2026年版・1-9

土の透水と地下水の一問一答

1級土木施工管理技士「工学基礎知識」から、土の透水と地下水に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-9

土の中を水が流れるときのダルシーの法則に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①流速は動水勾配に比例し透水係数を比例定数とする
  • ②流速は動水勾配の2乗に比例して大きくなっていく
  • ③求めた流速は土粒子の間を流れる実際の流速である
  • ④透水係数は土の種類によらずほぼ一定の値をとる
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正解 ①流速は動水勾配に比例し透水係数を比例定数とする
解説
土は粒と粒のすき間がつながった集合体で、水はそのすき間を縫うように流れます。この流れの速さが何で決まるのかを最も単純な形で表したものがダルシーの法則です。
内容は、流速は動水勾配に比例するというもので、比例定数が透水係数です。動水勾配とは、水を押し流す原動力である水位差を、水が進む距離で割った値、つまり水頭のこう配のことです。同じ水位差でも流れる距離が長ければ勾配は緩くなり、流れはゆっくりになります。
ここで注意したいのは、この式で求まる流速は、土の断面全体を水が通ったと仮定した見かけの流速だという点です。実際に水が通れるのはすき間の部分だけなので、土粒子の間を流れる本当の速さは、見かけの流速を間隙率で割った分だけ速くなります。
透水係数は土の種類でまったく違う値になります。この係数の大小が、掘削時の湧水量や地下水位低下工法の選定を左右します。
(根拠:土質力学におけるダルシーの法則によります)

他の選択肢が不適切な理由
「流速は動水勾配の2乗に比例して大きくなっていく」は誤りで、比例するのは動水勾配の1乗です。2乗に比例するのは管路の摩擦損失水頭と流速の関係であり、別の話です。
「求めた流速は土粒子の間を流れる実際の流速である」も誤りで、これは断面全体を通ったとみなした見かけの流速です。実流速はこれを間隙率で割った値になります。
「透水係数は土の種類によらずほぼ一定の値をとる」も誤りで、礫と粘土では十桁近く違う値になります。
問21-9

土の透水係数の大きさに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①粘性土の透水係数は砂質土より数桁小さくなる
  • ②細粒分を多く含む土ほど透水係数は大きくなる
  • ③同じ砂では間隙比が大きいほど透水係数も大きい
  • ④水温が低いほど水の粘性が増し透水係数は小さい
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正解 ②細粒分を多く含む土ほど透水係数は大きくなる
解説
透水係数は、その土がどれだけ水を通しやすいかを表す値です。水はすき間の中を流れるので、すき間が広くつながっているほど値は大きくなります。逆に、すき間が細く曲がりくねっているほど水は流れにくくなります。
細粒分とは、粒径が0.075mmより小さいシルトや粘土のことです。細かい粒が多いと、粒どうしのすき間の一本一本が極端に細くなり、水は壁面の摩擦に阻まれてほとんど進めません。したがって、細粒分を多く含む土ほど透水係数は小さくなります。この点で「細粒分を多く含む土ほど透水係数は大きくなる」は誤りです。
大きさの感覚としては、礫や砂は水を通しやすく、粘土は事実上水を通さないと言えるほど小さく、両者の差は数桁に及びます。この差があるからこそ、粘土層が不透水層として地下水を閉じ込める役割を果たします。
また、同じ砂でも締め固めてすき間を減らせば透水係数は下がります。水温の影響もあり、冷たい水ほど粘り気が強く流れにくいため、透水係数は小さく測定されます。
(根拠:土質力学における透水係数と土の粒度・間隙の関係によります)

他の選択肢が不適切な理由
「粘性土の透水係数は砂質土より数桁小さくなる」は正しい記述で、粘土はほとんど水を通しません。
「同じ砂では間隙比が大きいほど透水係数も大きい」も正しい記述で、すき間が多いほど水みちが広がります。
「水温が低いほど水の粘性が増し透水係数は小さい」も正しい記述で、透水係数は水の粘性の影響を受けます。
問31-9

