2026年版・4-7

道路法・車両制限令の一問一答

1級土木施工管理技士「法規」から、道路法・車両制限令に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-7

道路の占用に関する次の記述のうち、道路法上、誤っているものはどれか。

  • ①電柱や水管を設けて道路を使用する場合は、占用の許可を要する。
  • ②工事用の板囲や足場を道路に設ける場合も、占用の許可を要する。
  • ③占用の許可を与えるのは、所轄警察署長であるとされている。
  • ④占用の許可の申請には、道路の復旧方法を記載して提出する。
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正解 ③占用の許可を与えるのは、所轄警察署長であるとされている。
解説
道路の占用とは、道路に一定の工作物や物件、施設を設けて、継続して道路を使用することをいいます。道路は本来だれもが自由に通行するための公共物ですから、その一部を特定の者が独占的に使うには、道路を管理している者の許可が必要になります。
したがって占用の許可を与えるのは道路管理者です。道路管理者とは、国道であれば国土交通大臣、都道府県道であれば都道府県、市町村道であれば市町村というように、その道路を管理する立場にある者を指します。所轄警察署長が与えるのは道路交通法に基づく道路使用の許可であり、これは道路における交通の安全と円滑を確保するための別の制度です。両者は目的も根拠法も異なるため、混同してはいけません。したがって「所轄警察署長である」という記述は誤りです。
占用の対象となる物件は、電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、広告塔などの工作物、水管、下水道管、ガス管などの物件、鉄道や軌道などの施設のほか、政令によって工事用の板囲、足場、詰所その他の工事用施設や、土石、竹木などの工事用材料も含まれます。建設工事のために道路の一部を借りる場合も占用に当たるということです。
許可の申請書には、占用の目的、占用の期間、占用の場所、工作物・物件・施設の構造、工事実施の方法、工事の時期、道路の復旧方法を記載します。
(根拠:道路法第32条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「電柱や水管を設けて道路を使用する場合は、占用の許可を要する。」は正しい記述で、条文に列挙された典型的な占用物件です。
「工事用の板囲や足場を道路に設ける場合も、占用の許可を要する。」も正しく、政令で定める工事用施設として占用の対象になります。
「占用の許可の申請には、道路の復旧方法を記載して提出する。」も正しく、申請書の法定記載事項のひとつです。
問24-7

道路の占用の許可の申請書に記載する事項として、道路法上、該当しないものはどれか。

  • ①占用の目的及び占用の期間
  • ②道路の占用の場所及び工事の時期
  • ③工作物、物件又は施設の構造
  • ④工事に従事する労働者の人数
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正解 ④工事に従事する労働者の人数
解説
道路の占用の許可の申請書に何を書かせるかは、道路管理者が何を審査したいのかから逆算すると理解できます。道路管理者が知りたいのは、どこを、いつからいつまで、何のために、どんな構造の物で塞ぐのか、そして工事をどう進めて最後にどう道路を元に戻すのか、という点です。
そこで法定の記載事項は、占用の目的、占用の期間、占用の場所、工作物・物件・施設の構造、工事実施の方法、工事の時期、道路の復旧方法の7つとされています。いずれも、交通に与える影響の大きさと、道路の構造が守られるかどうかを判断するために必要な情報です。
これに対し、工事に従事する労働者の人数は、労働安全衛生の管理体制や施工計画の内容としては重要ですが、道路の占用によって道路の構造や交通にどのような支障が生じるかという審査には直接結び付きません。そのため申請書の法定記載事項には含まれていません。
なお、申請に係る行為が道路交通法の道路使用の許可を要するものであるときは、占用の許可の申請書を所轄警察署長を経由して提出することもできます。二つの許可を別々に窓口へ持ち込む手間を省くための仕組みです。
(根拠:道路法第32条第2項によります)

他の選択肢が不適切な理由
「占用の目的及び占用の期間」は法定の記載事項に該当します。何のためにどれだけの期間道路を使うのかは、許可の可否を判断する基本の情報だからです。
「道路の占用の場所及び工事の時期」も該当します。場所によって交通への影響が大きく変わり、時期は交通量の多い時間帯を避ける調整に必要です。
「工作物、物件又は施設の構造」も該当します。構造が道路の構造を損なわないか、通行の妨げにならないかを確認するために必要です。
問34-7

