2026年版・3-2

鋼構造物の接合(溶接・高力ボルト)の一問一答

1級土木施工管理技士「専門土木」から、鋼構造物の接合(溶接・高力ボルト)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全950問) 専門土木の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-2

高力ボルト摩擦接合に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①ボルト軸部のせん断抵抗によって、応力を伝達する接合である。
  • ②ボルト孔の内面と軸部の支圧によって、応力を伝達する接合である。
  • ③母材の接触面に生じる摩擦力によって、応力を伝達する接合である。
  • ④ボルトの軸方向の引張力だけで、応力を伝達する接合である。
答えと解説を見る
正解 ③母材の接触面に生じる摩擦力によって、応力を伝達する接合である。
解説
高力ボルト摩擦接合は、その名のとおり摩擦で力を伝える接合方法です。高い強度をもつボルトを非常に大きな力で締め付けると、重ね合わせた鋼板どうしが強く押し付けられます。押し付ける力が大きいほど、板と板の間に生じる摩擦力も大きくなり、この摩擦によって部材の応力を相手側へ伝えます。
ここで大切なのは、ボルト自体が力を受け止めているのではないという点です。ボルトの役割は板を締め付けて摩擦をつくることであり、ボルト軸には板からのせん断力がほとんど働きません。そのため、繰返し荷重に対して緩みや疲労が生じにくく、信頼性が高い接合として橋梁の現場継手に広く使われています。
ボルトを用いた接合には、ほかにボルト軸のせん断と孔壁の支圧で力を伝える支圧接合、ボルトの軸方向の引張力で力を伝える引張接合がありますが、道路橋の一般的な現場継手では摩擦接合が標準です。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の高力ボルト接合に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「ボルト軸部のせん断抵抗によって、応力を伝達する接合である。」は支圧接合の説明で、摩擦接合ではボルト軸のせん断は期待しません。
「ボルト孔の内面と軸部の支圧によって、応力を伝達する接合である。」も支圧接合の説明にあたります。
「ボルトの軸方向の引張力だけで、応力を伝達する接合である。」は引張接合の説明であり、摩擦接合とは力の伝わり方が異なります。
問23-2

高力ボルト摩擦接合の摩擦面の処理に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①黒皮を除去し、粗面としてすべり係数を確保する必要がある。
  • ②摩擦面には防せい塗装を行い、腐食を防いでおく必要がある。
  • ③摩擦面は平滑に仕上げ、密着性を高めておく必要がある。
  • ④浮きさびは残したまま、油分だけを除去しておけばよい。
答えと解説を見る
正解 ①黒皮を除去し、粗面としてすべり係数を確保する必要がある。
解説
高力ボルト摩擦接合では、板と板の間の摩擦がそのまま継手の強さになります。したがって、接触する面がどれだけ滑りにくいかを表すすべり係数を、設計で見込んだ値(一般に0.4以上)以上に確保することが施工上の要点です。
圧延したままの鋼材の表面には、黒皮(ミルスケール)と呼ばれる黒い酸化被膜が付いています。これは硬くてつるつるしており、しかも母材からはがれやすいため、そのまま重ねると滑りやすく、力を加えたときに被膜ごとずれてしまいます。そこでブラスト処理(研削材を吹き付けて表面を削る処理)などで黒皮を取り除き、ざらついた粗い面に仕上げます。表面を意図的に粗くするのは、平らでつるつるした面ではなく、細かい凹凸がかみ合う面のほうが滑りにくいからです。
また、油や塗料が付くと摩擦が大きく下がるため、摩擦面には塗装をしません。浮きさびも力を伝えられないので必ず除去します。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の高力ボルト接合に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「摩擦面には防せい塗装を行い、腐食を防いでおく必要がある。」は誤りで、塗膜が滑り面となりすべり係数を著しく低下させます。
「摩擦面は平滑に仕上げ、密着性を高めておく必要がある。」も誤りで、必要なのは平滑さではなく粗さです。
「浮きさびは残したまま、油分だけを除去しておけばよい。」も誤りで、浮きさびは力を伝えられないため除去が必要です。
問33-2

