2026年版・4-8

河川法の一問一答

1級土木施工管理技士「法規」から、河川法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-8

河川の管理に関する次の記述のうち、河川法上、誤っているものはどれか。

  • ①一級河川の管理は、原則として国土交通大臣が行うものである。
  • ②二級河川の管理は、都道府県知事が行うものとされている。
  • ③準用河川の管理は、市町村長が行うものとされている。
  • ④河川管理施設は、河川区域には含まれないものとされている。
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正解 ④河川管理施設は、河川区域には含まれないものとされている。
解説
河川法は、洪水や高潮による災害の発生を防止し、河川を適正に利用し、流水の正常な機能を維持し、河川環境の整備と保全を図ることを目的とする法律です。この目的を果たすため、河川を重要度によって区分し、それぞれ管理者を定めています。
国土保全上または国民経済上とくに重要な水系に係る河川を一級河川といい、原則として国土交通大臣が管理します。一級水系以外の水系で公共の利害に重要な関係があるものに係る河川を二級河川といい、都道府県知事が管理します。さらに、これら以外の河川で市町村長が指定したものを準用河川といい、市町村長が管理します。上流から下流まで一体で扱う必要があるため、水系ごとに管理者を定めるという考え方です。
河川管理施設とは、ダム、堰、水門、堤防、護岸、床止め、樹林帯など、河川の流水によって生ずる公利を増進し、または公害を除却・軽減する効用を有する施設をいい、河川法の対象となる河川の一部を構成します。河川区域は、流水が継続して存する土地の区域に加えて、河川管理施設の敷地である土地の区域、およびこれらと一体として管理する必要があるものとして河川管理者が指定した区域から成り立っています。したがって「河川区域には含まれない」という記述は誤りです。
(根拠:河川法第3条、第6条、第9条、第10条及び第100条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「一級河川の管理は、原則として国土交通大臣が行うものである。」は正しい記述です。区間によっては都道府県知事が管理を行う指定区間もありますが、原則は国土交通大臣です。
「二級河川の管理は、都道府県知事が行うものとされている。」も正しく、二級河川の管理者は都道府県知事です。
「準用河川の管理は、市町村長が行うものとされている。」も正しく、市町村長が指定し、二級河川に関する規定を準用して管理します。
問24-8

河川区域に関する次の記述のうち、河川法上、適当なものはどれか。

  • ①河川区域は、常時流水がある部分のみに限られるとされる。
  • ②堤防から河川側の土地は、河川区域に含まれるものである。
  • ③堤防の敷地である土地は、河川区域から除かれるとされる。
  • ④河川区域内の民有地は、河川区域には含まれないとされる。
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正解 ②堤防から河川側の土地は、河川区域に含まれるものである。
解説
河川区域とは、河川法による規制が及ぶ土地の範囲のことです。範囲の決め方は、洪水のときに水が流れる場所と、それを支える施設を守るという発想に基づいています。
河川区域は三つの部分から構成されます。第一に、河川の流水が継続して存する土地、および地形や草木の生い茂る状況などから、流水が継続して存する土地に類する状況を呈している土地の区域です。ふだんは水が流れていない河原や砂州も、洪水時には水が流れるためここに含まれます。第二に、堤防などの河川管理施設の敷地である土地の区域です。第三に、堤外の土地の区域のうち、第一の区域と一体として管理する必要があるものとして河川管理者が指定した区域です。
ここで押さえたいのが堤外と堤内という用語です。堤防を境として、水が流れる側を堤外地、人が住む側を堤内地と呼びます。堤防で水を締め切って守られている側が堤内という、堤防の側から見た呼び方です。したがって、堤防から河川側の土地、すなわち堤外地は河川区域に含まれます。
なお、河川区域内の土地には民有地も含まれます。土地の所有者が誰であるかにかかわらず、洪水を安全に流すために必要な範囲は河川法の規制の対象になるという考え方です。
(根拠:河川法第6条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「河川区域は、常時流水がある部分のみに限られるとされる。」は誤りです。ふだん水が流れていない河原なども、流水が継続して存する土地に類する状況を呈していれば河川区域に含まれます。
「堤防の敷地である土地は、河川区域から除かれるとされる。」も誤りで、河川管理施設の敷地である土地の区域は河川区域を構成します。
「河川区域内の民有地は、河川区域には含まれないとされる。」も誤りです。所有関係にかかわらず、指定された範囲は河川区域となります。
問34-8

