2026年版・4-3

労働安全衛生法(安全衛生管理体制)の一問一答

1級土木施工管理技士「法規」から、労働安全衛生法(安全衛生管理体制)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

総括安全衛生管理者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①建設業では、常時100人以上を使用する事業場で選任する。
  • ②その事業場においてその事業の実施を統括管理する者を充てる。
  • ③選任すべき事由が生じた日から14日以内に選任する。
  • ④安全管理者及び衛生管理者の指揮は、その職務に含まれない。
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正解 ④安全管理者及び衛生管理者の指揮は、その職務に含まれない。
解説
総括安全衛生管理者は、ひとつの事業場の安全衛生を、経営者の立場からまとめて取り仕切る役職です。安全管理者や衛生管理者が専門的な立場から個々の対策を担うのに対し、総括安全衛生管理者はその上に立って全体を統括します。
したがってその職務には、安全管理者、衛生管理者、技術的事項を管理する者を指揮することが明確に含まれています。あわせて、労働者の危険または健康障害を防止するための措置、安全衛生教育の実施、健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置、労働災害の原因の調査及び再発防止対策などを統括管理します。指揮が職務に含まれないという記述は、この役職の存在意義そのものを否定するもので誤りです。
選任すべき規模は業種によって異なり、建設業では常時100人以上の労働者を使用する事業場が対象です。建設業のほかに林業、鉱業、運送業、清掃業が同じ100人以上の区分に入ります。危険を伴う作業が多い業種ほど基準人数が小さく設定されている点に注目すると整理しやすくなります。
また、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長へ報告しなければなりません。
(根拠:労働安全衛生法第10条、労働安全衛生法施行令第2条及び労働安全衛生規則第2条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「建設業では、常時100人以上を使用する事業場で選任する。」は正しい記述で、建設業における選任の基準人数です。
「その事業場においてその事業の実施を統括管理する者を充てる。」も正しく、工場長や作業所長など、事業の実施を統括管理する権限と責任を持つ者を充てることとされています。
「選任すべき事由が生じた日から14日以内に選任する。」も正しく、選任期限として定められています。
問24-3

事業場ごとに選任する管理者等に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①衛生管理者は、常時100人以上を使用する事業場で選任する。
  • ②安全管理者は、常時50人以上を使用する事業場で選任する。
  • ③産業医は、常時200人以上を使用する事業場で選任する。
  • ④安全衛生推進者は、常時100人未満の事業場で選任する。
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正解 ②安全管理者は、常時50人以上を使用する事業場で選任する。
解説
事業場の規模に応じてどの管理者を置くかは、労働安全衛生法の管理体制のなかで最もよく問われる部分です。まず、常時50人以上という区切りを軸にして覚えると混乱しません。
常時50人以上の労働者を使用する事業場では、安全管理者、衛生管理者、産業医の三者を選任しなければなりません。安全管理者は建設業を含む法別表第1の業種で必要となり、衛生管理者と産業医は業種を問わずすべての事業場が対象です。安全管理者は作業場等を巡視し、設備や作業方法に危険のおそれがあるときは直ちに必要な措置を講じます。
常時10人以上50人未満の事業場では、これらに代えて安全衛生推進者(安全管理者の選任を要しない業種では衛生推進者)を選任します。小規模事業場でも安全衛生の担当者を必ず置くという趣旨です。
そして常時100人以上という区切りは、建設業などにおける総括安全衛生管理者の選任基準です。50人、100人という二つの数字がどの役職に対応するかを取り違えないことが要点です。
(根拠:労働安全衛生法第11条から第13条まで及び労働安全衛生法施行令第3条から第5条までによります)

他の選択肢が不適切な理由
「衛生管理者は、常時100人以上を使用する事業場で選任する。」は誤りです。衛生管理者は業種を問わず常時50人以上の事業場で選任しなければなりません。
「産業医は、常時200人以上を使用する事業場で選任する。」も誤りで、産業医の選任基準も常時50人以上です。
「安全衛生推進者は、常時100人未満の事業場で選任する。」も誤りです。安全衛生推進者を選任するのは常時10人以上50人未満の事業場であり、50人以上では安全管理者・衛生管理者を選任します。
問34-3