高力ボルトの締付けと締付け検査に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①締付けは、継手の端部から中央へ向かって順に行う。
  • ②締付け検査は、各ボルト群の全数について行うものとする。
  • ③一次締めを省略し、一度で本締めまで行うものとする。
  • ④締付けは、継手の中央から端部へ向かって順に行う。
答えと解説を見る
正解 ④締付けは、継手の中央から端部へ向かって順に行う。
解説
高力ボルトの締付けでは、順序が品質を左右します。原則は、継手の中央にあるボルトから締め始め、そこから外側(端部)へ向かって順に締めていくことです。
理由は板の浮き上がりにあります。重ね合わせた鋼板はわずかに反っており、外側から先に締めると中央部が浮いたまま固定されてしまい、板どうしが密着しません。密着しなければ摩擦力が得られず、設計どおりの継手の強さが出ません。中央から締めれば、浮きを外側へ逃がしながら順に密着させていけます。
作業は、まず所定の力の6割程度で仮に締める一次締めを行い、ボルト・ナット・座金・母材にまたがるマーキング(合いマーク)をしてから本締めを行います。マークのずれを見れば、ナットが確実に回転したか、共回りしていないかを目で確認できます。
締付け検査は、各ボルト群のボルト本数の10%程度を抜き取って行うのが標準で、全数を検査するわけではありません。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の高力ボルトの締付けに関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「締付けは、継手の端部から中央へ向かって順に行う。」は順序が逆で、中央部の板が浮いたまま固定されるおそれがあります。
「締付け検査は、各ボルト群の全数について行うものとする。」も誤りで、標準は各群の10%程度の抜取り検査です。
「一次締めを省略し、一度で本締めまで行うものとする。」も誤りで、一次締めとマーキングは密着と確認のために欠かせません。
問43-2

高力ボルトの締付け方法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①ナット回転法では、一次締めの位置から180度回転させて締める。
  • ②トルシア形高力ボルトは、ピンテールの破断で締付けを確認する。
  • ③トルク法では、ボルトの伸び量を直接測定して軸力を管理する。
  • ④締付けは、ナットではなくボルトの頭部を回して行う。
答えと解説を見る
正解 ②トルシア形高力ボルトは、ピンテールの破断で締付けを確認する。
解説
高力ボルトは、ボルトに導入された軸力(引っ張る力)の大きさがそのまま摩擦力になるため、どれだけ締まったかを確実に確認する仕組みが必要です。
トルシア形高力ボルトは、その確認を形で行えるようにしたボルトです。軸の先端にピンテールと呼ばれる突起があり、専用の締付け機がこの突起をつかんで反力を取りながらナットを回します。所定の軸力に達すると、あらかじめ細くつくられたくびれ部分でピンテールが切れて落ちます。つまり、ピンテールが破断していれば所定の締付けが完了しているとひと目で分かり、トルク値を測る手間なく管理できます。現場での確認が容易なため広く用いられています。
ほかの方法として、締付けトルクの大きさで管理するトルク法、一次締めの位置からナットを一定角度だけ回して管理するナット回転法があります。ナット回転法の回転角は120度が標準です(ボルトの長さや径により調整します)。
(根拠:日本産業規格 JIS B 1186および道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「ナット回転法では、一次締めの位置から180度回転させて締める。」は誤りで、標準の回転角は120度です。
「トルク法では、ボルトの伸び量を直接測定して軸力を管理する。」も誤りで、トルク法が管理するのは締付けトルクの大きさです。
「締付けは、ナットではなくボルトの頭部を回して行う。」も誤りで、原則としてナットを回転させて締め付けます。
問53-2

