2026年版・3-10

舗装の維持修繕とコンクリート舗装の一問一答

1級土木施工管理技士「専門土木」から、舗装の維持修繕とコンクリート舗装に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-10

アスファルト舗装の維持工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①パッチングは、局部的なくぼみに混合物を詰めて応急的に補修する。
  • ②シール材注入工法は、わだち掘れ部に混合物を敷きならす工法である。
  • ③表面処理工法は、既設舗装を路床まで撤去して新たに造り直す。
  • ④切削工法は、路盤に安定材を混合して支持力を回復させる工法である。
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正解 ①パッチングは、局部的なくぼみに混合物を詰めて応急的に補修する。
解説
舗装の手入れは、傷んだ場所を小さいうちに直す「維持」と、傷みが広がってから断面ごと造り直す「修繕」に分かれます。維持は日常的な軽い手当てで、修繕は舗装の構造そのものを回復させる工事だ、と押さえておくと工法名を整理しやすくなります。
パッチングは維持工法の代表で、ポットホール(路面にあいた穴)や局部的なくぼみ、段差に対して、アスファルト混合物や常温混合物を詰めて路面を平らに戻す応急的な補修です。範囲が狭く短時間で施工でき、交通への影響が小さいのが利点ですが、あくまで応急処置なので、原因である水の浸入や支持力不足が残っていれば同じ場所が再び壊れます。
維持工法にはほかに、ひび割れに注入材を充填して雨水の浸入を止めるシール材注入工法、路面に薄い膜を設けて防水とすべり抵抗を回復させる表面処理工法、路面の凸部やわだち部を削り取って平たん性を回復させる切削工法などがあります。
(根拠:舗装の維持修繕に関する日本道路協会の技術資料の記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「シール材注入工法は、わだち掘れ部に混合物を敷きならす工法である。」は誤りです。シール材注入工法は、ひび割れの中に注入目地材などを充填して水の浸入を防ぐ工法であり、わだち掘れに混合物を敷きならすのはわだち部オーバーレイ工法にあたります。
「表面処理工法は、既設舗装を路床まで撤去して新たに造り直す。」も誤りです。路床まで撤去して造り直すのは修繕工法の打換え工法であり、表面処理工法は既設路面に厚さ3cm未満程度の薄い封かん層を設ける維持工法です。
「切削工法は、路盤に安定材を混合して支持力を回復させる工法である。」も誤りです。路盤に安定材を混合するのは路上路盤再生工法であり、切削工法は路面の凹凸を削り取って平たん性を回復させる工法です。
問23-10

コンクリート舗装の目地に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①横収縮目地には、版の開きを防ぐためタイバーを設置する。
  • ②縦目地には、荷重を伝達するためダウエルバーを設置する。
  • ③横目地のダウエルバーは、版の伸縮を許すように設置する。
  • ④膨張目地は、版の収縮のみを想定して冬期に限り設置する。
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正解 ③横目地のダウエルバーは、版の伸縮を許すように設置する。
解説
コンクリート版は、温度や湿度の変化で伸び縮みします。何の手当てもしないと版に大きな引張力が生じ、勝手な位置でひび割れます。そこで、あらかじめ切れ目(目地)を入れて動く場所を決めてやるのが目地の役割です。
目地は向きによって二種類あります。道路中心線に直角な横目地と、中心線に平行な縦目地です。この二つは目的が違うため、入れる鋼材も異なります。
横目地は版が伸び縮みするための目地なので、動きを止めてはいけません。そこで用いるのが、表面が平滑な丸鋼であるダウエルバーです。版厚のほぼ中央に道路中心線と平行に入れ、片側は塗装やキャップで縁を切っておきます。こうすると、目地をはさんだ隣どうしの版が軸方向には自由に滑って伸縮でき、それでいて車輪の荷重は隣の版へ伝わります。荷重を伝えることを荷重伝達といい、これによって目地部だけが沈み込む段差を防ぎます。
一方、縦目地は版が横へ開いていくのを防ぐ目地なので、動きを拘束する必要があります。ここには表面に節のある異形棒鋼であるタイバーを用い、コンクリートとしっかり付着させて版どうしをつなぎ止めます。
(根拠:舗装施工便覧(日本道路協会)のコンクリート舗装の目地に関する記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「横収縮目地には、版の開きを防ぐためタイバーを設置する。」は鋼材が逆です。タイバーは版の開きを防ぐために縦目地へ用いるもので、横収縮目地に入れると版の伸縮を拘束してしまいます。
「縦目地には、荷重を伝達するためダウエルバーを設置する。」も逆で、ダウエルバーは伸縮を許しながら荷重を伝える横目地用の丸鋼です。
「膨張目地は、版の収縮のみを想定して冬期に限り設置する。」も誤りです。膨張目地は、夏期の温度上昇で版が伸びたときに逃げ場をつくり、版の突上げや圧壊を防ぐための目地で、季節を限って設けるものではありません。
問33-10