道路管理者以外の者の行う工事に関する次の記述のうち、道路法上、適当なものはどれか。

  • ①道路に関する工事の設計と実施計画について、承認を受ける。
  • ②道路管理者以外の者は、道路に関する工事を行えないとされる。
  • ③この承認は、都道府県公安委員会が与えるものである。
  • ④政令で定める軽易な道路の維持についても、承認を要する。
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正解 ①道路に関する工事の設計と実施計画について、承認を受ける。
解説
道路に関する工事は本来、道路管理者が行うものです。しかし実際には、沿道に建物を建てるために歩道の切下げを行ったり、水道管やガス管を埋設するために道路を掘削したりと、道路管理者以外の者が道路の構造に手を加える場面が数多くあります。
そこで道路法は、道路管理者以外の者が道路に関する工事または道路の維持を行おうとする場合には、あらかじめ道路に関する工事の設計及び実施計画について道路管理者の承認を受けなければならないと定めています。承認を与えるのは道路管理者であって、公安委員会でも警察署長でもありません。承認の対象が設計と実施計画であることからも分かるとおり、道路の構造が損なわれないかどうかを技術的に確認するための制度です。
ただし、道路の維持で政令で定める軽易なものについては、承認を要しないとされています。すべての行為に承認を求めると、日常的な小さな手入れまで滞ってしまうためです。
この承認は、道路の一部を継続して使用する占用の許可とは別の制度です。ひとつの工事について、占用の許可と工事の承認の両方が必要になる場合もあります。
(根拠:道路法第24条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「道路管理者以外の者は、道路に関する工事を行えないとされる。」は誤りです。道路管理者の承認を受ければ行うことができます。
「この承認は、都道府県公安委員会が与えるものである。」も誤りで、承認を与えるのは道路管理者です。公安委員会は道路交通法に基づく交通規制などを所管します。
「政令で定める軽易な道路の維持についても、承認を要する。」も誤りです。政令で定める軽易な道路の維持は承認の対象から除かれています。
問44-7

水道、電気、ガス事業等のための道路の占用の特例に関する次の記述のうち、道路法上、適当なものはどれか。

  • ①この場合には、占用の許可を受ける必要そのものがない。
  • ②工事を実施しようとする日の1月前までに、計画書を提出する。
  • ③災害復旧や緊急を要する工事についても、計画書の提出を要する。
  • ④計画書の提出先は、所轄の労働基準監督署長である。
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正解 ②工事を実施しようとする日の1月前までに、計画書を提出する。
解説
水道管、下水道管、ガス管、電柱、電線、電気通信線などは、生活に不可欠なものであり、道路に埋設または架設せざるを得ません。これらは繰り返し道路を掘り返すことになるため、道路管理者があらかじめ全体を把握し、他の工事と調整できるようにしておく必要があります。そこで通常の占用許可とは別に、特例の手続が設けられています。
水道法、下水道法、鉄道事業法、ガス事業法、電気事業法、電気通信事業法などに基づいてこれらの物件を道路に設ける者は、占用の許可を受けようとする場合、その工事を実施しようとする日の1月前までに、あらかじめ当該工事の計画書を道路管理者に提出しておかなければなりません。1か月という余裕をとっているのは、道路管理者が舗装の打換えなど自らの工事や他の事業者の工事と時期を調整し、同じ場所を何度も掘り返す事態を避けるためです。
そして道路管理者は、提出された計画書に基づく工事が占用の許可の基準に適合する場合には、許可を与えなければならないとされています。事前に計画を出しておけば許可が得られるという、事業者の側にとっての予測可能性を高めた仕組みです。
ただし、災害による復旧工事その他緊急を要する工事、および政令で定める軽易な工事については、計画書の事前提出は求められません。
(根拠:道路法第36条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「この場合には、占用の許可を受ける必要そのものがない。」は誤りです。特例は事前に計画書を提出させる手続であり、占用の許可自体は必要です。
「災害復旧や緊急を要する工事についても、計画書の提出を要する。」も誤りで、これらの工事は事前提出の対象から除かれています。
「計画書の提出先は、所轄の労働基準監督署長である。」も誤りです。提出先は道路管理者です。
問54-7

