返して進める。」も誤りです。標準を定めないまま施工することになり、何を基準に良否を判断するのかが決まりません。
「検討→計画→実施→処置の順に繰り返して進める。」も誤りです。データがない段階で検討はできず、処置を最後に置くと、その結果を次の計画へ結びつける流れが切れます。
問25-13

品質管理において管理しようとする品質特性を選ぶときの留意点として、適当でないものはどれか。

  • ①工程の状態を総合的に表すものであること
  • ②早期に結果が得られ、測定しやすいものであること
  • ③工程に対して処置がとりやすいものであること
  • ④試験に長い日数を要するものを優先して選ぶこと
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正解 ④試験に長い日数を要するものを優先して選ぶこと
解説
品質特性とは、その工事の出来ばえを代表して測る物差しのことです。何を測るかを誤ると、いくら丁寧にデータを取っても工程の改善につながりません。そのため、選び方には次の三つの条件があります。
第一に、工程の状態を総合的に表すものであることです。ひとつの数値を見れば、その工程がうまくいっているかどうかがおおむね分かる、という性質が必要です。
第二に、早期に結果が得られ、測定しやすいものであることです。結果が出るまでに何週間もかかる特性では、異常に気づいたときにはすでに大量の不良ができています。管理は手遅れになってはならないため、測るのに時間や手間がかかりすぎる特性は管理の対象として適しません。
第三に、その特性の値が悪かったときに、工程に対して処置がとりやすいものであることです。原因となる作業条件と結びついていなければ、直しようがありません。
なお、本来測りたい特性の測定が難しい場合には、それと密接な関係があり測定が容易な別の特性を用いることがあります。これを代用特性といい、コンクリートの強度に対するスランプや空気量などがその例です。
(根拠:日本産業規格が定める品質管理の一般的な考え方によります)

他の選択肢が不適切な理由
「工程の状態を総合的に表すものであること」は適当です。工程全体の良否を代表できる特性でなければ、管理の物差しになりません。
「早期に結果が得られ、測定しやすいものであること」も適当です。結果が早く分かるほど、異常への処置が間に合います。
「工程に対して処置がとりやすいものであること」も適当です。原因となる作業条件と結びついていて初めて、改善の手が打てます。
問35-13

ヒストグラムに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①データのばらつきの分布の形と規格値との関係を調べられる。
  • ②時間の経過に伴う品質の変化をそのまま読み取ることができる。
  • ③二つの品質特性の間の相関関係を調べるために用いられる。
  • ④不適合の項目を件数の多い順に並べて重点を示す図である。
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正解 ①データのばらつきの分布の形と規格値との関係を調べられる。
解説
ヒストグラムは、測定したデータをいくつかの区間(階級)に分け、それぞれの区間に入るデータの個数(度数)を柱の高さで表した図です。柱を並べることで、データがどの値の付近に集まり、どれくらいの幅に散らばっているかが一目で分かります。
この図で読み取るのは主に二つです。ひとつは分布の形そのもの、もうひとつは規格値との関係です。規格の上限と下限を図に線で書き入れると、規格から外れているデータがあるか、規格の中に収まっていてもゆとりがどれだけあるかが見えます。分布が規格の中央にあり、両側にゆとりがあれば良好な状態です。片側に寄っていれば、少しの変動で規格を割り込む危険があります。
注意したいのは、ヒストグラムは時間の情報を持たないという点です。データを集めて分布にしてしまうため、いつ測った値なのかは失われます。したがって、工程が時間とともにどう変化しているかは読み取れません。その用途には管理図を用います。
また、二つの特性の関係を調べるのは散布図、不適合の項目を件数の多い順に並べて重点を示すのはパレート図です。
(根拠:日本産業規格が定めるヒストグラムの一般的な用途によります)

他の選択肢が不適切な理由
「時間の経過に伴う品質の変化をそのまま読み取ることができる。」は誤りです。ヒストグラムは時間の情報を持たないため、変化の追跡には管理図を用います。
「二つの品質特性の間の相関関係を調べるために用いられる。」も誤りです。二つの特性の関係を調べる図は散布図です。
「不適合の項目を件数の多い順に並べて重点を示す図である。」も誤りです。これはパレート図の説明で、重点的に取り組む項目を選ぶために用います。
問45-13

