2026年版・4-4

労働安全衛生法(作業主任者・計画の届出)の一問一答

1級土木施工管理技士「法規」から、労働安全衛生法(作業主任者・計画の届出)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-4

作業主任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①作業主任者は、免許を受けた者又は技能講習修了者から選任する。
  • ②作業主任者の氏名と職務を、作業場の見やすい箇所に掲示する。
  • ③作業主任者は、労働基準監督署長の許可を受けて選任する。
  • ④作業主任者を選任すべき作業は、政令で定められている。
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正解 ③作業主任者は、労働基準監督署長の許可を受けて選任する。
解説
作業主任者は、危険または有害な作業について、その場で作業のやり方を決め、直接指揮をとる現場の責任者です。労働災害は作業の方法や段取りの誤りから生じることが多いため、一定の知識を持った者に現場の判断を委ねる仕組みとして設けられています。
選任の手続は、事業者が自ら行うものであって、行政の許可や認可を受ける必要はありません。事業者は、都道府県労働局長の免許を受けた者、または都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから作業主任者を選任し、その者に作業に従事する労働者の指揮その他厚生労働省令で定める事項を行わせます。したがって「労働基準監督署長の許可を受けて選任する」という記述は誤りです。免許によるか技能講習によるかは、作業の種類ごとに定められています。
選任したあとは、その作業主任者の氏名及び行うべき事項を、作業場の見やすい箇所に掲示するなどの方法で関係労働者に周知しなければなりません。誰が指揮者なのかが現場の全員に分かっていなければ、指揮系統が機能しないからです。
また、どの作業に作業主任者を選任すべきかは労働安全衛生法施行令に列挙されており、事業者が任意に決めるものではありません。
(根拠:労働安全衛生法第14条、労働安全衛生法施行令第6条及び労働安全衛生規則第18条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「作業主任者は、免許を受けた者又は技能講習修了者から選任する。」は正しい記述で、選任できる者の資格要件を示しています。
「作業主任者の氏名と職務を、作業場の見やすい箇所に掲示する。」も正しく、関係労働者への周知方法として定められています。
「作業主任者を選任すべき作業は、政令で定められている。」も正しく、労働安全衛生法施行令第6条に列挙されています。
問24-4

地山の掘削及び土止め支保工の作業主任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①掘削面の高さが2m以上の地山の掘削は、選任の対象である。
  • ②掘削面の高さが5m以上の地山の掘削のみが、選任の対象である。
  • ③土止め支保工の切りばりの取付けは、選任の対象外である。
  • ④地山の掘削の作業主任者は、免許を受けた者から選任する。
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正解 ①掘削面の高さが2m以上の地山の掘削は、選任の対象である。
解説
掘削作業で最も多い死亡災害は、掘った壁面が崩れて作業員が生き埋めになるものです。人の背丈を超える高さの土が崩れれば、それだけで人は動けなくなり、短時間で命に関わります。そこで、掘削面の高さが2m以上となる地山の掘削の作業については、作業主任者を選任しなければならないとされています。2mという数値は、人が埋まって重篤な災害となる高さの目安と考えると納得しやすいでしょう。
あわせて、土止め支保工の切りばりまたは腹起しの取付けまたは取り外しの作業も、作業主任者の選任が必要な作業に挙げられています。切りばりと腹起しは掘削面を押さえている部材そのものなので、その取付け・取り外しの最中は土止めが不完全な状態になり、最も崩壊の危険が高まるからです。
これらの作業主任者は、いずれも技能講習を修了した者のうちから選任します。免許が必要となるのは高圧室内作業やガス溶接など、ごく限られた作業です。
作業主任者は、作業の方法及び労働者の配置を決定して作業を直接指揮し、器具及び工具を点検して不良品を取り除き、要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視します。
(根拠:労働安全衛生法第14条及び労働安全衛生法施行令第6条第9号・第10号によります)

他の選択肢が不適切な理由
「掘削面の高さが5m以上の地山の掘削のみが、選任の対象である。」は誤りです。選任が必要となる掘削面の高さは2m以上であり、5m以上ではありません。
「土止め支保工の切りばりの取付けは、選任の対象外である。」も誤りで、切りばり又は腹起しの取付け又は取り外しの作業は選任すべき作業として明記されています。
「地山の掘削の作業主任者は、免許を受けた者から選任する。」も誤りです。この作業主任者は技能講習を修了した者のうちから選任します。
問34-4