統括安全衛生責任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①特定元方事業者が、統括安全衛生責任者を選任する。
  • ②選任が必要な人数は、原則として常時50人以上である。
  • ③ずい道等の建設の仕事では、常時30人以上で選任する。
  • ④人数には、関係請負人の労働者は算入しないものとする。
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正解 ④人数には、関係請負人の労働者は算入しないものとする。
解説
建設現場では、元請と多数の下請が同じ場所で入り混じって作業します。それぞれの会社が自社の労働者だけを見ていたのでは、上の階から物が落ちて下の階の別会社の作業員に当たるような、会社をまたぐ災害を防げません。そこで、現場全体をひとつの単位として安全衛生を統括する仕組みが置かれています。その責任者が統括安全衛生責任者です。
選任するのは特定元方事業者、すなわち建設業や造船業で元方事業者として仕事の一部を請負人に請け負わせている事業者です。ここで決定的に重要なのが、選任の要否を判断する人数の数え方です。この人数は、元方事業者と関係請負人に係る作業従事者(労働者のほか、一人親方など労働者以外の者を含む)を合わせた、その場所で作業に従事するすべての者の数で判断します。現場全体を守るための制度である以上、自社の労働者だけで数えたのでは意味がありません。したがって「関係請負人の労働者は算入しない」という記述は誤りです。
基準となる人数は原則として常時50人以上ですが、ずい道等の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事、および作業場所が狭いなど安全な作業の遂行が損なわれるおそれのある場所で行われる橋梁の建設の仕事では、常時30人以上に引き下げられています。危険度が高い工事ほど早い段階から統括管理を求める趣旨です。※2026年10月1日施行の改正(令和7年法律第33号)により、この人数は「労働者」ではなく「作業従事者」(一人親方など労働者以外の者を含む)で数えるようになりました。
(根拠:労働安全衛生法第15条及び労働安全衛生法施行令第7条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「特定元方事業者が、統括安全衛生責任者を選任する。」は正しい記述で、選任義務を負うのは特定元方事業者です。
「選任が必要な人数は、原則として常時50人以上である。」も正しく、これが原則の基準人数です。
「ずい道等の建設の仕事では、常時30人以上で選任する。」も正しく、危険度の高い仕事に適用される引下げ基準です。
問44-3

元方安全衛生管理者及び安全衛生責任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①元方安全衛生管理者は、関係請負人ごとにそれぞれ選任している。
  • ②安全衛生責任者は、資格として国の免許の取得が必要になる。
  • ③元方安全衛生管理者は、統括管理すべき技術的事項を管理する。
  • ④安全衛生責任者は、特定元方事業者のほうが選任している。
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正解 ③元方安全衛生管理者は、統括管理すべき技術的事項を管理する。
解説
建設現場の統括管理は、三つの役職が組み合わさって成り立っています。誰が誰を選任するのかを押さえることが理解の近道です。
まず元請側です。特定元方事業者は統括安全衛生責任者を選任し、あわせて元方安全衛生管理者を選任します。統括安全衛生責任者は現場全体を統括管理する立場の者で、多くの場合は所長など事業の実施を統括する者が充てられます。しかし、統括管理すべき事項には工程計画や機械設備の配置のように技術的な判断を要するものが含まれるため、これを専門に担当する者として元方安全衛生管理者が置かれます。つまり元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者が統括管理すべき事項のうち技術的事項を管理する役職であり、選任するのは統括安全衛生責任者を選任した事業者、すなわち元請側です。
これに対し安全衛生責任者は、下請側の役職です。統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人で、その仕事を自ら行う者が選任し、統括安全衛生責任者との連絡や、連絡を受けた事項の関係者への伝達などを行います。元請と下請をつなぐ窓口だと考えると役割がはっきりします。免許や技能講習の修了は選任の要件とされていません。
(根拠:労働安全衛生法第15条の2及び第16条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「元方安全衛生管理者は、関係請負人ごとにそれぞれ選任している。」は誤りです。選任するのは統括安全衛生責任者を選任した事業者、すなわち元請側であり、関係請負人ごとに置くものではありません。
「安全衛生責任者は、資格として国の免許の取得が必要になる。」も誤りで、免許や技能講習の修了は選任の要件とされていません。
「安全衛生責任者は、特定元方事業者のほうが選任している。」も誤りです。安全衛生責任者を選任するのは、統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人です。
問54-3