アスファルト舗装の路上路盤再生工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①既設表層を加熱かきほぐし、その場で表層を再生する工法である。
  • ②既設アスファルト層を破砕し、安定材を混合して路盤をつくる。
  • ③既設舗装を撤去し、工場で再生した混合物を敷きならす工法である。
  • ④既設路盤を掘削せずに、上に加熱混合物を重ねて厚さを増やす。
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正解 ②既設アスファルト層を破砕し、安定材を混合して路盤をつくる。
解説
舗装の修繕では、壊れた材料をすべて捨てて新品に入れ替えると、費用も運搬も廃棄物も大きくなります。そこで、現場にある古い材料をその場で生かす工法が発達しました。路上路盤再生工法はその代表です。
この工法は、既設のアスファルト混合物層を路上破砕混合機(ロードスタビライザ)で破砕し、その下の粒状路盤材と一緒にかき混ぜ、そこへセメントやアスファルト乳剤などの安定材を加えて混合し、締め固めて新しい路盤をつくります。つまり、傷んだ舗装の上層部が、そのまま次の舗装の路盤の材料に変わるわけです。
この工法の利点は、材料の運搬が大幅に減ること、廃材の発生が抑えられること、そして支持力の低下という破損の根本原因を路盤の段階から直せることです。表層だけを直す工法では、路盤が弱いままなら同じ破損が繰り返されますが、路上路盤再生工法なら支持力そのものを回復できます。仕上げとして、再生した路盤の上に新たな基層・表層を舗設します。
(根拠:舗装再生便覧(日本道路協会)の路上再生工法に関する記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「既設表層を加熱かきほぐし、その場で表層を再生する工法である。」は路上表層再生工法の説明です。こちらは加熱して表層だけをつくり直す工法で、路盤には手を加えません。
「既設舗装を撤去し、工場で再生した混合物を敷きならす工法である。」はプラント再生舗装の説明です。発生材を再生プラントへ運んで再生混合物とし、それを現場へ持ち込む点が、現場で処理する路上再生とは異なります。
「既設路盤を掘削せずに、上に加熱混合物を重ねて厚さを増やす。」はオーバーレイ工法の説明で、既設舗装の上に新しい混合物層を重ねるだけであり、路盤の再生は行いません。
問43-10

アスファルト舗装の路上表層再生工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①既設路盤に安定材を加えて混合し、路盤を再構築する工法である。
  • ②既設表層を撤去したうえで、新しい混合物を敷きならして仕上げる。
  • ③既設舗装の上に、加熱混合物を薄く重ねて平たん性を回復させる。
  • ④既設表層を加熱してかきほぐし、その場で新たな表層に再生する。
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正解 ④既設表層を加熱してかきほぐし、その場で新たな表層に再生する。
解説
路上表層再生工法は、既設のアスファルト表層を現場で生まれ変わらせる工法です。専用のリペーバやリミキサという機械が、路面を加熱してアスファルト混合物をやわらかくし、かきほぐしたうえで、再生用添加剤や新しい混合物を加えて練り混ぜ、その場で敷きならして締め固めます。
古い混合物のアスファルトは、長年の紫外線や熱で硬くもろくなっています。これを元の性状に戻すために加えるのが再生用添加剤で、硬くなったアスファルトをやわらかくし、ひび割れにくい表層へ再生します。
この工法の長所は、発生材をほとんど場外へ出さずに済むこと、舗装の厚さを増やさずに直せること(歩道との段差や排水勾配を変えずに済む)、そして工期が短いことです。逆に、路盤や路床の支持力が不足している場合には効果がありません。表層だけを直しても下からの原因が残るためで、その場合は路上路盤再生工法や打換え工法を選びます。
(根拠:舗装再生便覧(日本道路協会)の路上再生工法に関する記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「既設路盤に安定材を加えて混合し、路盤を再構築する工法である。」は路上路盤再生工法の説明です。既設アスファルト層と路盤材を破砕混合し、セメントやアスファルト乳剤を加えて路盤をつくる工法であり、対象とする層が異なります。
「既設表層を撤去したうえで、新しい混合物を敷きならして仕上げる。」は表層打換え工法(切削オーバーレイを含む)の説明で、発生材を場外へ搬出する点が路上再生と根本的に違います。
「既設舗装の上に、加熱混合物を薄く重ねて平たん性を回復させる。」は薄層オーバーレイ工法の説明であり、既設表層をかきほぐさずに上へ重ねるだけの工法です。
問53-10