透水係数が2.0×10⁻⁴m/sの砂質土の供試体(断面積0.020m²、長さ0.50m)の上下面に1.5mの水位差を与えて、定常的に水を流した。このときの浸透流量として、適当なものはどれか。

  • ①6.0×10⁻⁶m³/s
  • ②4.0×10⁻⁶m³/s
  • ③1.2×10⁻⁴m³/s
  • ④1.2×10⁻⁵m³/s
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正解 ④1.2×10⁻⁵m³/s
解説
ダルシーの法則を流量の形で書くと、流量は透水係数と動水勾配と断面積の積になります。まず動水勾配を求めることが第一歩です。
動水勾配は、水を押し流す水位差を、水が実際に進む距離で割った値です。ここでは水位差が1.5m、供試体の長さが0.50mですから
動水勾配=1.5÷0.50=3.0
次に見かけの流速を求めます。
流速=2.0×10⁻⁴×3.0=6.0×10⁻⁴m/s
最後に断面積を掛けて流量にします。
流量=6.0×10⁻⁴×0.020=1.2×10⁻⁵m³/s
この計算でつまずきやすいのは、水位差をそのまま動水勾配として使ってしまう点です。動水勾配は水位差を距離で割った無次元の値であり、単位を持ちません。式に代入する前に、割り算を済ませたかどうかを必ず確認してください。
(根拠:土質力学におけるダルシーの法則によります)

他の選択肢が不適切な理由
「6.0×10⁻⁶m³/s」は、水位差1.5mをそのまま動水勾配として計算した値で、供試体の長さで割る手順が抜けています。
「4.0×10⁻⁶m³/s」は、動水勾配を1.0として計算した値で、水位差と長さの関係を反映していません。
「1.2×10⁻⁴m³/s」は、断面積0.020m²を0.20m²と取り違えた場合の値で、正解の10倍になっています。
問41-9

室内で行う土の透水試験に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①定水位透水試験は透水性の高い砂質土に適用する
  • ②変水位透水試験は透水性の低い土に適用される
  • ③変水位法ではスタンドパイプの水位低下を測る
  • ④定水位法では試料の上下の水位差を変化させる
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正解 ④定水位法では試料の上下の水位差を変化させる
解説
室内透水試験は、乱さない試料や締め固めた試料に水を通し、その土の透水係数を求める試験です。水の通りやすさが土によって桁違いに異なるため、試験の方法も二つに分かれています。
定水位透水試験は、試料の上下の水位差を一定に保ったまま水を流し、一定時間に流れ出た水の量を量る方法です。水位差が一定なので動水勾配も一定になり、流量から直接に透水係数を計算できます。ある程度の量の水が流れ出ないと測れないので、水を通しやすい砂や礫に向いています。したがって「定水位法では試料の上下の水位差を変化させる」は誤りです。
変水位透水試験は、試料の上に細いスタンドパイプを立て、その中の水位が下がっていく速さから透水係数を求める方法です。流れ出る水がごくわずかでも、細い管なら水位の低下として読み取れるため、水を通しにくいシルトや粘性土に向いています。
どちらを選ぶかは、あらかじめ見当をつけた透水性の高さで決めます。
(根拠:日本産業規格 JIS A 1218 土の透水試験方法によります)

他の選択肢が不適切な理由
「定水位透水試験は透水性の高い砂質土に適用する」は正しい記述で、まとまった流量が得られる土に適します。
「変水位透水試験は透水性の低い土に適用される」も正しい記述で、わずかな流量を水位低下として捉えます。
「変水位法ではスタンドパイプの水位低下を測る」も正しい記述で、低下に要した時間から透水係数を算出します。
問51-9

透水係数が1.0×10⁻³m/s、間隙率が40%の砂地盤において、動水勾配が0.20であるときの土粒子の間を流れる実際の平均流速(実流速)として、適当なものはどれか。