店社安全衛生管理者に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①ずい道等の建設で常時20人以上30人未満のときに選任する。
  • ②店社安全衛生管理者は、常時工事現場に専任で常駐する。
  • ③店社安全衛生管理者は、関係請負人ごとに選任するものである。
  • ④統括安全衛生責任者を選任した現場でも、あわせて選任する。
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正解 ①ずい道等の建設で常時20人以上30人未満のときに選任する。
解説
統括安全衛生責任者を置くほどの規模ではない中小規模の現場でも、危険な工事であれば災害は起こります。そこで、現場に常駐する責任者を置く代わりに、本店や支店といった店社から人を出し、定期的に現場を見て回らせる仕組みが設けられました。これが店社安全衛生管理者です。統括管理の網から漏れる規模の現場を救うための制度だと理解すると位置づけがはっきりします。
選任が必要になるのは、統括安全衛生責任者を選任すべき人数に達していない現場です。ずい道等の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事、および一定の場所で行われる橋梁の建設の仕事では、これらの工事で統括安全衛生責任者が必要となるのが常時30人以上ですから、その手前の常時20人以上30人未満の場合に店社安全衛生管理者を選任します。また、主要構造部が鉄骨造または鉄骨鉄筋コンクリート造である建築物の建設の仕事では、常時20人以上50人未満の場合が対象となります。
その職務は、少なくとも毎月1回は工事現場を巡視すること、労働者の作業の状況を把握すること、協議組織の会議に随時参加すること、工程計画や機械設備の配置計画が適切に行われているかを確認することなどです。
(根拠:労働安全衛生法第15条の3並びに労働安全衛生規則第18条の6及び第18条の8によります)

他の選択肢が不適切な理由
「店社安全衛生管理者は、常時工事現場に専任で常駐する。」は誤りです。店社に置かれ、少なくとも毎月1回工事現場を巡視することとされており、現場に常駐する役職ではありません。
「店社安全衛生管理者は、関係請負人ごとに選任するものである。」も誤りで、選任するのは元方事業者であり、関係請負人ごとに置くものではありません。
「統括安全衛生責任者を選任した現場でも、あわせて選任する。」も誤りです。統括安全衛生責任者を選任すべき人数に達していない現場を対象とする制度であり、両者を重ねて置くものではありません。
問64-3

特定元方事業者が講ずべき措置に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①協議組織を設置し、会議を定期的に開催すること。
  • ②関係請負人の作業間の連絡及び調整を行うこと。
  • ③作業場所の巡視を、毎月1回以上行うこと。
  • ④仕事の工程に関する計画を作成すること。
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正解 ③作業場所の巡視を、毎月1回以上行うこと。
解説
特定元方事業者が講ずべき措置は、元請と下請が同じ場所で作業することによって生じる労働災害を防ぐための一連の仕組みです。条文に列挙された措置は、話し合う、つなぐ、見る、教える、計画する、という流れで整理すると覚えやすくなります。
このうち「見る」に当たるのが作業場所の巡視です。巡視の頻度は毎作業日に少なくとも1回と定められており、毎月1回ではありません。作業する人も内容も日々入れ替わる建設現場では、月に1度見て回った程度では危険な状態を見つけられないからです。したがってこの記述が誤りです。なお、毎月1回以上の巡視が求められるのは店社安全衛生管理者であり、両者を取り違えないよう注意が必要です。
そのほかの措置としては、協議組織を設置して定期的に会議を開催すること、関係請負人相互の作業間の連絡及び調整を随時行うこと、関係請負人が行う労働者の安全衛生教育に対する指導及び援助を行うこと、仕事の工程に関する計画と作業場所における機械・設備等の配置に関する計画を作成し、機械等を使用する作業に関し関係請負人が講ずべき措置についての指導を行うことが定められています。
(根拠:労働安全衛生法第30条及び労働安全衛生規則第637条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「協議組織を設置し、会議を定期的に開催すること。」は正しい記述で、元請と全ての関係請負人が参加する協議組織を設け、定期的に会議を開くことが求められます。
「関係請負人の作業間の連絡及び調整を行うこと。」も正しく、随時これを行うこととされています。
「仕事の工程に関する計画を作成すること。」も正しく、機械・設備等の配置に関する計画とあわせて作成することが定められています。
問74-3

