仮設建築物に対する制限の緩和の対象に関する次の記述のうち、建築基準法上、適当なものはどれか。
- ①工事現場に設ける事務所や材料置場は、緩和の対象である。
- ②工事完成後に使用する社員寮も、緩和の対象に含まれる。
- ③現場に設ける下小屋は、緩和の対象外に位置づけられる。
- ④緩和の対象は、非常災害時の応急仮設建築物に限られている。
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建築基準法は、建築物の敷地、構造、設備、用途について最低の基準を定め、国民の生命、健康及び財産の保護を図る法律です。しかし、これらの基準は長く使い続ける建築物を前提に組み立てられています。工事の期間だけ建てて、終われば取り壊す建物にまで同じ基準を求めるのは実情に合いません。そこで一部の規定の適用を除外する仕組みが置かれています。
緩和の対象となるのは二つの類型です。ひとつは、災害があった場合において建築する停車場、官公署その他これらに類する公益上必要な用途に供する応急仮設建築物です。もうひとつが、工事を施工するために現場に設ける事務所、下小屋、材料置場その他これらに類する仮設建築物です。土木工事でいえば、現場事務所、詰所、材料置場、加工小屋などがこれに当たります。
ここで大切なのは、緩和が認められる理由が「工事のためだけに設け、工事が終われば取り除くこと」にある点です。したがって、工事の完成後も継続して使用する社員寮や倉庫のような建築物は、たとえ工事期間中に建てたとしても、この緩和の対象にはなりません。
(根拠:建築基準法第85条第2項によります)
他の選択肢が不適切な理由
「工事完成後に使用する社員寮も、緩和の対象に含まれる。」は誤りです。緩和は工事を施工するために現場に設ける仮設のものに限られ、工事後も使い続ける建築物は対象外です。
「現場に設ける下小屋は、緩和の対象外に位置づけられる。」も誤りで、下小屋は条文に明記された緩和の対象です。
「緩和の対象は、非常災害時の応急仮設建築物に限られている。」も誤りです。応急仮設建築物と並んで、工事を施工するために現場に設ける仮設建築物も対象とされています。