  • ①2.0×10⁻⁴m/s
  • ②5.0×10⁻⁴m/s
  • ③8.0×10⁻⁵m/s
  • ④1.0×10⁻³m/s
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正解 ②5.0×10⁻⁴m/s
解説
ダルシーの法則で求まる流速は、土の断面全体を水が通ったと仮定した見かけの値です。しかし実際に水が通れるのは、土粒子と土粒子のすき間だけです。通れる面積が狭いのですから、その中を流れる水の速さは見かけの値より速くなります。
まず見かけの流速を求めます。
見かけの流速=1.0×10⁻³×0.20=2.0×10⁻⁴m/s
次に、通れる断面の割合が間隙率であることを使います。間隙率40%とは、断面のうち4割しか水が通れないという意味です。同じ量の水が4割の面積を通るのですから、速さは1÷0.40=2.5倍になります。
実流速=2.0×10⁻⁴÷0.40=5.0×10⁻⁴m/s
実流速が必要になるのは、地下水の汚染がどれだけの速さで広がるかを見積もる場合など、水の粒子そのものの移動を追いたいときです。一方、湧水量や浸透流量の計算には見かけの流速を使います。目的によって使い分ける点が要点です。
(根拠:土質力学における見かけの流速と実流速の関係によります)

他の選択肢が不適切な理由
「2.0×10⁻⁴m/s」は見かけの流速そのもので、間隙率で割る手順が抜けています。
「8.0×10⁻⁵m/s」は間隙率を掛けてしまった値で、割るべきところを掛けたため実流速より遅くなっています。
「1.0×10⁻³m/s」は透水係数そのもので、動水勾配を掛けていません。
問61-9

地下水と現場における透水性の調査に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①揚水試験は不飽和帯の含水量を求める試験である
  • ②被圧地下水は不透水層に挟まれ大気圧下にある
  • ③現場透水試験はボーリング孔を利用して行われる
  • ④自由地下水の水面は不透水層の上面と一致する
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正解 ③現場透水試験はボーリング孔を利用して行われる
解説
透水係数は室内試験でも求められますが、試料を採るときに土の構造が乱れたり、地層の中に混じっている水みちを見落としたりします。そこで、地盤をそのままの状態で調べる方法として現場透水試験があります。
現場透水試験は、地質調査で掘ったボーリング孔をそのまま利用します。孔の中の水位を人為的に上げ下げし、もとの地下水位に戻っていく速さを測って透水係数を求めます。地盤を乱さずに、その場の地層全体をならした透水性が得られる点が長所です。
より大規模な方法が揚水試験で、井戸から実際にくみ上げを続け、周囲に設けた観測孔の水位の下がり方から、帯水層の透水係数や貯留の性質を求めます。掘削工事で地下水位を下げる計画を立てるとき、必要なくみ上げ量を見積もる根拠になります。
地下水は、水面が自由に上下できる自由地下水と、上下を通しにくい層に挟まれて押さえ込まれた被圧地下水に分かれます。後者は圧力が大気圧より高いため、掘り抜くと水が噴き上がることがあります。
(根拠:地盤調査における現場透水試験及び揚水試験の目的によります)

他の選択肢が不適切な理由
「揚水試験は不飽和帯の含水量を求める試験である」は誤りで、井戸からのくみ上げにより帯水層の透水性を調べる試験です。
「被圧地下水は不透水層に挟まれ大気圧下にある」も誤りで、圧力は大気圧より高い状態にあります。
「自由地下水の水面は不透水層の上面と一致する」も誤りで、自由地下水の水面は大気に接した自由水面であり、その位置は降雨などで上下します。
問71-9

ある地盤について描いた流線網が、流路の数5、等ポテンシャル線で区切られた区間の数10であった。地盤の透水係数が3.0×10⁻⁵m/s、上下流の全水位差が4.0mであるとき、単位奥行きあたりの浸透流量として、適当なものはどれか。