河川区域内における工作物の新築等に関する次の記述のうち、河川法上、誤っているものはどれか。

  • ①河川区域内の地下に設ける工作物は、許可を要しないとされる。
  • ②工作物を改築し、又は除却する場合においても、許可を受ける。
  • ③許可を与えるのは、その河川の河川管理者とされている。
  • ④河川区域内の土地に工作物を新築する場合は、許可を受ける。
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正解 ①河川区域内の地下に設ける工作物は、許可を要しないとされる。
解説
河川区域内に工作物を設けると、洪水時の流れを妨げたり、堤防を弱めたりするおそれがあります。そこで河川法は、河川区域内の土地において工作物を新築し、改築し、または除却しようとする者は、河川管理者の許可を受けなければならないと定めています。
ここで注意したいのは、規制の対象が新築だけではないという点です。改築も除却も許可の対象に含まれています。除却まで対象としているのは、既にある工作物を取り除く行為そのものが、堤防や河床を傷めたり、流れを変えたりする可能性があるからです。作るときだけでなく、いじるとき、なくすときも河川管理者の判断を経るという構えです。
また、許可の対象となる工作物は地上のものに限られません。橋脚や取水施設のように地上に現れるものはもちろん、河床下を横断する水道管やガス管、シールドトンネルなど地下に設ける工作物も許可の対象です。地下であっても、堤防の安定や河床の洗掘に影響を与えうるためです。したがって「地下に設ける工作物は、許可を要しない」という記述は誤りです。
許可を与えるのは、その河川の河川管理者です。一級河川であれば国土交通大臣(指定区間では都道府県知事)、二級河川であれば都道府県知事となります。
(根拠:河川法第26条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「工作物を改築し、又は除却する場合においても、許可を受ける。」は正しい記述で、新築と並んで許可の対象とされています。
「許可を与えるのは、その河川の河川管理者とされている。」も正しく、河川の区分に応じた河川管理者が許可権者となります。
「河川区域内の土地に工作物を新築する場合は、許可を受ける。」も正しく、工作物の新築等の許可の基本となる場面です。
問44-8

河川区域内における土地の掘削等に関する次の記述のうち、河川法上、適当なものはどれか。

  • ①竹木の栽植や伐採については、許可を要しない取扱いである。
  • ②土地の形状を変えない行為でも、すべて許可が必要である。
  • ③河川区域内の土地で盛土や切土をする場合は、許可を受ける。
  • ④政令で定める軽易な行為についても、許可が必要である。
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正解 ③河川区域内の土地で盛土や切土をする場合は、許可を受ける。
解説
河川区域内の土地は、洪水時に水が流れる場所そのものです。地面の形を変えれば流れ方が変わり、堤防の際を掘れば堤防が弱くなります。そこで河川法は、河川区域内の土地において土地の掘削、盛土もしくは切土その他土地の形状を変更する行為、または竹木の栽植もしくは伐採をしようとする者は、河川管理者の許可を受けなければならないと定めています。
竹木まで対象としているのは、河川では樹木が流れに大きく影響するからです。無秩序に木が茂れば洪水の流れを妨げ、流木となって橋に引っかかる原因にもなります。逆に、堤防を守るために植えられた樹林帯を勝手に伐採されても困ります。植えるのも切るのも許可の対象になっているのはこのためです。
一方で、この規制には二つの除外があります。ひとつは、工作物の新築等の許可に係る行為のためにする掘削等です。工作物の許可を受ける際に一体として審査されるため、重ねて許可を求める必要がないという整理です。もうひとつは、政令で定める軽易な行為です。日常の管理行為までいちいち許可の対象とすると実務が回らないためです。
(根拠:河川法第27条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「竹木の栽植や伐採については、許可を要しない取扱いである。」は誤りです。河川区域内では竹木の栽植も伐採も許可の対象とされています。
「土地の形状を変えない行為でも、すべて許可が必要である。」も誤りで、規制の対象は土地の形状を変更する行為と竹木の栽植・伐採であり、形状を変えない行為までがすべて対象となるわけではありません。
「政令で定める軽易な行為についても、許可が必要である。」も誤りです。政令で定める軽易な行為は許可を要しないとされています。
問54-8