車両制限令に定める車両の幅等の最高限度に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①車両の幅の最高限度は、2.5mとされている。
  • ②車両の長さの最高限度は、12mとされている。
  • ③車両の高さの最高限度は、原則として3.8mである。
  • ④車両の最小回転半径の最高限度は、20mである。
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正解 ④車両の最小回転半径の最高限度は、20mである。
解説
車両制限令が定める一般的制限値は、道路を通行する車両の大きさと重さの上限です。この値は、道路の車線幅や橋の設計荷重、トンネルの断面、交差点の曲がり半径といった道路の構造に対応して決められています。つまり、道路の造りが受け止められる限界をそのまま数値にしたものです。
寸法に関する制限値は次のとおりです。幅は2.5m、長さは12m、高さは3.8m(高さ指定道路では4.1m)、最小回転半径は車両の最外側のわだちについて12mとされています。
最小回転半径が12mと定められているのは、交差点を曲がるときに車両が対向車線や歩道へはみ出さずに回り切れるかどうかを担保するためです。20mでは、通常の交差点の隅切りでは曲がり切れず、他の車線や歩道を巻き込むことになります。したがって「20mである」という記述は誤りです。
幅2.5mという値は、車線の幅員が3.0mから3.5m程度であることに対応しています。高さ3.8mは、跨道橋やトンネルの建築限界に対応した値です。数値を丸暗記するより、道路のどの構造と対応しているかを結び付けて覚えると忘れにくくなります。
(根拠:道路法第47条及び車両制限令第3条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「車両の幅の最高限度は、2.5mとされている。」は正しい記述で、車線幅員に対応した一般的制限値です。
「車両の長さの最高限度は、12mとされている。」も正しく、単車についての一般的制限値です。
「車両の高さの最高限度は、原則として3.8mである。」も正しく、高さ指定道路においては4.1mに緩和されます。
問64-7

車両制限令に定める車両の重量の最高限度に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①車両の軸重の最高限度は、原則として5tとされる。
  • ②車両の総重量の最高限度は、原則として20tとされる。
  • ③車両の輪荷重の最高限度は、原則として10tとされる。
  • ④高速自動車国道の総重量の最高限度は、20tとされる。
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正解 ②車両の総重量の最高限度は、原則として20tとされる。
解説
重量に関する制限値は、橋やその他の道路構造物、舗装が壊れないようにするために定められています。同じ総重量でも、どこにどれだけ集中して荷重がかかるかで道路の傷み方が変わるため、重さの制限は三つの段階で決められています。
まず総重量は、車両全体の重さで、橋全体にかかる荷重に対応します。原則として20tですが、高速自動車国道および道路管理者が道路の構造の保全と交通の危険の防止上支障がないと認めて指定した道路(重さ指定道路)では、軸間距離に応じて最大25tまで認められます。橋の設計荷重に余裕がある区間だけを緩和するという考え方です。
次に軸重は、ひとつの車軸にかかる重さで、その上限は10tです。橋の床版や舗装の局部的な破壊を防ぐための値です。
そして輪荷重は、ひとつの車輪にかかる重さで、その上限は5tです。軸重10tの車軸に左右2つの車輪が付いていれば、片側5tとなる計算で、両者は対応しています。
このように、総重量、軸重、輪荷重の順に荷重を細かく見ていき、それぞれの段階で道路のどの部分が壊れるかを想定して上限を定めているのがこの制度の骨格です。
(根拠:道路法第47条及び車両制限令第3条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「車両の軸重の最高限度は、原則として5tとされる。」は誤りです。軸重の最高限度は10tであり、5tは輪荷重の値です。
「車両の輪荷重の最高限度は、原則として10tとされる。」も誤りで、輪荷重の最高限度は5tです。軸重と数値が入れ替わっています。
「高速自動車国道の総重量の最高限度は、20tとされる。」も誤りです。高速自動車国道および重さ指定道路では、軸間距離に応じて最大25tまで認められます。
問74-7

