港則法上、特定港内で行う工事又は作業に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- ①特定港内で工事をしようとする者は、港長の許可を受ける。
- ②特定港内で工事をしようとする者は、港長に届け出れば足りる。
- ③特定港の境界附近での作業は、港則法の対象外とされる。
- ④特定港内での作業は、海上保安庁長官の承認を受けて行う。
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港則法は、港内における船舶交通の安全と港内の整とんを図るための法律です。港は狭い水域に多数の船が集まる場所であり、そこに工事の作業船や仮設物が入れば、船の通り道そのものが変わってしまいます。そこで、港内の交通を一元的に把握し調整する役割を港長(海上保安庁の職員である港長)に与えています。
この考え方から、特定港内又は特定港の境界附近で工事又は作業をしようとする者は、港長の許可を受けなければならないとされています。届出ではなく許可である点が重要です。届出であれば出しさえすれば作業を始められますが、許可であれば港長が交通への影響を判断し、必要なら条件を付けたり認めなかったりできます。港内の安全を確保するには、事前に内容を審査できる仕組みが必要だという判断です。
なお特定港とは、喫水の深い船舶が入ることができる港又は外国船舶が常時出入りする港として政令で定めるものをいい、全国の主要な港が指定されています。護岸工事や浚渫、桟橋の築造など、水域に影響を及ぼす作業はこの許可の対象になります。
(根拠:港則法第31条によります)
他の選択肢が不適切な理由
「特定港内で工事をしようとする者は、港長に届け出れば足りる。」は誤りです。求められるのは届出ではなく港長の許可であり、港長が可否を判断します。
「特定港の境界附近での作業は、港則法の対象外とされる。」も誤りです。条文は特定港内又は特定港の境界附近でと定めており、境界附近の作業も許可の対象です。
「特定港内での作業は、海上保安庁長官の承認を受けて行う。」も誤りです。許可を与えるのはその港を所管する港長であり、海上保安庁長官の承認という制度ではありません。