アスファルト舗装の修繕工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①オーバーレイ工法は、既設舗装を路床まで撤去して行う工法である。
  • ②打換え工法は、路床が破損している場合に路床まで含めて行う。
  • ③切削工法は、既設舗装の凸部などを切削して平たん性を回復する。
  • ④わだち部オーバーレイ工法は、わだち掘れ部にのみ混合物を舗設する。
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正解 ①オーバーレイ工法は、既設舗装を路床まで撤去して行う工法である。
解説
修繕工法は「どこまで手を入れるか」で並べて覚えると混乱しません。浅いほうから、路面だけを削る切削工法、上に重ねるオーバーレイ工法、上層だけを入れ替える表層・基層打換え工法、そして最も深い打換え工法という順です。
オーバーレイ工法は、既設舗装をそのまま残し、その上に新しい加熱アスファルト混合物層を舗設して、舗装の厚さと強度を増す工法です。既設舗装を撤去しないことが最大の特徴で、これによって工期と費用を抑えられます。したがって「既設舗装を路床まで撤去して行う」という記述は、オーバーレイ工法の説明として明確に誤りです。路床まで撤去するのは打換え工法にあたります。
なお、オーバーレイ工法は舗装の高さが上がるため、既設の縁石や排水施設との高さの関係、沿道の建物への出入りに支障が出ないかを事前に確認する必要があります。高さを上げたくないときは、既設路面を同じ厚さだけ削ってから重ねる切削オーバーレイ工法を用います。
(根拠:舗装の維持修繕に関する日本道路協会の技術資料の記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「打換え工法は、路床が破損している場合に路床まで含めて行う。」は正しい記述です。路床の支持力そのものが失われているときは、表層だけを直しても再び壊れるため、路床の置換えや安定処理まで含めて造り直します。
「切削工法は、既設舗装の凸部などを切削して平たん性を回復する。」も正しく、路面のわだち部や凸部を路面切削機で削り取り、走行性と排水を改善する工法です。
「わだち部オーバーレイ工法は、わだち掘れ部にのみ混合物を舗設する。」も正しく、車輪の通る位置に限って混合物を充填し、断面を回復させる工法です。
問63-10

コンクリート舗装の種類に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①連続鉄筋コンクリート舗装は、横収縮目地を一定間隔で設ける。
  • ②転圧コンクリート舗装は、硬練りの配合をローラで締め固める。
  • ③普通コンクリート舗装は、鉄網を版の下面付近に配置している。
  • ④コンクリート舗装は、たわみ性舗装に分類される舗装である。
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正解 ②転圧コンクリート舗装は、硬練りの配合をローラで締め固める。
解説
コンクリート舗装は、版そのものの曲げ抵抗で交通荷重を支え、広い面積に分散させて路盤へ伝える舗装です。この性質から剛性舗装と呼ばれ、荷重をたわみながら順々に下の層へ伝えるアスファルト舗装(たわみ性舗装)とは支え方の考え方が根本的に異なります。
転圧コンクリート舗装は、単位水量をきわめて少なくした硬練りのコンクリートを、アスファルトフィニッシャなどで敷きならし、ローラで締め固めて造る舗装です。締固めによって密度を確保するため、普通のコンクリート舗装のように流し込んで振動締固めをする必要がなく、施工速度が速く、早期に交通を開放できます。ダムの工事用道路、港湾の荷役場、駐車場など、重い荷重が繰り返し作用する場所に向いています。
ほかに、横収縮目地を設けない代わりに縦方向の鉄筋を連続して配置し、ひび割れを細かく分散させて発生させる連続鉄筋コンクリート舗装があります。目地がないため走行性がよく、目地の維持管理も不要になります。
(根拠:舗装施工便覧(日本道路協会)のコンクリート舗装に関する記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「連続鉄筋コンクリート舗装は、横収縮目地を一定間隔で設ける。」は誤りです。この舗装は横収縮目地を設けないことが最大の特徴で、そのかわり縦方向鉄筋によって発生するひび割れの幅を細かく抑えます。
「普通コンクリート舗装は、鉄網を版の下面付近に配置している。」も誤りです。鉄網は版の表面に生じるひび割れの幅を抑えるためのもので、版の上面から版厚の3分の1程度の深さ、すなわち上側に配置します。
「コンクリート舗装は、たわみ性舗装に分類される舗装である。」も誤りで、コンクリート舗装は版の曲げ抵抗で荷重を支える剛性舗装に分類されます。
問73-10