河川区域内における占用及び土石等の採取に関する次の記述のうち、河川法上、誤っているものはどれか。

  • ①河川の流水を占用する場合については、許可を要しないとされる。
  • ②河川区域内の土地を占用する場合は、河川管理者の許可を要する。
  • ③河川区域内で砂利を採取する場合は、河川管理者の許可を要する。
  • ④土石以外の河川の産出物でも、政令で指定したものは許可を要する。
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正解 ①河川の流水を占用する場合については、許可を要しないとされる。
解説
河川は公共のものであり、その水も土地も土石も、特定の者が独占的に使うには河川管理者の許可が必要です。河川法は使う対象ごとに許可の規定を置いており、整理して覚えることが大切です。
まず流水の占用です。河川の流水を占用しようとする者は、河川管理者の許可を受けなければなりません。発電、かんがい、工業用水などで河川の水を継続的に取水する行為が典型です。水量には限りがあり、上流での取水が下流の利用者に直接影響するため、河川管理者が全体を調整する必要があります。したがって「許可を要しない」という記述は誤りです。
次に土地の占用です。河川区域内の土地を占用しようとする者は、河川管理者の許可を受けなければなりません。ここでいう土地からは、河川管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地、すなわち民有地は除かれています。もともと自分の権原で管理している土地を「占用」するという関係にならないためです。ただし、その民有地が河川区域内にあることに変わりはないので、工作物の新築や土地の掘削の許可は必要です。
そして土石等の採取です。河川区域内の土地において土石(砂を含む)を採取しようとする者も、河川管理者の許可を受けなければなりません。無秩序な採取は河床を下げ、橋脚や堤防の基礎を露出させて構造物を危険にさらすためです。さらに、土石以外の河川の産出物であっても、政令で指定されたものを採取するときは同じく許可が必要です。
(根拠:河川法第23条、第24条及び第25条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「河川区域内の土地を占用する場合は、河川管理者の許可を要する。」は正しい記述で、土地の占用の許可として定められています。
「河川区域内で砂利を採取する場合は、河川管理者の許可を要する。」も正しく、砂を含む土石の採取が許可の対象です。
「土石以外の河川の産出物でも、政令で指定したものは許可を要する。」も正しく、土石以外の産出物のうち政令で指定されたものの採取も許可の対象です。
問64-8

河川保全区域に関する次の記述のうち、河川法上、適当なものはどれか。

  • ①河川保全区域とは、河川区域とまったく同一の区域を指している。
  • ②河川保全区域は、原則として河川区域から50m以内に指定する。
  • ③河川保全区域内では、工作物の新築には許可を要しない。
  • ④河川保全区域の指定は、河川管理者以外の者が行っている。
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正解 ②河川保全区域は、原則として河川区域から50m以内に指定する。
解説
堤防は、その本体だけを守っていれば安全というものではありません。堤防のすぐ裏側で深い掘削が行われれば、堤防の基礎に浸透してきた水がそこから噴き出し、堤防が崩れる原因になります。つまり堤防を守るには、堤防に隣接する土地の使い方まで見ておく必要があります。そのために設けられているのが河川保全区域です。
河川管理者は、河岸または河川管理施設を保全するため必要があると認めるときは、河川区域に隣接する一定の区域を河川保全区域として指定することができます。指定するのは河川管理者であって、他の者ではありません。
その範囲には歯止めが設けられています。指定は、当該河岸または河川管理施設を保全するため必要な最小限度の区域に限ってするものとされ、かつ、河川区域の境界から50mを超えて指定してはならないとされています。私有地の使い方を制限する制度である以上、必要な範囲に限るという趣旨です。ただし、地形や地質等の状況により必要やむを得ないと認められる場合には、50mを超えて指定することもできます。
指定をしたときは、その旨を公示しなければなりません。土地の所有者や利用者が、自分の土地が規制の対象かどうかを知ることができなければ制度が機能しないからです。
(根拠:河川法第54条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「河川保全区域とは、河川区域とまったく同一の区域を指している。」は誤りです。河川保全区域は河川区域に隣接する区域であり、河川区域そのものではありません。
「河川保全区域内では、工作物の新築には許可を要しない。」も誤りで、工作物の新築または改築は許可の対象です。
「河川保全区域の指定は、河川管理者以外の者が行っている。」も誤りです。指定を行うのは河川管理者です。
問74-8