型枠支保工の組立て等作業主任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①型枠支保工の組立て又は解体の作業は、選任の対象とされる。
  • ②作業主任者は、技能講習を修了した者のうちから選任される。
  • ③作業主任者は、材料の欠点の有無を点検して不良品を取り除く。
  • ④選任が必要なのは、支柱の高さ3.5m以上の場合に限られる。
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正解 ④選任が必要なのは、支柱の高さ3.5m以上の場合に限られる。
解説
型枠支保工は、コンクリートが固まるまでの間、生コンクリートの重さと作業荷重を支え続ける仮設の構造物です。倒壊すれば大量のコンクリートとともに作業員が墜落・崩落するため、重大災害に直結します。
ここで注意したいのが、二つの制度で異なる基準が使われている点です。ひとつは作業主任者の選任で、これは型枠支保工の組立て又は解体の作業であれば、支柱の高さにかかわらず必要になります。高さの条件は付いていません。もうひとつは計画の届出で、こちらは支柱の高さが3.5m以上のものが労働基準監督署長への届出(工事開始の日の30日前まで)の対象となります。3.5mという数値は届出の話であって、作業主任者の選任要件ではありません。したがって「支柱の高さ3.5m以上の場合に限られる」という記述は誤りです。
作業主任者は技能講習を修了した者のうちから選任し、その職務として、作業の方法及び労働者の配置を決定して作業を直接指揮すること、材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検して不良品を取り除くこと、要求性能墜落制止用器具等及び保護帽の使用状況を監視することが定められています。
(根拠:労働安全衛生法第14条、労働安全衛生法施行令第6条第14号及び労働安全衛生規則第247条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「型枠支保工の組立て又は解体の作業は、選任の対象とされる。」は正しい記述で、支柱の高さを問わず選任が必要です。
「作業主任者は、技能講習を修了した者のうちから選任される。」も正しく、型枠支保工の組立て等作業主任者技能講習の修了者から選任します。
「作業主任者は、材料の欠点の有無を点検して不良品を取り除く。」も正しく、規則に定められた作業主任者の職務のひとつです。
問44-4

足場の組立て等作業主任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①高さ2m以上の構造の足場の組立ての作業が、選任の対象である。
  • ②つり足場の組立ての作業は、高さにかかわらず選任が必要である。
  • ③足場の変更の作業については、選任を要しないこととなる。
  • ④ゴンドラのつり足場についても、選任を行う必要がある。
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正解 ②つり足場の組立ての作業は、高さにかかわらず選任が必要である。
解説
足場は、それ自体が高所であると同時に、組み立てている最中は手すりや作業床が未完成という、最も危険な状態を通過します。そのため、一定の足場については作業主任者を置いて作業を直接指揮させることとされています。
対象となるのは、つり足場、張出し足場、または高さが5m以上の構造の足場の組立て、解体または変更の作業です。ここで大切なのは、つり足場と張出し足場には高さの条件が付いていないという点です。つり足場は上から吊り下げられており、支持部が外れれば足場ごと落下します。張出し足場は建物から片持ちで突き出しており、転倒モーメントに対する支持が不安定です。どちらも高さに関係なく構造的に危険なので、高さを問わず対象としています。したがって「つり足場の組立ての作業は、高さにかかわらず選任が必要である」が正しい記述です。
これに対し、通常の枠組足場や単管足場のように地上から組み上げる足場については、高さが5m以上の構造のものが対象となります。
なお、ゴンドラのつり足場はこの規定から除かれています。ゴンドラについてはゴンドラ安全規則によって別途の規制が設けられているためです。
(根拠:労働安全衛生法第14条及び労働安全衛生法施行令第6条第15号によります)

他の選択肢が不適切な理由
「高さ2m以上の構造の足場の組立ての作業が、選任の対象である。」は誤りです。つり足場・張出し足場以外の足場について選任が必要となるのは、高さが5m以上の構造のものです。
「足場の変更の作業については、選任を要しないこととなる。」も誤りで、組立て、解体と並んで変更の作業も選任の対象に挙げられています。
「ゴンドラのつり足場についても、選任を行う必要がある。」も誤りです。ゴンドラのつり足場はこの規定から明文で除外されています。
問54-4

