営業線に近接して行う工事の保安対策に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- ①工事は、列車の運行時間帯を優先して昼間の時間帯に実施する。
- ②保安対策は、作業が始まってから検討すれば足りるものだ。
- ③営業線に近接する作業は、監督員の立会いなく変更できる。
- ④列車の運転に支障するおそれのある作業は、線路閉鎖等で行う。
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営業線近接工事とは、列車が実際に走っている線路のすぐそばで行う工事のことです。ここでは、工事の品質や工程より前に、列車の運行を絶対に妨げないこと、そして作業員が列車に触れる事故(触車事故)を絶対に起こさないことが最優先されます。ひとたび事故が起これば、多数の利用者の生命に関わり、社会的な影響もきわめて大きいためです。
この考え方から導かれる基本が、危険な作業と列車の運行を時間的・空間的に分離するという原則です。列車の運転に支障を及ぼすおそれのある作業、たとえば軌道に近づく作業や、機械のブームが線路上空へ入る可能性のある作業は、その区間に列車を入れない手続(線路閉鎖)を取ったうえで行うか、列車と列車の間の時間(列車間合い)に、列車見張員を配置して行います。
したがって作業は、列車の運行が少ない深夜帯に行われることが多くなります。また、保安対策は着工前に鉄道事業者と協議して定めておくものであり、作業が始まってから考えるようなものではありません。作業内容を変更する場合も、必ず所定の協議と承諾の手続を経ます。
(根拠:鉄道事業者が定める営業線工事の保安関係の取扱いによります)
他の選択肢が不適切な理由
「工事は、列車の運行時間帯を優先して昼間の時間帯に実施する。」は誤りです。列車の運行が多い時間帯は触車の危険が高く、作業を中断する回数も増えるため、危険な作業は列車の少ない夜間の間合いや線路閉鎖の時間帯に行うのが原則です。
「保安対策は、作業が始まってから検討すれば足りるものだ。」も誤りです。保安対策は着工前に鉄道事業者と協議して施工計画に定め、作業員へ周知しておくべきものです。
「営業線に近接する作業は、監督員の立会いなく変更できる。」も誤りです。作業内容や方法の変更は列車の運行の安全に直結するため、所定の協議と承諾を経ずに行うことはできません。