土質調査の進め方に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
- ①予備調査では資料の収集や現地踏査を行う
- ②本調査ではボーリングや各種の土質試験を行う
- ③地層構成の把握には1本のボーリングで足りる
- ④調査の深さは構造物の規模や荷重で決める
答えと解説を見る
土質調査は、いきなり掘り始めるのではなく、段階を追って行います。まず予備調査として、地形図・地質図・近隣の既存のボーリング資料などを集め、現地を歩いて地形や湧水、既設構造物の変状などを確認します。ここでおおよその見当をつけてから、本調査でボーリングや原位置試験、室内土質試験を行い、設計に使う数値を得ます。
ここで誤っているのは、1本のボーリングで地層の構成が分かるとする記述です。ボーリングで分かるのは、あくまでその1点の縦方向の情報にすぎません。地層は水平方向にも傾いたり、途中で消えたり、レンズ状にはさまったりします。構造物の範囲に応じて複数の地点で調査し、それらを結んで地層の広がりを推定する必要があります。
調査する深さは、構造物の規模と伝わる荷重の大きさで決めます。荷重の影響が及ぶ範囲より浅いところでやめてしまうと、下に軟弱層が隠れていても気づけません。支持層と判断した層が実は薄く、その下に軟弱層があった、という事故はこの確認不足によって起こります。
(根拠:地盤調査の段階的な実施(予備調査・本調査)の考え方によります)
他の選択肢が不適切な理由
「予備調査では資料の収集や現地踏査を行う」は正しい記述で、既存の情報から見当をつける段階です。
「本調査ではボーリングや各種の土質試験を行う」も正しい記述で、設計に使う数値を得る段階です。
「調査の深さは構造物の規模や荷重で決める」も正しい記述で、荷重の影響が及ぶ範囲まで調べます。