橋梁及び工作物に係る作業主任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①金属製の橋梁上部構造で、支間30m以上の架設は対象である。
  • ②コンクリート造の工作物で、高さ5m以上の解体は対象である。
  • ③コンクリート造の橋梁上部構造は、選任の対象とされていない。
  • ④ずい道等の掘削の作業は、作業主任者の選任の対象である。
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正解 ③コンクリート造の橋梁上部構造は、選任の対象とされていない。
解説
橋梁の架設や工作物の解体は、大きな部材を高所で扱い、支持の状態が刻々と変わる作業です。そのため一定の規模を超えるものについて、作業主任者を置いて直接指揮させることとされています。
橋梁については、材質によって二つの規定が置かれています。ひとつは金属製の部材により構成される橋梁の上部構造で、高さが5m以上であるものまたは支間が30m以上である部分の架設、解体または変更の作業です。もうひとつはコンクリート造の橋梁上部構造で、こちらも高さが5m以上であるものまたは支間が30m以上である部分の架設または変更の作業が対象となります。つまり、鋼橋であってもコンクリート橋であっても、規模の条件は同じ形で定められています。したがって「コンクリート造の橋梁上部構造は、選任の対象とされていない」という記述は誤りです。
工作物の解体については、高さが5m以上のコンクリート造の工作物の解体または破壊の作業が対象です。解体は、構造物のどこを壊せば全体がどう動くかを見極めなければならず、崩壊による災害が起きやすいためです。
このほか、ずい道等の掘削等の作業と、ずい道等の覆工の作業についても、それぞれ作業主任者を選任しなければなりません。
(根拠:労働安全衛生法第14条及び労働安全衛生法施行令第6条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「金属製の橋梁上部構造で、支間30m以上の架設は対象である。」は正しい記述で、鋼橋架設等作業主任者の選任が必要となります。
「コンクリート造の工作物で、高さ5m以上の解体は対象である。」も正しく、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者の選任が必要です。
「ずい道等の掘削の作業は、作業主任者の選任の対象である。」も正しく、掘削に伴うずり積み、ずい道支保工の組立て、ロックボルトの取付け、コンクリート等の吹付けの作業も含めて対象とされています。
問64-4

作業主任者の職務に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①作業の方法を決定し、作業を直接指揮することが職務である。
  • ②材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くことが職務である。
  • ③器具や工具を点検し、不良品を取り除くことが職務である。
  • ④計画の届出書を作成し、監督署へ提出することが職務である。
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正解 ④計画の届出書を作成し、監督署へ提出することが職務である。
解説
作業主任者の職務は、作業の種類ごとに労働安全衛生規則などで具体的に定められていますが、その内容には共通した骨格があります。整理すると、決める、指揮する、点検する、監視する、の四つです。
まず、作業の方法及び労働者の配置を決定します。誰がどこで何をするかを決めるのは、現場を直接見ている作業主任者にしかできない判断だからです。次に、決めた方法どおりに作業が進むよう直接指揮します。さらに、使用する材料の欠点の有無、器具及び工具の状態を作業開始前に点検し、不良品があれば取り除きます。そして、要求性能墜落制止用器具等や保護帽の使用状況を監視します。いずれも、その場にいなければできない事柄ばかりであることが分かります。
これに対し、計画の届出は事業者が負う義務です。機械等の設置についての届出は工事開始の日の30日前までに、一定の仕事についての届出は仕事開始の日の14日前までに、それぞれ所轄労働基準監督署長へ提出しますが、これは事業者の名で行う行政手続であって、現場の指揮者である作業主任者の職務ではありません。したがってこの記述が誤りです。
(根拠:労働安全衛生法第14条及び第88条並びに労働安全衛生規則の各作業主任者の職務に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「作業の方法を決定し、作業を直接指揮することが職務である。」は正しい記述で、作業主任者の中心的な職務です。
「材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くことが職務である。」も正しく、多くの作業主任者に共通して定められています。
「器具や工具を点検し、不良品を取り除くことが職務である。」も正しく、材料の点検とあわせて規定されています。
問74-4