安全委員会及び衛生委員会に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①安全委員会は、6か月ごとに1回以上開催すれば足りている。
  • ②建設業では、常時50人以上の事業場に安全委員会を設ける。
  • ③委員は、すべて事業者が自由に指名することができる。
  • ④安全委員会と衛生委員会は、統合することができない。
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正解 ②建設業では、常時50人以上の事業場に安全委員会を設ける。
解説
安全委員会・衛生委員会は、安全衛生に関する事柄を、事業者が一方的に決めるのではなく、労働者の意見を反映させながら調査審議するための場です。現場の危険を最もよく知っているのは実際に作業している人だ、という考え方に立った制度です。
建設業では、常時50人以上の労働者を使用する事業場に安全委員会を設けなければなりません。衛生委員会は業種を問わず常時50人以上の事業場が対象です。両方を設けなければならない事業場では、それぞれを別に置く代わりに、安全衛生委員会としてひとつにまとめて設置することができます。議題が重なることが多く、まとめたほうが実質的な議論ができるためです。
委員会の構成には工夫があります。議長は総括安全衛生管理者などをもって充てますが、議長以外の委員の半数については、労働者の過半数で組織する労働組合、それがない場合は労働者の過半数を代表する者の推薦に基づいて指名しなければなりません。事業者が全員を自由に選べるとすれば、労働者の声を反映するという制度の目的が果たせないからです。
開催の頻度は毎月1回以上とされ、議事の概要を労働者に周知し、記録を3年間保存します。
(根拠:労働安全衛生法第17条から第19条まで、労働安全衛生法施行令第8条及び第9条並びに労働安全衛生規則第23条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「安全委員会は、6か月ごとに1回以上開催すれば足りている。」は誤りです。委員会は毎月1回以上開催しなければなりません。
「委員は、すべて事業者が自由に指名することができる。」も誤りで、議長以外の委員の半数は労働者側の推薦に基づいて指名する必要があります。
「安全委員会と衛生委員会は、統合することができない。」も誤りです。両方を設けなければならない場合、これらに代えて安全衛生委員会を設置することが認められています。
問84-3

安全衛生教育に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①労働者を雇い入れたときは、安全衛生教育を行う必要がある。
  • ②作業内容を変更したときも、安全衛生教育を行う必要がある。
  • ③危険有害業務に就かせるときは、特別の教育を行う必要がある。
  • ④職長への教育には、作業方法の決定に関する事項を含まない。
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正解 ④職長への教育には、作業方法の決定に関する事項を含まない。
解説
安全衛生教育は、労働者が危険を知らないまま作業に就くことを防ぐための制度です。教育を行う場面は三つに整理できます。労働者を雇い入れたとき、作業内容を変更したとき、そして政令で定める危険または有害な業務に就かせるときです。前の二つは一般的な安全衛生教育、三つ目は業務ごとに内容が定められた特別の教育です。慣れていない作業に就くたびに教育を挟むという発想が共通しています。
これらとは別に置かれているのが職長等の教育です。建設業などでは、新たに職務につくこととなった職長その他の作業中の労働者を直接指導または監督する者に対し、安全または衛生のための教育を行わなければなりません。班長や世話役といった立場の人が、部下に危険な作業をさせないよう判断できるようにするための教育です。
その内容には、作業方法の決定及び労働者の配置に関すること、労働者に対する指導または監督の方法に関すること、危険性または有害性等の調査及びその結果に基づき講ずる措置に関すること、異常時等における措置に関することなどが含まれます。作業方法の決定はまさに職長の中心的な職務ですから、これを教育内容から外すことはあり得ません。したがってこの記述が誤りです。
(根拠:労働安全衛生法第59条及び第60条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「労働者を雇い入れたときは、安全衛生教育を行う必要がある。」は正しい記述で、雇入れ時教育として義務づけられています。
「作業内容を変更したときも、安全衛生教育を行う必要がある。」も正しく、雇入れ時と同様の教育を行うこととされています。
「危険有害業務に就かせるときは、特別の教育を行う必要がある。」も正しく、業務ごとに科目と時間が定められた特別の教育を行います。
問94-3

