問13-14
山岳トンネルの覆工の役割に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- ①覆工は、掘削直後の地山の緩みを直接抑えるために設けている。
- ②覆工は、内空断面の確保と構造物としての機能保持を担っている。
- ③覆工は、地山からの湧水を積極的に内空へ導く役割をもっている。
- ④覆工は、支保工の一部として掘削と同時に施工するものである。
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正解
②覆工は、内空断面の確保と構造物としての機能保持を担っている。
解説
山岳トンネルの施工では、役割の異なる二つの構造が順に登場します。掘削直後に地山の緩みを止める支保工(吹付けコンクリート・ロックボルト・鋼アーチ支保工)と、その後に内側へ設ける覆工です。この二つを混同しないことが理解の出発点になります。
覆工は、支保工によって地山が安定したあと、その内側に場所打ちコンクリートで築くトンネルの本体構造です。役割は主に次のとおりです。第一に、必要な内空断面を確保し、車両や列車が走る空間の形を決めること。第二に、供用期間を通じてトンネルの構造としての機能を保つこと。支保工は長い年月のうちに腐食や劣化が進む可能性があるため、その荷重を長期的に受け持つ備えとしての意味があります。第三に、防水工と組み合わせて漏水を防ぐこと。第四に、表面を平滑にして換気時の風の抵抗を減らし、照明の反射や美観を確保することです。
覆工は掘削と同時には施工しません。地山の変形が収まる前に打つと、覆工に予期しない大きな荷重が作用し、ひび割れや変状の原因になります。
(根拠:トンネル標準示方書(土木学会)の覆工に関する記載によります)
他の選択肢が不適切な理由
「覆工は、掘削直後の地山の緩みを直接抑えるために設けている。」は誤りです。掘削直後の緩みを抑えるのは吹付けコンクリートやロックボルトなどの支保工の役割で、覆工はその後に施工します。
「覆工は、地山からの湧水を積極的に内空へ導く役割をもっている。」も誤りです。湧水は防水シートと裏面排水工で覆工の背面を伝わせて排水溝へ導くのであり、内空へ漏らさないことが目的です。
「覆工は、支保工の一部として掘削と同時に施工するものである。」も誤りです。覆工は支保工とは別の構造であり、地山の変形が収束したことを確かめてから施工します。
山岳トンネルの施工では、役割の異なる二つの構造が順に登場します。掘削直後に地山の緩みを止める支保工(吹付けコンクリート・ロックボルト・鋼アーチ支保工)と、その後に内側へ設ける覆工です。この二つを混同しないことが理解の出発点になります。
覆工は、支保工によって地山が安定したあと、その内側に場所打ちコンクリートで築くトンネルの本体構造です。役割は主に次のとおりです。第一に、必要な内空断面を確保し、車両や列車が走る空間の形を決めること。第二に、供用期間を通じてトンネルの構造としての機能を保つこと。支保工は長い年月のうちに腐食や劣化が進む可能性があるため、その荷重を長期的に受け持つ備えとしての意味があります。第三に、防水工と組み合わせて漏水を防ぐこと。第四に、表面を平滑にして換気時の風の抵抗を減らし、照明の反射や美観を確保することです。
覆工は掘削と同時には施工しません。地山の変形が収まる前に打つと、覆工に予期しない大きな荷重が作用し、ひび割れや変状の原因になります。
(根拠:トンネル標準示方書(土木学会)の覆工に関する記載によります)
他の選択肢が不適切な理由
「覆工は、掘削直後の地山の緩みを直接抑えるために設けている。」は誤りです。掘削直後の緩みを抑えるのは吹付けコンクリートやロックボルトなどの支保工の役割で、覆工はその後に施工します。
「覆工は、地山からの湧水を積極的に内空へ導く役割をもっている。」も誤りです。湧水は防水シートと裏面排水工で覆工の背面を伝わせて排水溝へ導くのであり、内空へ漏らさないことが目的です。
「覆工は、支保工の一部として掘削と同時に施工するものである。」も誤りです。覆工は支保工とは別の構造であり、地山の変形が収束したことを確かめてから施工します。