河川保全区域における行為の制限に関する次の記述のうち、河川法上、誤っているものはどれか。

  • ①土地の掘削や盛土をする場合は、河川管理者の許可を要する。
  • ②工作物の新築や改築をする場合も、河川管理者の許可を要する。
  • ③政令で定める行為については、許可を要しないとされている。
  • ④竹木の伐採についても、河川管理者の許可を要するとされる。
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正解 ④竹木の伐採についても、河川管理者の許可を要するとされる。
解説
河川保全区域は、堤防や河岸を守るために河川区域の外側に設けられる区域です。河川区域そのものではないため、規制の内容も河川区域内より限定されています。どこまでが制限の対象かを正確に区別することが、この分野の要点です。
河川保全区域内において許可が必要となるのは、土地の掘削、盛土もしくは切土その他土地の形状を変更する行為と、工作物の新築または改築の二つです。いずれも、堤防の基礎への浸透流や地盤の安定に影響を及ぼしうる行為だという共通点があります。逆にいえば、この二つに当たらない行為は制限されません。
竹木の栽植や伐採は、河川区域内では許可の対象とされていますが、河川保全区域における制限の対象には含まれていません。河川区域内の樹木は洪水の流れを妨げたり流木になったりする問題がありますが、堤防の外側の土地の樹木にはその心配がないためです。したがって「竹木の伐採についても許可を要する」という記述は誤りです。
また、これらの行為であっても、政令で定めるものについては許可を要しないとされています。堤防への影響が小さい軽微な行為まで規制の対象とする必要はないからです。
(根拠:河川法第55条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「土地の掘削や盛土をする場合は、河川管理者の許可を要する。」は正しい記述で、土地の形状を変更する行為として制限の対象です。
「工作物の新築や改築をする場合も、河川管理者の許可を要する。」も正しく、制限の対象として条文に明記されています。
「政令で定める行為については、許可を要しないとされている。」も正しく、軽微な行為は制限から除かれています。
問84-8

河川管理者以外の者が施行する河川工事に関する次の記述のうち、河川法上、適当なものはどれか。

  • ①河川工事は、河川管理者以外の者が行うことはできない。
  • ②河川管理者以外の者は、承認を受けて河川工事を施行できる。
  • ③この承認は、当該河川の所在地の市町村長が与えるとされる。
  • ④承認を受けた工事に要する費用は、河川管理者が負担する。
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正解 ②河川管理者以外の者は、承認を受けて河川工事を施行できる。
解説
河川工事とは、河川の流水によって生ずる公利を増進し、または公害を除却・軽減するために行う工事のことで、本来は河川管理者が行うものです。しかし実際には、道路や鉄道の橋を架けるために護岸を造り直す、開発に伴って堤防を築くなど、河川管理者以外の者が河川工事を行う必要が生じます。
そこで河川法は、河川管理者以外の者は、河川管理者の承認を受けて河川工事または河川の維持を行うことができると定めています。禁止しているのではなく、承認という手続を経ることで認めるという構えです。承認を与えるのは、その河川の河川管理者であり、市町村長ではありません(準用河川の場合は市町村長が河川管理者にあたります)。
承認の対象となるのは、その工事の設計や施工方法が、洪水を安全に流下させる能力を損なわないか、堤防など既存の施設の安全性に影響しないかといった技術的な事項です。
費用の負担については、河川管理者以外の者が承認を受けて行う河川工事に要する費用は、その工事を行う者の負担となります。自らの必要のために河川に手を加えるのですから、その費用を河川管理者が負担する理由がないからです。
(根拠:河川法第20条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「河川工事は、河川管理者以外の者が行うことはできない。」は誤りです。河川管理者の承認を受ければ行うことができます。
「この承認は、当該河川の所在地の市町村長が与えるとされる。」も誤りで、承認を与えるのはその河川の河川管理者です。一級河川や二級河川について市町村長が承認を与えることはありません。
「承認を受けた工事に要する費用は、河川管理者が負担する。」も誤りです。その工事を行う者が費用を負担します。
問94-8