コンクリート舗装版の養生に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①初期養生は、後期養生が終わったあとに引き続いて行うものである。
  • ②後期養生は、版が硬化する前に養生マットを直接敷いて行う。
  • ③初期養生は、表面仕上げ後の乾燥を防ぐために膜養生剤を散布する。
  • ④後期養生は、コンクリートを乾燥させて強度発現を促すために行う。
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正解 ③初期養生は、表面仕上げ後の乾燥を防ぐために膜養生剤を散布する。
解説
コンクリート舗装版は、広い面積が空にさらされるため、体積のわりに水分が逃げやすいという弱点があります。打ち込んだ直後に表面の水が奪われると、まだ固まっていない表面に細かいひび割れ(初期ひび割れ)が生じ、耐久性が大きく落ちます。そこで舗装版の養生は、時期を分けて二段構えで行います。
最初に行うのが初期養生です。表面仕上げが終わった直後から、コンクリートが硬化して人や機械が乗れる状態になるまでの間、表面の乾燥を防ぐことが目的です。この時期はまだ表面がやわらかく、マットを直接載せると跡がついてしまうため、コンクリートに触れない方法をとります。具体的には、表面に膜養生剤を吹き付けて水分の蒸発を止める方法や、三角屋根状の覆いをかけて日射と風を遮る方法が用いられます。
次が後期養生です。硬化して表面を傷めるおそれがなくなってから、養生マットなどで覆い、散水して湿潤状態に保ちます。所定の強度に達するまで続けることで、セメントの水和反応を十分に進ませます。
(根拠:舗装施工便覧(日本道路協会)のコンクリート舗装の養生に関する記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「初期養生は、後期養生が終わったあとに引き続いて行うものである。」は順序が逆です。表面仕上げ直後の初期養生が先で、硬化後に後期養生へ移ります。
「後期養生は、版が硬化する前に養生マットを直接敷いて行う。」も誤りです。硬化前にマットを直接敷くと仕上げた表面に跡が残り、平たん性やすべり抵抗を損ないます。硬化を待ってから敷くのが正しい手順です。
「後期養生は、コンクリートを乾燥させて強度発現を促すために行う。」も誤りです。強度はセメントと水の反応で発現するため、乾燥させると反応が止まって強度が伸びません。後期養生の目的は湿潤状態を保つことです。
問83-10

アスファルト舗装の破損とその原因に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①ポットホールは、ひび割れ部から水が浸入することで生じやすい。
  • ②わだち掘れは、混合物の塑性変形や路床の沈下によって生じる。
  • ③線状ひび割れは、路盤の支持力不足や施工継目部から生じやすい。
  • ④亀甲状のひび割れは、路床が過度に乾燥するのが主な原因である。
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正解 ④亀甲状のひび割れは、路床が過度に乾燥するのが主な原因である。
解説
舗装の破損は、見た目の形から原因をたどれるようになっているのが要点です。どの層が、どんな力で傷んだのかを形が教えてくれます。
亀甲状のひび割れ(かめの甲羅のように細かく網目状に割れた状態)は、路盤や路床の支持力が不足し、そこへ交通荷重が繰り返し作用して、舗装が疲労した結果として現れます。下からの支えが足りない状態で曲げが繰り返されるため、面的に細かく割れるのです。したがって「路床が過度に乾燥するのが主な原因」という記述は誤りです。むしろ問題になるのは乾燥ではなく、ひび割れから水が浸入して路盤・路床が軟弱化することであり、水は破損を進める側の要因です。
この破損への対策は、表面を直すだけでは不十分で、原因である支持力の不足を回復させる必要があります。範囲が広い場合は打換え工法や路上路盤再生工法を選び、あわせて排水施設を点検して水の浸入を絶ちます。
(根拠:舗装の維持修繕に関する日本道路協会の技術資料の記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「ポットホールは、ひび割れ部から水が浸入することで生じやすい。」は正しい記述です。ひび割れから入った水が骨材とアスファルトの付着を弱め、そこへ車輪が通ることで表層がはがれ落ち、穴になります。
「わだち掘れは、混合物の塑性変形や路床の沈下によって生じる。」も正しく、夏期の高温で混合物が流動して沈む場合と、路床・路盤が圧縮されて沈む場合の両方があります。
「線状ひび割れは、路盤の支持力不足や施工継目部から生じやすい。」も正しく、幅の狭い一本の線状に現れるひび割れで、施工継目の締固め不足や温度応力によっても生じます。
問93-10