ずい道等の建設等における救護に関する措置についての次の記述のうち、労働安全衛生法上、適当なものはどれか。

  • ①出入口からの距離が1000m以上のずい道等が対象である。
  • ②深さが20m以上のたて坑の掘削を伴う仕事が対象である。
  • ③ゲージ圧力1.0MPa以上の圧気工法の作業が対象である。
  • ④救護に関する措置は、関係請負人が講ずる義務を負う。
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正解 ①出入口からの距離が1000m以上のずい道等が対象である。
解説
トンネルや圧気工法の現場では、爆発や崩壊、出水などが起きたとき、外部からの救助が届くまでに時間がかかります。そこで、事故が起きてから助けを呼ぶのでは間に合わない現場について、あらかじめ救護のための体制と設備を整えておくことが義務づけられています。これが救護に関する措置です。
対象となるのは、ずい道等の建設の仕事のうち、出入口からの距離が1000m以上となる場所において作業を行うこととなるもの、または深さが50m以上となるたて坑(通路として使用されるものに限る)の掘削を伴うもの、そしてゲージ圧力が0.1MPa以上の圧気工法による作業を行う仕事です。いずれも、内部に閉じ込められたときに自力での脱出や外部からの接近が著しく難しくなる条件だという共通点があります。
これらの仕事では、事業者は空気呼吸器等の救護に必要な機械等を備え、その点検と整備を行い、救護に関する訓練を実施し、救護に関する技術的事項を管理する救護技術管理者を選任しなければなりません。数次の請負契約によって行われる場合、この措置を講ずる義務を負うのは元方事業者(元請)であり、下請である関係請負人ではありません。現場全体を掌握している者でなければ、救護体制を機能させられないからです。
(根拠:労働安全衛生法第25条の2及び労働安全衛生法施行令第9条の2によります)

他の選択肢が不適切な理由
「深さが20m以上のたて坑の掘削を伴う仕事が対象である。」は誤りです。対象となるたて坑の深さは50m以上であり、20mではありません。
「ゲージ圧力1.0MPa以上の圧気工法の作業が対象である。」も誤りで、救護に関する措置の対象となるのはゲージ圧力0.1MPa以上の圧気工法による作業です。
「救護に関する措置は、関係請負人が講ずる義務を負う。」も誤りです。数次の請負契約による場合に措置を講ずべきは元方事業者(元請)であり、関係請負人ではありません。
問104-3

元方事業者及び注文者の講ずべき措置に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。

  • ①元方事業者は、関係請負人が法令に違反しないよう指導する。
  • ②注文者は、安全な作業を損なう条件を附さないよう配慮する。
  • ③注文者が足場を請負人の労働者に使用させるときは措置を講ずる。
  • ④元方事業者は、法令違反を認めても指示する権限をもたない。
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正解 ④元方事業者は、法令違反を認めても指示する権限をもたない。
解説
建設業では、実際に作業をするのは下請の労働者であっても、現場全体を取り仕切っているのは元請です。そのため労働安全衛生法は、自社の労働者に対する事業者としての義務とは別に、元方事業者や注文者という立場に固有の義務を課しています。
元方事業者は、関係請負人およびその労働者が、その仕事に関しこの法律またはこれに基づく命令の規定に違反しないよう必要な指導を行わなければなりません。さらに、実際に違反していると認めるときは、是正のため必要な指示を行わなければならないとされています。指導にとどまらず指示まで求めている点が重要で、「指示する権限をもたない」という記述は誤りです。なお、この指示を受けた関係請負人およびその労働者は、これに従わなければならないと定められています。
注文者については二つの規定があります。ひとつは、建設物、設備、原材料等を請負人の労働者に使用させるときに、労働災害を防止するため必要な措置を講じなければならないというもので、足場や型枠支保工を貸与する場合がこれに当たります。もうひとつは、施工方法、工期等について、安全で衛生的な作業の遂行をそこなうおそれのある条件を附さないように配慮しなければならないというものです。無理な工期が現場の安全を崩す原因になるという認識に基づく規定です。
(根拠:労働安全衛生法第3条第3項、第29条及び第31条によります)

他の選択肢が不適切な理由
「元方事業者は、関係請負人が法令に違反しないよう指導する。」は正しい記述で、元方事業者の基本的な義務です。
「注文者は、安全な作業を損なう条件を附さないよう配慮する。」も正しく、施工方法や工期についての配慮義務が定められています。
「注文者が足場を請負人の労働者に使用させるときは措置を講ずる。」も正しく、建設物、設備等を使用させる注文者の措置義務に当たります。

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