あるコンクリートの圧縮強度を5回測定したところ、その値は20、22、24、26、28(単位はN/mm²)であった。このデータの平均値と範囲(レンジ)の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①平均値24.0N/mm²、範囲8N/mm²
  • ②平均値24.0N/mm²、範囲6N/mm²
  • ③平均値25.0N/mm²、範囲8N/mm²
  • ④平均値22.0N/mm²、範囲4N/mm²
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正解 ①平均値24.0N/mm²、範囲8N/mm²
解説
品質管理でデータを整理するとき、まず求めるのが分布の中心を表す値と、ばらつきの大きさを表す値です。ここではその基本となる二つを扱います。
平均値は、すべての測定値の合計をデータの個数で割った値です。この例では、20+22+24+26+28=120となり、これを個数の5で割って120÷5=24.0N/mm²となります。平均値は分布の中心の位置を表し、規格の中央からどれだけ寄っているかを判断するときの基準になります。
範囲(レンジ)は、測定値の最大値から最小値を引いた値です。この例では28-20=8N/mm²です。ばらつきの大きさを表す最も簡単な値で、計算が容易なため、現場での日常管理や管理図の作成に広く用いられます。
ただし範囲は、最大値と最小値という二つのデータだけで決まるため、その間のデータがどのように分布しているかは反映しません。データの個数が多くなるほど、この欠点が目立ちます。そのため、ばらつきをより正確に表すときには、すべてのデータを使う標準偏差を用います。
(根拠:日本産業規格が定める平均値及び範囲の定義によります)

他の選択肢が不適切な理由
「平均値24.0N/mm²、範囲6N/mm²」は範囲の値が誤りです。範囲は最大値28から最小値20を引いた8N/mm²です。
「平均値25.0N/mm²、範囲8N/mm²」は平均値の値が誤りです。合計120を個数5で割ると24.0N/mm²になります。
「平均値22.0N/mm²、範囲4N/mm²」は平均値と範囲の両方が誤りです。22.0は下から2番目のデータの値、4は隣り合うデータの差にすぎません。
問55-13

ある品質特性について5個のデータを測定したところ、その値は20、22、24、26、28であった。このデータの標準偏差(偏差平方和をデータ数から1を引いた値で割り、その平方根をとったもの)として、最も近い値はどれか。

  • ①2.83
  • ②4.00
  • ③3.16
  • ④4.47
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正解 ③3.16
解説
標準偏差は、データが平均値からどれだけ散らばっているかを表す値です。範囲が最大値と最小値だけで決まるのに対し、標準偏差はすべてのデータを使うため、ばらつきをより正確に表します。
計算は三段階です。第一に平均値を求めます。合計120を個数5で割って24です。第二に、各データと平均値との差(偏差)を求め、それを二乗して合計します。偏差は-4、-2、0、2、4なので、二乗して足すと16+4+0+4+16=40となります。これを偏差平方和といいます。偏差をそのまま足すと必ずゼロになってしまうため、二乗してから足すのが要点です。
第三に、偏差平方和をデータ数から1を引いた値、すなわち4で割ります。40÷4=10となり、これが分散です。その平方根をとって、標準偏差は√10=3.162…、およそ3.16となります。
データ数から1を引いた値で割るのは、手元の数個のデータから、その背後にある工程全体のばらつきを推定するためです。少数のデータだけで計算するとばらつきを小さく見積もりがちなので、割る数を1つ小さくして補正しています。
(根拠:日本産業規格が定める標準偏差及び不偏分散の定義によります)

他の選択肢が不適切な理由
「2.83」は、偏差平方和40をデータ数5でそのまま割って8とし、その平方根をとった値です。ここでは4で割るため誤りです。
「4.00」は、範囲8の半分の値にすぎず、標準偏差の計算とは関係がありません。
「4.47」は、偏差平方和40を2で割って20とし、その平方根をとった値で、割る数を誤ったものです。
問65-13

ある品質特性の規格値が上限30N/mm²、下限24N/mm²と定められており、工程の標準偏差が1.0N/mm²であるとき、工程能力指数の値として正しいものはどれか。ただし、工程能力指数は規格の幅を標準偏差の6倍で除して求めるものとする。

  • ①0.50
  • ②3.00
  • ③2.00
  • ④1.00
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正解 ④1.00
解説
工程能力指数は、その工程が規格を満たす製品をつくる力をどれだけ持っているかを、ひとつの数値で表したものです。規格の幅と、工程が実際に持つばらつきの幅とを比べる考え方でできています。
計算は、上限規格値から下限規格値を引いた規格の幅を、標準偏差の6倍で割って求めます。この例では、規格の幅が30-24=6N/mm²、標準偏差の6倍が6×1.0=6.0N/mm²ですから、6÷6.0=1.00となります。
分母を標準偏差の6倍とするのは、データが正規分布に従うとき、平均値から標準偏差の3倍の範囲に全体のおよそ99.7%が入るためです。この上下あわせて6倍の幅が、工程が実際に出す値のほぼ全体の広がりにあたります。つまり工程能力指数は、規格の幅がその広がり何個分にあたるかを示しています。
読み方の目安は、1.00は規格の幅とばらつきの幅がちょうど等しく、余裕がない状態です。1.33以上あれば十分な能力があるとされ、1.00を下回れば規格外品が出ることを前提とした状態で、工程の改善が必要になります。
(根拠:日本産業規格が定める工程能力指数の定義によります)