鋼構造物の溶接に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①すみ肉溶接の有効長さには、両端の不整部分も含めてよい。
  • ②余盛は大きいほど強度が高まるため、大きく残すのがよい。
  • ③すみ肉溶接ののど厚は、サイズに0.7を乗じた値とする。
  • ④突合せ溶接では、開先を設けずに突き合わせて溶接する。
答えと解説を見る
正解 ③すみ肉溶接ののど厚は、サイズに0.7を乗じた値とする。
解説
すみ肉溶接は、直角に交わる二つの部材の隅に、三角形の断面をもつ溶接金属を盛る接合方法です。この三角形の直角をはさむ二辺の長さをサイズといい、力に抵抗する最小の厚さをのど厚といいます。
断面をイメージすると理解しやすくなります。二辺の長さが等しい直角二等辺三角形の場合、直角の頂点から斜辺(表面)までの最短距離が最ものど厚が薄い部分です。この距離はサイズの約0.7倍(正確には1÷√2)になります。つまり、のど厚はサイズに0.7を乗じて求めるのが原則で、破壊は最も薄いこの面で起こると考えて設計します。
また溶接の始まりと終わりの部分には、溶込み不足やクレーターなどの欠陥が生じやすいため、これらは有効長さに含めません。余盛(表面の盛り上がり)も、強度として見込まないだけでなく、大きすぎると形状が急変して応力が集中し、疲労強度を下げる原因になるため、滑らかに仕上げます。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の溶接継手に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「すみ肉溶接の有効長さには、両端の不整部分も含めてよい。」は誤りで、欠陥が生じやすい両端は有効長さから除きます。
「余盛は大きいほど強度が高まるため、大きく残すのがよい。」も誤りで、過大な余盛は応力集中を招き疲労強度を低下させます。
「突合せ溶接では、開先を設けずに突き合わせて溶接する。」も誤りで、板厚に応じた開先を設けて全断面を溶け込ませます。
問63-2

鋼構造物の溶接に用いる補助部材に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①エンドタブは、溶接の始終端の欠陥を母材の外に出すために用いる。
  • ②スカラップは、溶接線を交差させるために設ける切欠きである。
  • ③裏当て金は、溶接の完了後に必ず取り外さなければならない部材である。
  • ④エンドタブは、溶接の完了後もそのまま残しておくものである。
答えと解説を見る
正解 ①エンドタブは、溶接の始終端の欠陥を母材の外に出すために用いる。
解説
溶接は、アークを出し始めた直後と、消す直前に欠陥が生じやすいという性質があります。始めの部分は母材が十分に温まっておらず溶込みが浅くなり、終わりの部分にはクレーターと呼ばれるくぼみや割れが残りやすいのです。
エンドタブは、この弱点をそのまま母材に残さないための工夫です。溶接する部材の両端に、同じ開先形状をした小さな鋼片を仮付けしておき、そこから溶接を始めて、そこで溶接を終わらせます。こうすると、始端と終端の不安定な部分はエンドタブの中に収まり、母材の溶接部は最初から最後まで安定した状態になります。溶接が終わってエンドタブを切り取り、切断面をグラインダーで滑らかに仕上げれば、欠陥のない継手が残ります。あくまで仮設の部材ですから、そのまま残すことはありません。
スカラップは、溶接線どうしが交差して熱の影響が重なるのを避けるために設ける扇形の切欠きです。交差させるためのものではなく、交差を避けるためのものです。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の溶接施工に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「スカラップは、溶接線を交差させるために設ける切欠きである。」は目的が逆で、溶接線の交差を避けるために設けます。
「裏当て金は、溶接の完了後に必ず取り外さなければならない部材である。」も誤りで、裏当て金は溶落ちを防ぐために用い、そのまま残す場合があります。
「エンドタブは、溶接の完了後もそのまま残しておくものである。」も誤りで、溶接後に切除して仕上げます。
問73-2