機械等の設置に係る計画の届出に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①届出は、当該工事の開始の日の14日前までに行うとされる。
  • ②支柱の高さ3.5m以上の型枠支保工は、届出の対象である。
  • ③届出先は、当該事業場を管轄する都道府県労働局長である。
  • ④高さ10m以上の足場は、設置期間を問わず届出を要する。
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正解 ②支柱の高さ3.5m以上の型枠支保工は、届出の対象である。
解説
計画の届出は、危険な設備や工事について、着手する前に行政が内容を確認し、法令に違反していれば差し止めや計画の変更を命じられるようにするための制度です。事故が起きてから取り締まるのではなく、起きる前に止めるという発想に立っています。
機械等の設置、移転、またはこれらの主要構造部分の変更については、当該工事の開始の日の30日前までに、所轄労働基準監督署長へ届け出なければなりません。着工の1か月前という余裕をとっているのは、行政が図面や強度計算を審査するための時間を確保するためです。
建設現場で対象となる代表的なものが型枠支保工と足場です。型枠支保工は支柱の高さが3.5m以上のもの、足場はつり足場・張出し足場以外のものにあっては高さが10m以上の構造のものが対象となります。ただし足場や架設通路については、組立てから解体までの期間が60日未満のものは届出の対象から除かれます。短期間で撤去される仮設物まで審査の対象とすると、実務が回らなくなるためです。一方、型枠支保工にはこの期間による除外が適用されません。
なお架設通路は、高さ及び長さがそれぞれ10m以上のものが対象です。
(根拠:労働安全衛生法第88条第1項並びに労働安全衛生規則第85条及び別表第7によります)

他の選択肢が不適切な理由
「届出は、当該工事の開始の日の14日前までに行うとされる。」は誤りです。機械等の設置等の届出は工事開始の日の30日前までに行います。14日前は一定の仕事についての届出の期限です。
「届出先は、当該事業場を管轄する都道府県労働局長である。」も誤りで、届出先は所轄労働基準監督署長です。
「高さ10m以上の足場は、設置期間を問わず届出を要する。」も誤りです。組立てから解体までの期間が60日未満の足場は、届出の対象から除かれます。
問84-4

建設業の仕事に係る計画の届出に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①高さ31mを超える建築物の建設等は、14日前までに届け出る。
  • ②最大支間50m以上の橋梁の建設等は、14日前までに届け出る。
  • ③掘削の深さが10m以上の地山の掘削は、届出の対象外である。
  • ④ずい道等の建設等の仕事は、14日前までに届け出るとされる。
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正解 ③掘削の深さが10m以上の地山の掘削は、届出の対象外である。
解説
建設業の仕事のうち、労働災害を生ずるおそれのあるものについては、その仕事を開始しようとするとき、開始の日の14日前までに所轄労働基準監督署長へ計画を届け出なければなりません。着工前に行政が内容を確認できるようにするための制度です。
対象となる仕事は労働安全衛生規則に列挙されています。建設現場で重要なものを挙げると、高さが31mを超える建築物または工作物(橋梁を除く)の建設、改造、解体または破壊の仕事、最大支間50m以上の橋梁の建設等の仕事、最大支間30m以上50m未満の橋梁の上部構造の建設等の仕事(一定の場所で行われるものに限る)、ずい道等の建設等の仕事、掘削の高さまたは深さが10m以上である地山の掘削の作業を行う仕事、圧気工法による作業を行う仕事、石綿等の除去等の作業を行う仕事、掘削の高さまたは深さが10m以上の土石の採取のための掘削の作業を行う仕事などです。
このなかに掘削の高さまたは深さが10m以上の地山の掘削がはっきりと含まれています。土砂崩壊による災害の危険が大きいためであり、「届出の対象外である」という記述は誤りです。
なお、31mという数値は建築基準法などでも用いられる高さの区切りで、およそビル7階から8階に相当します。
(根拠:労働安全衛生法第88条第3項及び労働安全衛生規則第90条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「高さ31mを超える建築物の建設等は、14日前までに届け出る。」は正しい記述で、届出を要する仕事の代表例です。
「最大支間50m以上の橋梁の建設等は、14日前までに届け出る。」も正しく、支間の大きい橋梁の建設等が対象とされています。
「ずい道等の建設等の仕事は、14日前までに届け出るとされる。」も正しく、ずい道等の内部に労働者が立ち入らないものを除き対象となります。
問94-4