道路管理者が指定した道路における車両の制限値に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①高さ指定道路では、高さの最高限度が4.1mとなる。
  • ②重さ指定道路では、総重量の最高限度が30tとなる。
  • ③指定道路では、車両の幅の最高限度が3.0mとなる。
  • ④指定道路では、長さの最高限度が16mに緩和される。
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正解 ①高さ指定道路では、高さの最高限度が4.1mとなる。
解説
一般的制限値はすべての道路に一律に適用される値ですが、道路の構造には余裕のある区間もあります。そこで、道路管理者が道路の構造の保全と交通の危険の防止上支障がないと認めて指定した道路については、一部の制限値が緩和されています。緩和されるのは高さと総重量の二つだけであるという点が要点です。
高さ指定道路では、車両の高さの最高限度が3.8mから4.1mに緩和されます。跨道橋や信号機、道路標識などの下端までの高さ、いわゆる建築限界に余裕がある区間について指定されるもので、国際規格の海上コンテナを積んだ車両などが通行できるようにするためのものです。
重さ指定道路では、車両の総重量の最高限度が20tから、軸間距離に応じて最大25tまで緩和されます。高速自動車国道はもともとこの扱いです。橋の設計荷重が大きい区間に限って認められるものです。
これに対し、幅、長さ、軸重、輪荷重、最小回転半径については、指定による緩和の仕組みがありません。幅や長さは対向車線へのはみ出しや交差点での挙動に直結し、軸重や輪荷重は床版や舗装の局部的な破壊に直結するため、区間ごとに緩めるという扱いになじまないからです。
(根拠:道路法第47条及び車両制限令第3条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「重さ指定道路では、総重量の最高限度が30tとなる。」は誤りです。緩和後の上限は軸間距離に応じて最大25tであり、30tではありません。
「指定道路では、車両の幅の最高限度が3.0mとなる。」も誤りで、幅には指定による緩和の仕組みがなく、一般的制限値は2.5mのままです。
「指定道路では、長さの最高限度が16mに緩和される。」も誤りです。長さについても指定による緩和はありません。連結車について別の限度が定められている場合はありますが、単車の長さは12mのままです。
問84-7

限度を超える車両の通行の許可に関する次の記述のうち、道路法上、誤っているものはどれか。

  • ①制限値を超える車両は、道路管理者の許可を受けて通行する。
  • ②許可には、通行の経路や日時などの条件が付されることがある。
  • ③許可証は、事務所に保管し車両には備え付けなくてもよい。
  • ④分割が不可能な貨物を運ぶ場合に、許可の対象となりうる。
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正解 ③許可証は、事務所に保管し車両には備え付けなくてもよい。
解説
橋桁やトランス、大型の建設機械のように、分解して運ぶことができない貨物を運搬する場合、どうしても一般的制限値を超える車両が必要になります。そこで道路法は、車両の構造が特殊である場合や、輸送する貨物が特殊であってやむを得ないと認めるときに限り、道路管理者が通行を許可できる仕組みを設けています。いわゆる特殊車両の通行許可です。
この許可は、無条件に与えられるものではありません。道路管理者は、道路の構造を保全し、または交通の危険を防止するため必要な条件を付すことができます。通行する経路の指定、通行できる時間帯や日の指定、徐行や誘導車の配置、橋を渡るときの他の車両の通行制限といった条件が典型です。夜間の通行を条件とするのは、交通量の少ない時間帯に限ることで危険を減らすためです。
そして重要なのが許可証の扱いです。許可を受けた者は、その許可証を当該車両に備え付けていなければなりません。取締りの現場で、その車両が正規の許可を受けたものかどうかをただちに確認できなければ、制度が機能しないからです。したがって「事務所に保管し車両には備え付けなくてもよい」という記述は誤りです。
(根拠:道路法第47条及び第47条の2によります)

他の選択肢が不適切な理由
「制限値を超える車両は、道路管理者の許可を受けて通行する。」は正しい記述で、許可の権限を持つのは道路管理者です。
「許可には、通行の経路や日時などの条件が付されることがある。」も正しく、道路の構造の保全と交通の危険の防止のために必要な条件を付すことができます。
「分割が不可能な貨物を運ぶ場合に、許可の対象となりうる。」も正しく、貨物が特殊でやむを得ないと認められる場合が許可の対象です。
問94-7