鋼構造物の現場溶接における気象条件に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①気温が5℃以下の場合でも、予熱を行わずに溶接してよい。
  • ②降雨中や母材が濡れているときは、溶接を行ってはならない。
  • ③ガスシールドアーク溶接は、風の影響を受けにくい工法である。
  • ④溶接棒が吸湿していても、溶接部の品質に影響することはない。
答えと解説を見る
正解 ②降雨中や母材が濡れているときは、溶接を行ってはならない。
解説
溶接部で最も恐ろしい欠陥は割れであり、その多くは水分に由来する水素が原因です。溶けた金属に水素が入り込み、冷えて固まったあとに時間をおいて割れる低温割れ(遅れ割れ)を引き起こします。
そのため、雨や雪が降っているとき、母材が結露や水滴で濡れているときは溶接を行ってはならないというのが原則です。やむを得ず作業する場合は、テントなどで確実に覆って水がかからないようにし、母材を加熱して乾燥させてから行います。同じ理由から、被覆アーク溶接棒やフラックスは湿気を吸うと割れの原因になるため、乾燥した場所に保管し、吸湿した場合は規定の温度で再乾燥してから使います。
気温が低いときも母材が急冷されて硬化し割れやすくなるため、5℃以下では原則として溶接を行わず、条件によっては溶接線の周辺を予熱して行います。予熱をせずにそのまま溶接してよいわけではありません。またガスシールドアーク溶接は、シールドガスが風で飛ばされると大気が入り込んで気孔(ブローホール)が生じるため、風の影響を強く受けます。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の溶接施工に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「気温が5℃以下の場合でも、予熱を行わずに溶接してよい。」は誤りで、低温時は母材が急冷されて硬化し割れやすくなるため、溶接線の周辺を予熱してから行います。
「ガスシールドアーク溶接は、風の影響を受けにくい工法である。」も誤りで、風でシールドガスが乱れるため防風対策が必要です。
「溶接棒が吸湿していても、溶接部の品質に影響することはない。」も誤りで、吸湿は水素による割れの直接の原因になります。
問83-2

溶接部に生じる欠陥の名称と内容に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①ブローホールは、母材の縁がえぐれて溝状に残った欠陥である。
  • ②オーバーラップは、溶接部の内部に生じた球状の空洞である。
  • ③スラグ巻込みは、溶込みが不足して断面が足りない欠陥である。
  • ④アンダーカットは、母材の縁がえぐれて溝状に残る欠陥である。
答えと解説を見る
正解 ④アンダーカットは、母材の縁がえぐれて溝状に残る欠陥である。
解説
溶接の欠陥は名称と現象を結び付けて覚えるのが確実です。言葉の意味から考えると整理しやすくなります。
アンダーカットは「下(アンダー)が削られる(カット)」という言葉のとおり、溶接ビードの止端部で母材がえぐられ、細い溝が残ってしまう欠陥です。電流が大きすぎる、溶接速度が速すぎる、運棒の角度が不適切といった原因で生じます。この溝は形状が急に変わる切欠きとして働くため、応力が集中し、疲労き裂の出発点になります。見た目の小さな溝が構造物の寿命を縮めるという点で、非常に重要な欠陥です。
これに対しオーバーラップは「覆いかぶさる」の意味で、溶けた金属が母材と融合しないまま外側へ垂れて重なった欠陥です。ブローホールは溶接金属の内部に閉じ込められた球状の空洞、スラグ巻込みは溶けたフラックス(スラグ)が内部に残った欠陥で、いずれも内部欠陥にあたります。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の溶接部の品質に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「ブローホールは、母材の縁がえぐれて溝状に残った欠陥である。」は誤りで、ブローホールは内部に生じる球状の空洞です。
「オーバーラップは、溶接部の内部に生じた球状の空洞である。」も誤りで、オーバーラップは溶着金属が母材に融合せず重なる表面の欠陥です。
「スラグ巻込みは、溶込みが不足して断面が足りない欠陥である。」も誤りで、その説明は溶込み不足にあたります。
問93-2

