アスファルト舗装の維持工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- ①パッチングは、局部的なくぼみに混合物を詰めて応急的に補修する。
- ②シール材注入工法は、わだち掘れ部に混合物を敷きならす工法である。
- ③表面処理工法は、既設舗装を路床まで撤去して新たに造り直す。
- ④切削工法は、路盤に安定材を混合して支持力を回復させる工法である。
答えと解説を見る
舗装の手入れは、傷んだ場所を小さいうちに直す「維持」と、傷みが広がってから断面ごと造り直す「修繕」に分かれます。維持は日常的な軽い手当てで、修繕は舗装の構造そのものを回復させる工事だ、と押さえておくと工法名を整理しやすくなります。
パッチングは維持工法の代表で、ポットホール(路面にあいた穴)や局部的なくぼみ、段差に対して、アスファルト混合物や常温混合物を詰めて路面を平らに戻す応急的な補修です。範囲が狭く短時間で施工でき、交通への影響が小さいのが利点ですが、あくまで応急処置なので、原因である水の浸入や支持力不足が残っていれば同じ場所が再び壊れます。
維持工法にはほかに、ひび割れに注入材を充填して雨水の浸入を止めるシール材注入工法、路面に薄い膜を設けて防水とすべり抵抗を回復させる表面処理工法、路面の凸部やわだち部を削り取って平たん性を回復させる切削工法などがあります。
(根拠:舗装の維持修繕に関する日本道路協会の技術資料の記載によります)
他の選択肢が不適切な理由
「シール材注入工法は、わだち掘れ部に混合物を敷きならす工法である。」は誤りです。シール材注入工法は、ひび割れの中に注入目地材などを充填して水の浸入を防ぐ工法であり、わだち掘れに混合物を敷きならすのはわだち部オーバーレイ工法にあたります。
「表面処理工法は、既設舗装を路床まで撤去して新たに造り直す。」も誤りです。路床まで撤去して造り直すのは修繕工法の打換え工法であり、表面処理工法は既設路面に厚さ3cm未満程度の薄い封かん層を設ける維持工法です。
「切削工法は、路盤に安定材を混合して支持力を回復させる工法である。」も誤りです。路盤に安定材を混合するのは路上路盤再生工法であり、切削工法は路面の凹凸を削り取って平たん性を回復させる工法です。