河川区域内で工事を行う場合の許可の取扱いに関する次の記述のうち、河川法上、誤っているものはどれか。

  • ①工作物の新築の許可に係る行為のためにする掘削は、許可を要しない。
  • ②河川管理者が管理する土地に土砂を仮置きするには、占用の許可を要する。
  • ③河川区域内の掘削で発生した土砂は、許可を受けずに持ち出してよい。
  • ④河川管理者は、河川法の規定による許可に必要な条件を付すことができる。
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正解 ③河川区域内の掘削で発生した土砂は、許可を受けずに持ち出してよい。
解説
河川区域内で工事を行うと、ひとつの工事に複数の許可が関わることがあります。それぞれの許可が何を守ろうとしているのかを理解しておくと、どの許可が必要かを判断できます。
まず、土地の占用の許可です。河川区域内の土地を継続して使用する行為は占用に当たり、工事のために資材や土砂を仮置きすることもこれに含まれます。ただし対象となる土地からは、河川管理者以外の者がその権原に基づき管理する土地が除かれています。河川区域は民有地にも及ぶため、その土地の管理権をもつ者が自ら使う分には、この許可の対象にはなりません。占用の許可は、あくまで河川管理者が管理する土地を借り受けて使う場合の手続です。
次に、掘削で発生した土砂の扱いです。河川区域内の土地で土石(砂を含む)を採取する行為は、土石等の採取の許可の対象です。掘削で出た土砂を場外へ持ち出すことは、実質的に河川から土石を採取することにほかならず、許可を受けずに行ってよいものではありません。無秩序に持ち出せば河床が下がり、橋脚や護岸の基礎が洗い出されるおそれがあります。
一方で、重複を避ける仕組みもあります。工作物の新築等の許可に係る行為のためにする掘削等は、土地の掘削等の許可の対象から除かれています。また、河川法の規定による許可には、適正な河川の管理を確保するために必要な最小限度の条件を付すことができます。
(根拠:河川法第24条、第25条、第27条及び第90条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「工作物の新築の許可に係る行為のためにする掘削は、許可を要しない。」は正しい記述です。土地の掘削等の許可の対象から、条文上明文で除かれています。
「河川管理者が管理する土地に土砂を仮置きするには、占用の許可を要する。」も正しい記述です。河川管理者が管理する河川区域内の土地を使うため、占用の許可が必要になります。
「河川管理者は、河川法の規定による許可に必要な条件を付すことができる。」も正しい記述です。付すことができるのは、適正な河川の管理に必要な最小限度の条件に限られます。
問104-8

河川区域と河川保全区域における規制の違いに関する次の記述のうち、河川法上、適当なものはどれか。

  • ①河川区域内では、竹木の伐採は制限の対象外である。
  • ②河川保全区域の指定には、あらかじめ公示が不要とされる。
  • ③河川保全区域内では、竹木の栽植は制限の対象外である。
  • ④河川保全区域は、河岸や河川管理施設の保全とは無関係である。
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正解 ③河川保全区域内では、竹木の栽植は制限の対象外である。
解説
河川区域と河川保全区域は、どちらも河川法による規制の及ぶ土地ですが、目的が異なるため規制の範囲も異なります。この違いを整理しておくことが、この分野を確実に得点するための鍵になります。
河川区域は、洪水時に水が流れる場所そのものです。そのため規制の対象は広く、土地の掘削、盛土、切土その他土地の形状を変更する行為に加えて、竹木の栽植および伐採も許可の対象になります。河川区域内の樹木は、茂れば流れを妨げ、流されれば流木となって橋を塞ぐため、植えることも切ることも河川管理者の判断を経る必要があるからです。
これに対し河川保全区域は、河岸または河川管理施設を保全するために、河川区域に隣接して指定される区域です。目的が堤防や河岸の安定を守ることに絞られているため、規制の対象も、土地の掘削・盛土・切土その他土地の形状を変更する行為と、工作物の新築または改築の二つに限られます。竹木の栽植や伐採は含まれません。堤防の外側の樹木は、堤防の安定に直接影響しないためです。
なお、河川保全区域を指定したときは、その旨を公示しなければなりません。規制の対象となる土地の範囲が公に示されなければ、土地所有者は自分が規制を受けるかどうかを知りようがないからです。
(根拠:河川法第27条、第54条及び第55条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「河川区域内では、竹木の伐採は制限の対象外である。」は誤りです。河川区域内では竹木の栽植も伐採も許可の対象とされています。
「河川保全区域の指定には、あらかじめ公示が不要とされる。」も誤りで、指定したときはその旨を公示しなければなりません。
「河川保全区域は、河岸や河川管理施設の保全とは無関係である。」も誤りです。河岸または河川管理施設を保全するために指定される区域であり、まさにそれが目的です。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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