他の選択肢が不適切な理由
「0.50」は、分母を標準偏差の12倍として計算した値です。分母は標準偏差の6倍です。
「3.00」は、分母を標準偏差の2倍として計算した値で、分母の取り方を誤ったものです。
「2.00」は、分母を標準偏差の3倍として計算した値です。片側だけの広がりで割ったことになり、正しくありません。
問75-13

x̄-R管理図に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①管理限界線は、規格値をそのまま用いて引く線である。
  • ②管理限界線は、工程から得たデータのばらつきから求める。
  • ③x̄管理図は、群ごとのばらつきの大きさを表す図である。
  • ④R管理図は、群ごとの平均値の変化を表す図である。
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正解 ②管理限界線は、工程から得たデータのばらつきから求める。
解説
x̄-R管理図は、工程が安定した状態を保っているかどうかを、時間の流れに沿って監視するための図です。データを一定の個数ずつのまとまり(群)に分け、群ごとに二つの値を計算して打点します。
x̄管理図は、群ごとの平均値の変化を表します。工程の中心が動いていないかを見るための図です。R管理図は、群ごとの範囲、すなわち群の中の最大値と最小値の差の変化を表します。工程のばらつきの大きさが変わっていないかを見るための図です。二つを並べて使うのは、中心の移動とばらつきの拡大が、別々の原因で起こるからです。
ここで最も重要なのが管理限界線の意味です。管理限界線は、規格値を書き写した線ではありません。その工程から実際に得られたデータのばらつきをもとに計算して引く線です。具体的には、群の平均の平均に、群の範囲の平均へ係数を掛けた値を足し引きして求めます。
規格値は、発注者や設計が求める合否の基準であるのに対し、管理限界線は、その工程が普段どおりに動いていればこの幅に収まるはずだ、という工程自身の実力を表す線です。両者を混同すると、規格には入っているのに工程は異常、あるいはその逆という状態を見落とします。
(根拠:日本産業規格が定めるx̄-R管理図の作成方法によります)

他の選択肢が不適切な理由
「管理限界線は、規格値をそのまま用いて引く線である。」は誤りです。管理限界線は工程のデータのばらつきから計算するもので、規格値とは別のものです。
「x̄管理図は、群ごとのばらつきの大きさを表す図である。」も誤りです。ばらつきの大きさを表すのはR管理図で、x̄管理図は群ごとの平均値を表します。
「R管理図は、群ごとの平均値の変化を表す図である。」も誤りです。群ごとの平均値の変化を表すのはx̄管理図です。
問85-13

管理図から工程の異常を判断する場合の考え方に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①点が管理限界線の外に出た場合は、異常があると判断する。
  • ②点が中心線の片側に連続して並ぶ場合は、異常を疑う。
  • ③点が管理限界線の内側にあれば、並び方は見なくてよい。
  • ④点が上昇や下降の傾向を続ける場合は、異常を疑う。
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正解 ③点が管理限界線の内側にあれば、並び方は見なくてよい。
解説
管理図の読み方には二つの見方があります。ひとつは点が線の外に出たかどうか、もうひとつは点の並び方に癖があるかどうかです。この二つを合わせて見ることで、異常を早く見つけられます。
まず、点が管理限界線の外に出た場合は、工程に見逃せない原因が生じたと判断します。管理限界線は、工程が普段どおりであればほぼすべての点が収まる幅として引かれているため、その外に出ることはめったに起こらないはずだからです。
次に、点がすべて管理限界線の内側にあっても、並び方に癖があれば異常を疑います。代表的なのは、連続する点が中心線の片側だけに並ぶ場合(連)と、点が上昇または下降の傾向を続ける場合(傾向)です。ほかにも、点が中心線の近くに集まりすぎる、管理限界線の近くばかりに現れる、周期的に上下を繰り返す、といった並び方も異常の兆しとされます。
これらはいずれも、偶然だけでは起こりにくい並び方です。たとえば型枠の摩耗が進む、材料の産地が切り替わる、気温が下がり続けるといった原因があると、点は片側に偏ったり一方向へ動いたりします。線の外に出るのを待っていては、その間ずっと不良を出し続けることになります。
(根拠:日本産業規格が定める管理図における異常判定の考え方によります)