  • ①1.2×10⁻⁴m³/(s·m)
  • ②2.4×10⁻⁴m³/(s·m)
  • ③6.0×10⁻⁵m³/(s·m)
  • ④3.0×10⁻⁵m³/(s·m)
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正解 ③6.0×10⁻⁵m³/(s·m)
解説
流線網は、地盤の中を水がどう流れるかを図に描いたものです。水の進む道すじを表す流線と、同じ水頭の点を結んだ等ポテンシャル線を、互いに直交するように描きます。土留めの下を回り込む浸透流のように、形が複雑で式では解けない流れを扱うときに使います。
浸透流量は、全水位差に透水係数を掛け、流路の数を等ポテンシャル線の区間の数で割って求めます。考え方は単純で、流路の数は水の通り道が何本あるかを、区間の数は全水位差が何段に分けて消費されるかを表しています。
流量=3.0×10⁻⁵×4.0×(5÷10)
流量=1.2×10⁻⁴×0.50
流量=6.0×10⁻⁵m³/(s·m)
単位奥行きあたりとは、図の紙面に垂直な方向に1mの幅を取ったときの流量という意味です。実際の湧水量を出すには、これに構造物の延長を掛けます。
(根拠:土質力学における流線網による浸透流量の算定によります)

他の選択肢が不適切な理由
「1.2×10⁻⁴m³/(s·m)」は流路の数と区間の数の比を掛け忘れた値で、全水位差に透水係数を掛けただけになっています。
「2.4×10⁻⁴m³/(s·m)」は流路の数と区間の数を逆にして2倍した値で、比は5÷10とするのが正しい向きです。
「3.0×10⁻⁵m³/(s·m)」は透水係数そのもので、全水位差も比も反映していません。
問81-9

掘削工事において生じる地盤の破壊現象に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①ボイリングは砂地盤で上向きの浸透水により生じる
  • ②ボイリングが生じると砂の有効応力が失われる
  • ③パイピングは水みちが拡大して進行する現象である
  • ④ヒービングは砂質地盤で水圧により底面が膨れる
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正解 ④ヒービングは砂質地盤で水圧により底面が膨れる
解説
掘削の底面が壊れる現象は、原因ごとに名前が分かれています。名前だけを覚えるのではなく、どんな地盤で何が引き金になるかで整理すると混同しません。
ボイリングは、砂地盤で土留めの下を回り込んだ地下水が掘削底面に上向きに湧き上がり、砂が水と一緒に沸き立つように噴き上がる現象です。上向きの浸透水が砂粒を持ち上げるため、粒どうしが押し合う力である有効応力がゼロに近づき、砂は支える力を失います。この状態をクイックサンドともいいます。
パイピングは、地盤の中の弱い部分や構造物との境目に細い水みちができ、そこを通る水が土粒子を運び出して穴が管のように拡大していく現象です。堤防やダムの基礎でも問題になります。
ヒービングは、軟らかい粘性土の地盤で、土留めの背面にある土の重さに押されて掘削底面が盛り上がる現象です。原因は水圧ではなく背面の土の重量であり、生じるのは粘性土地盤です。したがって「ヒービングは砂質地盤で水圧により底面が膨れる」は誤りです。
(根拠:土質力学におけるボイリング、パイピング及びヒービングの発生機構によります)

他の選択肢が不適切な理由
「ボイリングは砂地盤で上向きの浸透水により生じる」は正しい記述で、水位差が大きいほど危険が増します。
「ボイリングが生じると砂の有効応力が失われる」も正しい記述で、支持力もせん断強さも失われます。
「パイピングは水みちが拡大して進行する現象である」も正しい記述で、細粒分が流出して穴が成長します。
問91-9

飽和単位体積重量が19.6kN/m³の砂地盤において、掘削底面付近に生じる上向きの浸透流の動水勾配が0.50であった。限界動水勾配とボイリングに対する安全率の組合せとして、適当なものはどれか。ただし、水の単位体積重量は9.8kN/m³とする。