特に大規模な仕事に係る計画の届出に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①長さ1000m以上のずい道の建設は、厚生労働大臣に届け出る。
  • ②堤高150m以上のダムの建設は、厚生労働大臣に届け出る。
  • ③最大支間300m以上の橋梁の建設は、大臣への届出を要する。
  • ④大臣への届出は、仕事の開始の日の14日前までに行う。
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正解 ②堤高150m以上のダムの建設は、厚生労働大臣に届け出る。
解説
建設業の仕事の届出には二つの段階があります。通常の規模のものは所轄労働基準監督署長へ仕事開始の日の14日前までに届け出ますが、重大な労働災害を生ずるおそれがある特に大規模な仕事については、厚生労働大臣へ仕事開始の日の30日前までに届け出なければなりません。国が直接内容を確認すべき規模だという位置づけです。
大臣への届出が必要となる仕事は次のとおりです。高さが300m以上の塔の建設の仕事、堤高(基礎地盤から堤頂までの高さ)が150m以上のダムの建設の仕事、最大支間500m(つり橋にあっては1000m)以上の橋梁の建設の仕事、長さが3000m以上のずい道等の建設の仕事、長さが1000m以上3000m未満のずい道等の建設の仕事で深さが50m以上のたて坑の掘削を伴うもの、そしてゲージ圧力が0.3MPa以上の圧気工法による作業を行う仕事です。
数値を覚えるときは、いずれも国内でも数えるほどしかない超大規模構造物であることを手がかりにすると混同しにくくなります。また、届出の期限が14日前ではなく30日前である点も、監督署長への届出との重要な違いです。
(根拠:労働安全衛生法第88条第2項及び労働安全衛生規則第89条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「長さ1000m以上のずい道の建設は、厚生労働大臣に届け出る。」は誤りです。大臣への届出が必要なのは長さ3000m以上のずい道等であり、1000m以上3000m未満のものは深さ50m以上のたて坑の掘削を伴う場合に限られます。
「最大支間300m以上の橋梁の建設は、大臣への届出を要する。」も誤りで、対象となるのは最大支間500m以上(つり橋は1000m以上)の橋梁です。
「大臣への届出は、仕事の開始の日の14日前までに行う。」も誤りです。厚生労働大臣への届出は仕事の開始の日の30日前までに行わなければなりません。
問104-4

計画の届出の手続に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①一定の仕事の計画には、有資格者を参画させなければならない。
  • ②圧気工法による作業を行う仕事は、届出の対象に含まれる。
  • ③数次の請負による場合の届出は、元請負人が行うものとする。
  • ④監督署長は、届出内容が法令に違反しても是正させられない。
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正解 ④監督署長は、届出内容が法令に違反しても是正させられない。
解説
計画の届出は、単に書類を提出させるだけの制度ではありません。届出を受けた行政が内容を審査し、問題があれば止められるところに意味があります。
労働基準監督署長は第1項または第3項の届出があった場合、厚生労働大臣は第2項の届出があった場合において、届出に係る事項が労働安全衛生法またはこれに基づく命令の規定に違反すると認めるときは、届出をした事業者に対し、その工事もしくは仕事の開始を差し止め、または当該計画を変更すべきことを命ずることができるとされています。したがって「是正させられない」という記述は誤りで、行政の権限としてはむしろ強いものが用意されています。
もうひとつ重要なのが計画作成参画者の制度です。一定の工事や仕事の計画を作成するときは、その工事に係る建設物もしくは機械等または当該仕事から生ずる労働災害の防止を図るため、厚生労働省令で定める資格を有する者を参画させなければなりません。書類上の形式を整えるだけでなく、専門的な知識を持つ者が実際に計画づくりに加わることを求めているわけです。
また、仕事が数次の請負契約によって行われる場合、その仕事を自ら行う発注者がいるときはその発注者が、いないときは元請負人が届出を行います。
(根拠:労働安全衛生法第88条第4項から第6項までによります)

他の選択肢が不適切な理由
「一定の仕事の計画には、有資格者を参画させなければならない。」は正しい記述で、計画作成参画者の制度として定められています。
「圧気工法による作業を行う仕事は、届出の対象に含まれる。」も正しく、労働基準監督署長への届出を要する仕事として挙げられています。
「数次の請負による場合の届出は、元請負人が行うものとする。」も正しく、仕事を自ら行う発注者がいない場合は元請負人が届け出ます。

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