溶接部の非破壊検査に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①放射線透過試験は、内部の欠陥を調べるのに用いられる。
  • ②超音波探傷試験は、内部の欠陥の位置を調べるのに用いられる。
  • ③磁粉探傷試験は、溶接部の内部の欠陥を調べるのに用いられる。
  • ④浸透探傷試験は、表面に開口した欠陥を調べるのに用いられる。
答えと解説を見る
正解 ③磁粉探傷試験は、溶接部の内部の欠陥を調べるのに用いられる。
解説
非破壊検査は、構造物を壊さずに欠陥を調べる方法で、「表面の欠陥を見る方法」と「内部の欠陥を見る方法」に分かれます。どちらを使うかは、探したい欠陥がどこにあるかで決まります。
磁粉探傷試験は、鋼材を磁化して細かい磁粉を振りかける方法です。表面やごく浅い部分に割れがあると、そこで磁力線が乱れて外へ漏れ、磁粉が引き寄せられて模様が現れます。磁力線の乱れは表面近くでしか外に出てこないため、深い内部の欠陥は検出できません。したがって「内部の欠陥を調べる」という記述は誤りです。
内部の欠陥を調べるには、放射線透過試験(X線などを透過させ、フィルムや検出器に写る濃淡で欠陥を見る)か、超音波探傷試験(超音波を送り、欠陥からの反射で位置と大きさを知る)を用います。超音波は装置が可搬で現場向き、放射線は記録が画像として残るという特徴があり、目的に応じて選びます。
(根拠:日本産業規格 JIS Z 3104・JIS Z 3060等の非破壊試験方法の規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「放射線透過試験は、内部の欠陥を調べるのに用いられる。」は正しく、内部欠陥の検出に用いる代表的な方法です。
「超音波探傷試験は、内部の欠陥の位置を調べるのに用いられる。」も正しく、反射波の到達時間から欠陥の深さを知ることができます。
「浸透探傷試験は、表面に開口した欠陥を調べるのに用いられる。」も正しく、浸透液が表面のすき間に入り込む性質を利用します。
問103-2

鋼橋の現場継手に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①現場溶接は、工場溶接に比べ品質の確保が難しい継手である。
  • ②溶接と高力ボルトを併用する場合は、ボルトを先に締め付ける。
  • ③高力ボルト継手は、部材の変形が小さく施工管理がしやすい。
  • ④継手の位置は、できるだけ応力の小さい断面に設けるのが原則である。
答えと解説を見る
正解 ②溶接と高力ボルトを併用する場合は、ボルトを先に締め付ける。
解説
同じ継手に溶接と高力ボルト摩擦接合を併用する場合、施工の順序が問題になります。原則は、溶接を先に完了させてから高力ボルトを締め付けることです。
理由は溶接による変形にあります。溶接は局部的に大きな熱を加える作業なので、冷えるときに金属が縮み、部材にひずみや反りが生じます。もし先に高力ボルトを締めてしまうと、その後の溶接の熱と収縮によって板が動き、せっかく確保した板どうしの密着状態がゆるみ、摩擦接合に必要な軸力が失われるおそれがあります。逆に溶接を先に済ませておけば、変形が落ち着いた状態でボルトを締められるため、設計どおりの摩擦力を確保できます。
また現場溶接は、工場のように姿勢や気象条件を整えられないため、品質のばらつきが大きくなります。そのため現場継手には、施工管理が比較的容易で信頼性の高い高力ボルト摩擦接合が広く用いられます。継手は部材の弱点になりやすいので、できるだけ応力の小さい断面に設けるのが原則です。
(根拠:道路橋示方書・同解説 Ⅱ鋼橋・鋼部材編(日本道路協会)の継手に関する規定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「現場溶接は、工場溶接に比べ品質の確保が難しい継手である。」は正しく、姿勢や気象条件の制約が品質のばらつきにつながります。
「高力ボルト継手は、部材の変形が小さく施工管理がしやすい。」も正しく、熱を加えないため変形が生じにくいのが利点です。
「継手の位置は、できるだけ応力の小さい断面に設けるのが原則である。」も正しく、継手部の応力を小さく抑えるための基本的な考え方です。

1級土木施工管理技士の対策問題(全950問)に戻る

※本ページは非公式の資格試験対策ページであり、一般財団法人 全国建設研修センターおよびその他の主催団体とは一切関係ありません。

※本ページでは、アクセス解析(Googleアナリティクス)と、広告の配信・成果の計測(A8.net)のためにCookie等を利用し、閲覧に関する情報をGoogle LLC・株式会社ファンコミュニケーションズへ送信しています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

【PR】