  • ①限界動水勾配 1.0 安全率 0.5
  • ②限界動水勾配 2.0 安全率 4.0
  • ③限界動水勾配 1.0 安全率 2.0
  • ④限界動水勾配 0.5 安全率 1.0
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正解 ③限界動水勾配 1.0 安全率 2.0
解説
砂が支える力を持てるのは、粒どうしが押し合っているからです。この押し合う力が有効応力で、土の重さから水の浮力を差し引いた分に相当します。上向きの浸透流が強くなると、水が砂粒を押し上げてこの有効応力を食いつぶし、ついにはゼロになります。そのときの動水勾配が限界動水勾配です。
限界動水勾配は、水中単位体積重量を水の単位体積重量で割って求めます。水中単位体積重量は、飽和した土の重さから水の浮力を引いた値です。
水中単位体積重量=19.6-9.8=9.8kN/m³
限界動水勾配=9.8÷9.8=1.0
砂の飽和単位体積重量はおおむね水の2倍なので、限界動水勾配は1前後になります。この値を覚えておくと、現場の動水勾配が1に近づいているかどうかで危険度をすぐに判断できます。
安全率は、限界動水勾配を実際の動水勾配で割った値です。
安全率=1.0÷0.50=2.0
安全率が1を下回ればボイリングが発生します。土留めの根入れを深くすると浸透経路が長くなり、動水勾配が小さくなって安全率が上がります。
(根拠:土質力学における限界動水勾配とボイリングの照査によります)

他の選択肢が不適切な理由
「限界動水勾配 1.0 安全率 0.5」は安全率の分子と分母を逆にした値です。
「限界動水勾配 2.0 安全率 4.0」は飽和単位体積重量をそのまま水の単位体積重量で割った値で、浮力を差し引いていません。
「限界動水勾配 0.5 安全率 1.0」は実際の動水勾配を限界値と取り違えたもので、根拠がありません。
問101-9

掘削に伴う地下水位低下工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①ウェルポイント工法は真空により地下水を吸い上げる
  • ②ディープウェル工法は真空ポンプで水を吸い上げる工法
  • ③釜場排水工法は掘削底面を乱さずに排水できる工法
  • ④地下水位低下工法は周辺の地盤沈下を生じさせない
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正解 ①ウェルポイント工法は真空により地下水を吸い上げる
解説
地下水位より深く掘ると、水が湧き出して作業ができないだけでなく、砂地盤ではボイリングの危険も生じます。そこであらかじめ地下水位を掘削底面より下げておくのが地下水位低下工法です。
ウェルポイント工法は、先端に吸込み口の付いた細い管を地中に多数打ち込み、真空ポンプで一斉に吸い上げる方法です。真空の力を借りるため、細かい砂やシルト質の地盤からも水を引き出せます。ただし吸い上げには限界があり、一段でおおむね6m程度が目安とされ、それより深く下げるには段を重ねます。
ディープウェル工法は、直径の大きい井戸を掘り、その中に水中ポンプを沈めてくみ上げる方法です。重力で井戸に集まった水をくみ上げる仕組みなので、真空は使いません。透水性が高く水量の多い地盤や、大きく深く下げたい場合に適します。
いずれの工法でも、周辺の地下水位まで下がると、その範囲の地盤が圧密されて沈下し、近接する建物に影響することがあります。観測井による水位監視や、くみ上げた水を戻す復水工法などの対策が必要です。
(根拠:仮設工事における地下水処理工法の一般的な適用条件によります)

他の選択肢が不適切な理由
「ディープウェル工法は真空ポンプで水を吸い上げる工法」は誤りで、井戸の中に設置した水中ポンプで重力排水した水をくみ上げます。
「釜場排水工法は掘削底面を乱さずに排水できる工法」も誤りで、底面に集水ますを掘って集めるため、底面を軟弱化させたり細粒分を流出させたりしやすい方法です。
「地下水位低下工法は周辺の地盤沈下を生じさせない」も誤りで、周辺地盤の圧密沈下や井戸枯れを招くおそれがあり、影響範囲の検討と監視が必要です。

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