道路の占用の許可に伴う取扱いに関する次の記述のうち、道路法上、誤っているものはどれか。

  • ①国が道路を占用する場合は、道路管理者と協議することとされる。
  • ②道路の占用の許可は、期間を定めずに与えられるものである。
  • ③占用が終わったときは、道路を原状に回復する義務を負う。
  • ④道路管理者は、占用者から占用料を徴収することができる。
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正解 ②道路の占用の許可は、期間を定めずに与えられるものである。
解説
道路の占用は、公共物である道路の一部を特定の者が独占的に使う行為ですから、いつまでも無期限に続けさせるわけにはいきません。道路法は占用の許可について、占用の期間を申請書の記載事項とし、政令で占用物件の種類ごとに期間の上限を定めています。したがって「期間を定めずに与えられる」という記述は誤りです。期間が満了すれば、更新の手続をとらない限り占用を続けることはできません。
占用の期間が満了したとき、または占用を廃止したときは、占用者は工作物や物件を除去し、道路を原状に回復しなければなりません。道路の構造や交通に支障を残さないための当然の帰結です。ただし、原状に回復することが不適当な場合は、この限りではないとされています。
また、道路管理者は占用者から占用料を徴収することができます。公共物の一部を独占的に利用する対価であり、その額や徴収方法は条例などで定められます。
なお、国の行う事業のための占用には特例があり、国が道路管理者に協議してその同意を得れば足り、許可を受ける必要はありません。国と地方公共団体などの間で、許可の申請と処分という形式をとらせる必要がないという趣旨です。
(根拠:道路法第32条、第35条、第39条及び第40条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「国が道路を占用する場合は、道路管理者と協議することとされる。」は正しい記述で、協議の成立をもって許可があったものとみなされます。
「占用が終わったときは、道路を原状に回復する義務を負う。」も正しく、占用期間の満了または占用の廃止に伴う義務です。
「道路管理者は、占用者から占用料を徴収することができる。」も正しく、占用に対する対価として定められています。
問104-7

道路における工事等に関する次の記述のうち、道路法上、誤っているものはどれか。

  • ①道路の占用の許可と道路使用の許可は、目的が異なる制度である。
  • ②道路使用の許可は、所轄警察署長が与えるものとされている。
  • ③占用の許可の申請は、警察署長を経由して行うこともできる。
  • ④道路予定区域内では、工作物の新築に制限を受けないとされる。
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正解 ④道路予定区域内では、工作物の新築に制限を受けないとされる。
解説
道路予定区域とは、道路の区域が決定されたものの、まだ道路として供用が開始されていない土地の区域のことです。将来そこに道路を造ることが決まっているのに、その間に建物や工作物が次々に建てられてしまえば、いざ工事を始めるときに移転補償の負担が膨らみ、事業が進まなくなります。
そこで道路法は、道路予定区域内において、道路管理者の許可を受けなければ、土地の形質を変更し、工作物を新築し、改築し、増築し、もしくは大修繕し、または物件を付加増置してはならないと定めています。つまり制限を受けないどころか、明確に制限の対象です。したがってこの記述が誤りです。
もうひとつ整理しておきたいのが、占用の許可と道路使用の許可の違いです。占用の許可は道路法に基づくもので、道路の構造を保全し道路の機能を確保することを目的とし、道路管理者が与えます。道路使用の許可は道路交通法に基づくもので、道路における交通の安全と円滑を確保することを目的とし、所轄警察署長が与えます。工事のために道路に足場を組む場合など、両方の許可が必要になることも珍しくありません。
この二重の手続の負担を減らすため、占用の許可の申請書は、その行為が道路使用の許可を要するものであるときは、所轄警察署長を経由して提出することもできるとされています。
(根拠:道路法第32条及び第91条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「道路の占用の許可と道路使用の許可は、目的が異なる制度である。」は正しい記述で、根拠法も許可権者も目的も異なります。
「道路使用の許可は、所轄警察署長が与えるものとされている。」も正しく、道路交通法に基づく許可です。
「占用の許可の申請は、警察署長を経由して行うこともできる。」も正しく、申請者の負担を軽減するための経由の仕組みが設けられています。

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