労働契約の期間に関する次の記述のうち、労働基準法上、正しいものはどれか。
- ①土木工事の完成に必要な期間を定める契約は、3年を超えてもよい。
- ②期間の定めのある労働契約は、いかなる場合も1年を超えられない。
- ③満60歳以上の労働者との契約も、上限は一律3年に限られる。
- ④高度の専門的知識等を有する労働者との契約は、上限が2年である。
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労働契約の期間に上限が設けられているのは、労働者が長期間ひとつの職場に縛りつけられ、辞めたくても辞められない状態になるのを防ぐためです。人身拘束を避けるという考え方が根底にあります。
労働基準法は、期間の定めのない契約を除き、原則として3年を超える期間の契約を締結してはならないと定めています。ただしこの原則には、条文の中に明記された重要な例外があります。それが「一定の事業の完了に必要な期間を定めるもの」です。ダムやトンネル、橋梁のように完成までに何年もかかる建設工事では、その工事が終わるまでという期間を定めた契約を結ぶことができ、この場合は3年を超えても差し支えありません。工事の完了という明確な終わりが定まっているため、際限なく拘束されるおそれがないからです。
また、専門的な知識・技術・経験であって高度のものを有する労働者との契約、および満60歳以上の労働者との契約は、上限が5年となります。転職しやすい立場にある人には、より長い契約を認めても不当な拘束にならないという趣旨です。
(根拠:労働基準法第14条第1項によります)
他の選択肢が不適切な理由
「期間の定めのある労働契約は、いかなる場合も1年を超えられない。」は誤りです。原則の上限は1年ではなく3年であり、さらに一定の事業の完了に必要な期間を定める場合や上限5年の例外もあります。
「満60歳以上の労働者との契約も、上限は一律3年に限られる。」も誤りで、満60歳以上の労働者との契約の上限は5年です。
「高度の専門的知識等を有する労働者との契約は、上限が2年である。」も誤りで、この場合も上限は5年であり、原則の3年より短くなることはありません。