他の選択肢が不適切な理由
「点が管理限界線の外に出た場合は、異常があると判断する。」は適当です。工程に見逃せない原因が生じたと考え、原因を調べて処置します。
「点が中心線の片側に連続して並ぶ場合は、異常を疑う。」も適当です。連と呼ばれる並び方で、工程の中心が移動している兆しです。
「点が上昇や下降の傾向を続ける場合は、異常を疑う。」も適当です。摩耗や気温の変化など、一方向に働き続ける原因があることを示します。
問95-13

品質管理に用いるいわゆるQC七つ道具に含まれないものはどれか。

  • ①パレート図
  • ②特性要因図
  • ③散布図
  • ④ネットワーク式工程表
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正解 ④ネットワーク式工程表
解説
QC七つ道具は、現場で数値のデータを整理し、問題の在りかを見つけるための基本的な手法をまとめたものです。特別な統計の知識がなくても使えるように選ばれている点に特徴があります。
含まれるのは、パレート図、特性要因図、ヒストグラム、散布図、管理図、チェックシート、層別(またはグラフ)の七つです。
パレート図は、不適合の項目を件数の多い順に並べ、累積の比率を折れ線で示す図で、どこから手をつければ効果が大きいかを示します。特性要因図は、結果である特性と、それに影響する要因を魚の骨のような形で整理する図で、原因の候補を漏れなく洗い出すために使います。ヒストグラムは分布の形と規格との関係を、散布図は二つの特性の関係を、管理図は時間に沿った工程の安定を調べます。チェックシートはデータを取る段階で数え漏らしを防ぐ用紙、層別は材料や班や機械などの区分ごとにデータを分けて見る考え方です。
一方、ネットワーク式工程表は、作業の順序と所要日数から工期とクリティカルパスを求める工程管理の手法であり、品質のデータを整理する道具ではありません。
(根拠:日本産業規格が定める品質管理の基本的手法によります)

他の選択肢が不適切な理由
「パレート図」はQC七つ道具に含まれます。不適合の項目を件数の多い順に並べ、重点的に取り組む項目を選ぶために用います。
「特性要因図」も含まれます。結果と要因の関係を整理し、原因の候補を体系的に洗い出します。
「散布図」も含まれます。二つの品質特性の間に関係があるかどうかを、点の散らばり方から判断します。
問105-13

ヒストグラムの形状から工程の状態を判断する場合の考え方に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①山が二つに分かれている場合は、異なる母集団の混入を疑う。
  • ②分布が規格の中央にあり両側にゆとりがあれば良好である。
  • ③分布の幅が規格の幅より広くても、平均が中央なら良好である。
  • ④分布が規格値の片側に大きく寄っている場合は、注意を要する。
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正解 ③分布の幅が規格の幅より広くても、平均が中央なら良好である。
解説
ヒストグラムは、柱の並び方の形そのものに意味があります。形と規格値との位置関係を合わせて見ることで、工程の状態を判断します。
最も望ましいのは、分布がほぼ左右対称の一つの山になり、その中心が規格の中央付近にあって、上限側にも下限側にもゆとりがある形です。この状態なら、多少の変動があっても規格を割り込みません。
分布が規格値の片側に寄っている場合は、規格には収まっていても余裕が乏しく、少しの変動で規格外品が出ます。工程の中心を規格の中央へ移す処置が必要です。
山が二つに分かれている場合は、性質の異なる二つの集団が混ざっている可能性を疑います。材料の産地が途中で変わった、二班が別々の方法で施工していた、といった原因が考えられます。この場合は層別、すなわち区分ごとにデータを分けて描き直すことで、原因が見えてきます。また、本体から離れた位置に小さな山がある形は離れ小島と呼ばれ、測定の誤りや別工程のデータの混入などが疑われます。
ここで重要なのは、平均が規格の中央にあっても、分布の幅が規格の幅より広ければ両側から規格を外れるという点です。中心の位置とばらつきの大きさは別の問題であり、両方を満たして初めて良好といえます。
(根拠:日本産業規格が定めるヒストグラムの一般的な用途によります)

他の選択肢が不適切な理由
「山が二つに分かれている場合は、異なる母集団の混入を疑う。」は適当です。層別してデータを分けることで、原因の切り分けができます。
「分布が規格の中央にあり両側にゆとりがあれば良好である。」も適当です。中心の位置とゆとりの両方が確保された、最も望ましい状態です。
「分布が規格値の片側に大きく寄っている場合は、注意を要する。」も適当です。余裕が乏しく、わずかな変動で規格を割り込むおそれがあります。

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