問13-1
鋼材の力学的性質に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
- ①ヤング係数は、鋼材の引張強さが大きいものほど大きくなる。
- ②ヤング係数は、鋼種にかかわらずほぼ一定の値とみなせる。
- ③軟鋼の引張試験では、降伏点が現れずに破断に至る。
- ④弾性域では、ひずみは応力に反比例して大きくなる。
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正解
②ヤング係数は、鋼種にかかわらずほぼ一定の値とみなせる。
解説
ヤング係数(弾性係数)は、材料の「引っ張ったときの伸びにくさ」を表す値で、応力をひずみで割って求めます。鋼の場合はおよそ200kN/mm²で、普通鋼でも高張力鋼でも、この値はほとんど変わりません。
これは意外に思われるところですが、強度(どこまで耐えられるか)と剛性(どれだけ変形しにくいか)は別の性質だからです。強い鋼に取り替えても、同じ荷重に対するたわみはほぼ同じで、変わるのは壊れるまでの余裕のほうです。したがって、たわみを減らしたい場合は材料を強くするのではなく、断面を大きくする(断面二次モーメントを増やす)必要があります。
また軟鋼の引張試験では、応力とひずみが比例する弾性域を過ぎたところで、応力がほとんど増えないのにひずみだけが進む降伏という現象がはっきり現れます。これが上降伏点・下降伏点で、その後さらに応力が上がって引張強さに達し、くびれを生じて破断します。
(根拠:日本産業規格 JIS Z 2241「金属材料引張試験方法」および鋼構造の一般的な材料性質によります)
他の選択肢が不適切な理由
「ヤング係数は、鋼材の引張強さが大きいものほど大きくなる。」は誤りで、引張強さとヤング係数は独立した性質です。
「軟鋼の引張試験では、降伏点が現れずに破断に至る。」も誤りで、軟鋼では降伏点が明瞭に現れます。降伏点が明瞭でないのは高張力鋼などで、その場合は0.2%耐力を用います。
「弾性域では、ひずみは応力に反比例して大きくなる。」も誤りで、弾性域ではひずみは応力に比例します(フックの法則)。
ヤング係数(弾性係数)は、材料の「引っ張ったときの伸びにくさ」を表す値で、応力をひずみで割って求めます。鋼の場合はおよそ200kN/mm²で、普通鋼でも高張力鋼でも、この値はほとんど変わりません。
これは意外に思われるところですが、強度(どこまで耐えられるか)と剛性(どれだけ変形しにくいか)は別の性質だからです。強い鋼に取り替えても、同じ荷重に対するたわみはほぼ同じで、変わるのは壊れるまでの余裕のほうです。したがって、たわみを減らしたい場合は材料を強くするのではなく、断面を大きくする(断面二次モーメントを増やす)必要があります。
また軟鋼の引張試験では、応力とひずみが比例する弾性域を過ぎたところで、応力がほとんど増えないのにひずみだけが進む降伏という現象がはっきり現れます。これが上降伏点・下降伏点で、その後さらに応力が上がって引張強さに達し、くびれを生じて破断します。
(根拠:日本産業規格 JIS Z 2241「金属材料引張試験方法」および鋼構造の一般的な材料性質によります)
他の選択肢が不適切な理由
「ヤング係数は、鋼材の引張強さが大きいものほど大きくなる。」は誤りで、引張強さとヤング係数は独立した性質です。
「軟鋼の引張試験では、降伏点が現れずに破断に至る。」も誤りで、軟鋼では降伏点が明瞭に現れます。降伏点が明瞭でないのは高張力鋼などで、その場合は0.2%耐力を用います。
「弾性域では、ひずみは応力に反比例して大きくなる。」も誤りで、弾性域ではひずみは応力に比例します(フックの法則)。