舗装用コンクリートの品質管理に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①コンクリート版の設計と管理には、曲げ強度を用いるのが原則である。
  • ②スランプは、一般の構造用コンクリートより大きい値を標準としている。
  • ③コンクリート版の厚さは、交通量区分にかかわらず一定としてよい。
  • ④粗面仕上げは、版の平たん性を失わせるので行ってはならない。
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正解 ①コンクリート版の設計と管理には、曲げ強度を用いるのが原則である。
解説
コンクリート舗装の版は、下の路盤に支えられた板として働き、車輪の荷重を受けて曲がります。このとき版の下面には引張力が生じ、限界を超えると下から上へ向かって割れます。つまり版の寿命を決めているのは圧縮に対する強さではなく、曲げに対する強さです。
そのため舗装用コンクリートでは、柱や梁のコンクリートのように圧縮強度で設計・管理するのではなく、曲げ強度を基準とします。試験も、角柱の供試体の中央付近に荷重をかけて折る曲げ強度試験によって行います。この点は、構造用コンクリートの品質管理と大きく異なるところで、混同しやすい部分です。
また、舗装用コンクリートは敷きならしたあと形を保つ必要があるため、スランプの小さい硬練りの配合を用います。やわらかいコンクリートを使うと、締固め後に形が崩れ、所定の版厚と平たん性が確保できません。仕上げの最後には、ほうきやブラシで表面に細かい溝をつける粗面仕上げを行い、雨天時のすべり抵抗を確保します。
(根拠:舗装施工便覧(日本道路協会)の舗装用コンクリートに関する記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「スランプは、一般の構造用コンクリートより大きい値を標準としている。」は誤りです。舗装用コンクリートは敷きならし後の形状保持と締固め効果を重視するため、構造用コンクリートよりはるかに小さいスランプの硬練り配合を標準とします。
「コンクリート版の厚さは、交通量区分にかかわらず一定としてよい。」も誤りです。版厚は、設計期間中に通過する大型車の交通量区分と路盤の支持力に応じて決めるもので、交通量が多いほど厚くします。
「粗面仕上げは、版の平たん性を失わせるので行ってはならない。」も誤りです。粗面仕上げは平たん性を損なわない範囲で表面にきめをつける作業であり、すべり抵抗を確保するために必要な仕上げです。
問103-10

コンクリート舗装の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①路盤の上には、平たん性を高めるアスファルト中間層を設ける。
  • ②コンクリート版の横目地は、道路中心線と平行な方向に設ける。
  • ③スリップフォーム工法では、型枠を用いずに版を連続して舗設する。
  • ④敷きならしたコンクリートは、締固めのあとに表面仕上げを行う。
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正解 ②コンクリート版の横目地は、道路中心線と平行な方向に設ける。
解説
コンクリート舗装の目地は、名前と向きが対応しています。横目地は道路中心線に直角な方向、縦目地は道路中心線に平行な方向に設ける目地です。したがって「横目地は、道路中心線と平行な方向に設ける」という記述は、縦目地の説明になっており誤りです。
なぜこの向きになるのかを考えると覚えやすくなります。版は路線の長手方向に長く連続して打たれるため、温度変化による伸び縮みは主として長手方向に生じます。この伸縮を逃がすには、長手方向を横切る切れ目、すなわち道路中心線に直角な横目地が必要です。横目地には、収縮を受け持つ横収縮目地と、夏期の膨張を受け持つ横膨張目地があります。
一方、車線ごとに分けて舗設する場合や幅の広い版では、幅方向にも収縮が生じて中央部が縦に割れることがあります。これをあらかじめ決めた位置で受け止めるのが、道路中心線に平行な縦目地です。縦目地には版どうしが開くのを防ぐタイバーを入れます。
(根拠:舗装施工便覧(日本道路協会)のコンクリート舗装の施工に関する記載によります)

他の選択肢が不適切な理由
「路盤の上には、平たん性を高めるアスファルト中間層を設ける。」は正しい記述です。粒状路盤の表面を安定させて版の支持を均一にし、雨水による路盤の細粒分の吸い出し(ポンピング)を防ぐ効果もあります。
「スリップフォーム工法では、型枠を用いずに版を連続して舗設する。」も正しく、機械自体が型枠の役割を果たしながら前進し、締固めと仕上げまでを連続して行う工法です。
「敷きならしたコンクリートは、締固めのあとに表面仕上げを行う。」も正しい手順です。締固めによって密実にしてから、荒仕上げ、平たん仕上げ、粗面仕上げの順に表面を整えます。

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